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僕のこと

今日ね
キミに「おやすみ」をしてから
キミと話したこと読み返してた

自分の気持ちを一つ一つはめていって
歪んだそれに気付かされたりしながら
何度も…何度も…読んで
キミの不安もちゃんと包んであげたいと思った
だから少しずつね、話すよ…

それを読み返しててね
ほんの数ヶ月前の僕を思い出してた
キミに逢う少し前のこと…

あの頃の僕、
別に海の底が好きだったわけじゃないんだよ
何にも触れずにいようと思えば
そこが適当だったってだけ

静かで、波もなく
自分の姿さえ見えない
息をすることも忘れて
この闇に溶けてもいいとすら思ってた

だけど
あの場所で言葉を書き出した事で
見えなかった自分の姿が浮き彫りになる

酷いありさまだと、あの人は言った
傷の在処も知らずに手当など出来ないと…
だから書けばいいと…

その通りだった

書けば書くほど痛みが増して
傷だらけだったんだと…
耐え難い事だったと気づかされたけど
まだどうすればいいかもわからなかったし
僕はそれを治す術を知らなかった
だからただ
静かに癒えるのを待つしかないとそう思ってた

キミに初めて逢った時のことを僕は覚えていない
鮮明に残っているのは飛行場の写真
きっと

「会えるなら会いに行くべきだ」と

そう言ったんだと思う。

何であんなに話に行ったのかも
今はもう全然思い出せないけど
キミが店を開けてくれるのを
心待ちにしていたのは確か…

キミと話していると
痛みも温もりも優しさも何もかもを
凍結させていた自分に気づいた

つたい落ちた涙に温もりがあったことすら
きっとその時まで忘れてた

感情に色が付いていくのを感じて
楽しくて心地よくて暖かで
癒えていく傷を眺めて
夢で構わないからずっと続けばいいと
そう思うようになってた…

そして今も、君の手を放せずにいる
ずっと続けばいいと願ってる

これが僕があの場所で感じていた事の全て…

また、色々話すよ
もう少し待っててね…

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