それしか言えない

ある種の質問やつぶやきに対して、言えることがほとんどないときがある。
「太っちゃった」というのがぱっとおもいつくフレーズで、これに対して「そんなことないよ」ということがほとんどだと思う。中には本当に太っていたら「太ったね」なんて言う人はいるかもしれないけれど、嫌われる可能性は高い。
こういう、答えの選択肢がないということがしばしばある。こういうときは共感するのでいいと思うけれど、一つ未だに腑に落ちていないことがある。
それがテレビのグルメ番組。
「おいしい」と言っている以外ないと思うがどうだろうか。どうおいしいかを伝えるのだとは思うけれど、たとえおいしくなくても無理やり良いところを探そうとしている感が拭えない。どうしてか考えたとき、食べている人の好みが一切入っていないのに「おいしい」と言っていたからだ。
同じ甘い物でも人によって苦手な食感や、苦手な方向の甘さや風味なんかがあると思う。自分は結構なんでも食べる方だけど、そういうのはあるし、好きな食材でも調理方法によってはあまり食べないということもある。
テレビで宣伝なのだからマイナス要素になりそうなことを言わないのは当たり前なのだが、だからこそ宣伝されている店に行ってもしょうがないと思ってしまう。
どうせ近所のどんな店でも、テレビの取材になればコメンテーターは誰もが「おいしい」しか言わないのだから。

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