ネットメディアの編集者とかライターよ、「ぐっとくる題名」を読んだか?

我々は青くさい人間であるので、酔うとすぐ自分たちの仕事の話をしてしまう。そしてパチ切れながら最近読んだ本とか以前に影響を受けたコンテンツなどの話をする。
仕事をする上でいろんなことを教えてもらっているねとらぼ編集部のS氏からこないだの飲み会で教えてもらったのがブルボン小林の「ぐっとくる題名」。なんて言ってたかな〜「そもそもこの本のタイトル自体がいいタイトルなのがずるい!」とか言ってた気がするな。言ってなかったかも。みんな酔っていたのでわかりません。
「ぐっとくる題名」はその名の通り古今東西のぐっとくる題名について書いてある本。例えば「無能の人」「幸せではないが、もういい」とか。そしてそれがどうぐっとくるのか解説してくれる。

ねとらぼには何人か「タイトル神」と呼ばれる人たちがいて、タイトルにこまると「神〜〜助けてくれ〜〜」と泣きついている。
私はいつも神のタイトルをみて「はあ〜〜なるほどねえ」とやっている非神(神に非ず)であり、しかし神はいつも助けてくれるわけではないので自分も上手くならなければいけない。というわけで勉強しなくてはならないのですよ。
この本を教えてくれたSさんも、タイトルに関してはセンスよりも理屈でつけているほう(だと思う)ので励みになる。

「ぐっとくる題名」は2006年の本だし、あと小説やエッセイなどのタイトルが殆どなので、ウェブ記事の見出しをつける上ではあまり参考にならない。ただ、「どういうタイトルがいいタイトルなのか?」を考えるベースとして、センスがない人ほど参考になる。なので自分にはセンスがないなーと思ってる人ほど読むといいと思います。

本文中でごく個人的にはっと思った表現。

「畑の作物のように実用書をみていくと、その題名は大きくゆるやかに変化していくものらしい」

この記載自体はあっさりとしているんだけど、ここからはいろいろと思うところがある。タイトルが作物だとすると、出版社やウェブメディアというのは1つの大きな「タイトルを生み出す畑」なのですな。
同じような作物(タイトル)ばっかり作っていると連作障害が起きる。意外な組み合わせですごいおいしい作物ができることもある。作物を作っていく中で畑の土もどんどん変わっていく。

タイトルは日々更新してるとなんとなく手癖でつけるようになっていくものなのですが、でもその手癖(パターン)をたまーに崩すと楽しいし、「今度もこういうのやってみっか!」となる(まあそれが積み重なると今度はそれがパターンになるんですけどね

ちなみに私がねとらぼに来て自分で考えた中でいちばんよくできたのでは…と思っているタイトルはこれです。
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/amp/1807/25/news114.html
ただこれも自前で考えたときは「キティさん、コラボでガイコツになる」だけで(もはや超シンプルでいいのでは?と思った)他の人がもうちょっと面白い要素を足してくれた。
結局人の助けを借りているのかい…と自分でも思ってしまうが、まあ人の助けを借りられる分はガンガン借りて行こうと思いますね。

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青柳美帆子
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