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格差とか平等とかいう前に:ずっとモヤモヤしていたこと

先日TVのニュース番組で、こんな話題に触れていました。

国会議員の世襲問題

岸田総理の息子が「総理秘書官」を辞任した話からはじまります。
岸田総理は政治家としての「地盤」を引き継がせたかったから、
息子を総理秘書官にした。
政治家の「世襲」問題に、話は及びます。
岸田総理自身も「世襲」議員です。

岸田総理は世襲の三世議員です。
初代の正記氏(総理の祖父)は戦前、立憲政友会から立候補し6期連続当選。
2代目の文武氏(総理の父)は商工省(後の通産省、経産省)に入り、中小企業庁長官をつとめた後、自民党から衆議院に出て5期連続当選。
岸田総理は大学卒業後、長期信用銀行に入りましたが、87年に文武氏の秘書となり、父の死去後、93年の衆議院選で父の地盤を継承して当選。

https://webronza.asahi.com/politics/articles/2023031600001.html

番組のなかでは、イギリスの例を紹介していました。
イギリスでは「一部の特権階級による政治」を変えるため、
自らの「地元でない地盤」からの出馬しか出来ないように改正され、
実質「引き継げない」ようになっているそうです。


「名門」や「家柄」の意味


コメンテーターの方がこう言っていました。
「日本は“名門”とか“家柄”“お坊ちゃまお嬢様”というのは、
“良い”イメージですからね。」

家柄が良く、教育水準が高く、(おそらく優秀なDNAを継いで)
立派な人間になる。

昔から、もちろん今も、そういった家系はありますよね。
代々、政治家もそうですが、経営者とか医者の家系とか。

以前「倉敷」を旅行した時の話です。
「大原美術館」を、皆さんご存じですか?

大原美術館は、倉敷を基盤に幅広く活躍した事業家大原孫三郎が、前年死去した画家児島虎次郎を記念して昭和5年に設立した、日本最初の西洋美術中心の私立美術館です。

https://www.ohara.or.jp/

大原家とは

大原家は倉敷きっての大地主で、当主の大原孝四郎「倉敷紡績所」(のちのクラボウ)の初代社長として会社と倉敷のまちの発展に力を注ぎました。孝四郎の三男・孫三郎はクラボウを全国規模の会社に発展させるだけでなく、日本初の私立西洋美術館「大原美術館」を創設をはじめ、様々な社会貢献を行いました

この「大原家」の旧家が公開されています。

「土間」に、歴代頭主の「言葉」が天井から降り注いでいます。

やるべし、大いにやるべし
どうだ、俺を乗り越えられるか
感情を出発点とした政策には賛同できない
いわゆる安全の道は進歩も工夫もないものである
十人のうち七人も八人も賛成するようなら、もうやらない方がいい


いい育ちとは、恵まれていること?


テレビ番組で「セレブ」を取り上げているのを目にしますよね。
なかでも、有名人の子供が、生まれた時から「恵まれている」ことを自慢し、みんなで羨ましがるという構図があったりします。
本人のタレントとしての魅力は、何もないのに。

これって何だろう、と思います。

東京生まれ
実家が金持ち

長く建築や不動産の仕事をしてきたなかで、
実家の財産を食いつぶしている人をどれだけ知っているか。
生まれた時から「恵まれている」ことを、何一つ役立てられなかった人。
自分の環境を生かすも殺すも、自分次第なのですよね。

名門とか家柄が良いというのは、その「精神」が受け継がれてこそではないでしょうか。
肝心なのは「中身」です。

そういう意味で言うなら、私も家柄がよい(笑)
樺太から身一つで引き揚げ、97歳まで生き切った強い祖母の血を引いていますから。


その価値観を疑ってみよう


生まれた時から「恵まれている」ことや「金持ち」自慢をする。
それを羨ましがる

その反動で、
家柄が良い、名門などの存在を「不平等」だと言いかねない。

中身を見ずに「形」をいう。
中身はみんな違っているはずです。

平等とか格差社会とか、多様化とか言う前に。

私たちに浸透している「盲目的」な価値観を、
疑ってみてはどうでしょう。

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