公表する意味はある

昔から芸能人のプライベートな公表はする意味があるのか、疑問に思っていた。知名度の低い人が発表していたときは、売名行為と叩かれているのを見たこともある。
他人の不幸は蜜の味、のような娯楽的要素でメディアにかぎつかれる前に公表してしまったほうが対応がしやすいからなのかなぁと勝手に想像していた。
確かにそういう部分もあるだろうが、最近思ったのは芸能人は特殊な職業の人だからというのがあるのではないだろうか。特殊というのは仕事の内容だけでなく、気の使われ方が通常の仕事とは全く違うということだ。芸能の世界のことは詳しくないけれど、誰々と一緒には番組に出ない、楽屋には必ず〇〇のメーカーのものがある、などを聞いたことがある。こういう普通の社会人から考えると不思議な気の使われ方をしているらしい。確かに「芸」能人というのだから、芸術にかかわる人間として繊細な部分もあって当然とも思える。
この周囲が気を使っている人間の場合はプライベートについてもある程度公表が必要なのではないか。逆に公表されていないことには「気を使えない」ことになる。例えばインタビューする場合、プライベートな内容も聞かれることもあるだろう。対策もできるだろうけれど、その対策のひとつが「公表する」ということなのではないだろうか。
プライベートなことをいちいち公表しなくてもいいのではないかと思っていたけれど、それなりの理由があるのなら公表にはものすごく意味があるのだと思った。