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はじめての裁判傍聴

あおむんです。

人が支え合って生きていくために、設けられたルール、それが法律。
そして、その法を破ってしまうと裁かれて罪を償わなくてはいけません。

そんなこと誰でも知っているし、テレビやドラマで裁判のシーンはいっぱい見てきましたよね。

でも実際に見たことは無くて、ずっと気になっていました。

ということで裁判所に行ってみよう!

霞ヶ関駅を出たら
そこは裁判所!

丸の内線で霞ヶ関駅へ向かい、A1出口から出ると、目の前が裁判所です!

裁判は誰でも自由に傍聴することができます。
傍聴の手引きがありますので、軽く目を通してから行きましょう。

(ここから先は撮影がNGなので、テキストで頑張ってお届けしていきます)

ちょっとドキドキしながら裁判所の建物の中に入ると、いきなりセキュリティチェックが。空港によくあるカゴに荷物を入れて、係の方に渡した後、自分だけ手ぶらでゲートをくぐる、あれです。

厳戒なセキュリティを通過すると広いロビーがあり、傍聴できる裁判を検索できる端末があります。
iPadのようなタッチパネルのディスプレイを操作し、何時からどの法廷(部屋)で開かれるのかを確認。
撮影はできないので、メモを取って法廷に移動します。

基本的には毎日10時から、午後は13時から何らかの裁判が行われていて、今日はお昼から行ったので、5件の裁判を傍聴してきました。

1件目

これは民事事件(訴訟)でした。
前回からの続きのようだったので、控訴の細かい陳述は無く、提出された書類の確認を双方の弁護士と裁判官が確認して、次回までに⚪︎⚪︎の書類を用意してください、的なことを伝えて5分ほどであっさり終了。

何となく聞こえていた情報から、雇用主と雇用者で揉めたことの裁判だったようです。
気になったのは仕事の内容がどうやら『客引き』だったようで。

2件目

こちらも審理が2回目以降の民事訴訟のようで争点などの内容はよくわからず。
しかも片方の弁護士(非控訴側)はWEB参加でした。

面白かったのは「裁判所ってTeams使うんだ!」っていうのがわかったこと。独自の何かWEB会議システムを構築しているのかと思ったら、そうでもないんですね。

あと、始まる前に通信の確認をしていて、裁判官達が全員マイクオンにしていたせいで、WEB会議あるあるのハウリングが発生して、「え?え?え?え?、誰だ?誰だ?誰だ?誰だ?」ってエコーが続き、真面目そうな裁判官達があたふたしていたのが笑いそうになりました。

こちらは、和解の協議をしませんか?という裁判官からの提案に双方がOKしたので、後ほど個別に別室で打ち合わせをするそうで、裁判は終了。

あと、提出された証拠(何らかの手書きの資料っぽい)の裏面の話になって、「裏面はこの忍者の絵で合ってますか?」っていう確認をしたのがまた笑いそうになりました。

3件目

これが今日の中で一番印象的な裁判でした。
事件としては外国人の被告人による『出入国管理及び難民認定法違反』を問われた刑事事件。

手錠をされた外国人の女性が入廷し、裁判が始まります。
流れとしては、こんな感じでした。

  1. 冒頭手続き

  2. 証拠調べ手続き

  3. 弁論手続き

  4. 判決

事件の概要をざっくり説明すると、

アジア圏国籍の女性が日本に出稼ぎに来ており、偽造在留カードをネットで売人から買い、それを日本企業に提出して雇用され、働いていた。
女性には母国に病気の子供と面倒を見てくれている両親や妹がおり、その手術のための費用と生活費を稼がなければいけなかった。

と、まぁ辛い事情がありながらの犯罪。
途中から女性は泣きながら話していました。(母国語で話していたので日本語の通訳がいました)

検察官からの論告が印象的で、
検察官「今回一番迷惑をかけたのは誰だと思いますか?」
被告人の女性「わかりません」
検察「今考えてみてどう思いますか?」
女性「警察や検察の皆さんに対して悪いと思います」
検察「(雇った企業名)に対しては悪いと思わないのか?」
女性「迷惑をかけたと思います」
検察「どういうところが?」
女性「私が偽造在留カードを出したことです」
検察「具体的には?」
女性「私が法律を犯してしまったことです」
検察「あなたね、あなたのせいで(企業名)の人が何回も警察や検察に話を聞かれてるんだけど、謝罪すべきは警察や検察じゃなくて(企業名)なんじゃないですか?」
女性「その通りです。本当にすいませんでした」
検察「日本から出る前に反省の手紙とかは出せますか?」
女性「日本語も書けないので、どうやったらいいかわからないです」
検察「ベトナム語でもチャレンジしようとは思わないですか?」
女性「弁護士の方と相談して書きたいと思います」
というような、ものすごく突っ込んだ質問や追及が行われました。

そして、検察官からの求刑。
懲役1年6ヶ月を求刑しました。

弁護人からの弁論は、『深く反省していること』『過去に犯罪歴がない、操作協力もきちんと行なったこと』などをポイントに寛大な処分を求めました。

「この後、結審となりますが、最後に被告人から言いたいことはありますか?」という裁判官の言葉に、「まず、皆さんにお詫びをしたい。(企業名)にも申し訳ない。2度としないと誓うので、寛大な処分をお願いします。子供に早く会って側で看病したいです」と話していました。

5分間の休憩を取って、いよいよ判決。

「判決を言い渡します。被告人を1年6ヶ月の懲役に処する。尚、3年の執行猶予期間を設けます」

一番グッときた瞬間でした。
これでこの女性は再び罪を犯さなければ、懲役にならず母国に帰ることができる、ということです。
女性は「アリガトウゴザイマス」と泣きながら頭を下げていました。

4件目

還付金を窃盗した事件の裁判。
男性の被告人が法廷に出廷していました。

どうやら余罪がまだまだあるようで、追起訴されるとのことなので、今回は判決は出ず。
7月にまた審理を行うようです。

5件目

最後は映画プロデューサーの男性が5名の女性に対しての『準強制わいせつ罪、強制わいせつ罪』に問われた裁判。
内容がなかなかエグいので詳細は伏せますが、オーディションとしてわいせつなことをしたということです。

同意があったか、なかったかということが争点のようですが、5人からの供述読み上げがとても長く、時間がなくなったので今日はここまでで、次回弁護側の弁論を行なって結審となりました。

判決、気になる。

感想など

まず、第一に『法を犯すことをしてはいけない』ということは鉄則ですが、『人が人を裁く』という瞬間を目の前で体感することができて、とても勉強になりました。

これは良いとか悪いという単純な話ではなく、『法とはなにか?』を考えるきっかけとなりそうです。

そんなことを書き出したら、今日のnoteは終わらなくなるので、一旦この辺で(笑)

ではまた!

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