ドラマ「未成年~未熟な俺たちは不器用に進行中~」を見て
未成年終わってしまいましたね。
いつもの幸福感と寂しさがやってきております。
軽い気持ちで見始めたドラマでこんなにはまるとは…
未成年に関しては原作未読で見始めました。
俳優さんもほとんどの方を存じ上げないいわばまっさらの状態。
そのためインスタライブでの本島くんのテンションに驚いて、
逆にこのテンションの子があの無機質な子を演じているんだ。と興味が湧きました。
ストーリーは蛭川の父親の件が予想外すぎてビックリしました。
予想していなかった展開に少し思考停止した気がします。
未成年という自由で不自由な時期のしんどさをこれでもかというほど味わった2人でしたね。
大人に振り回され続けていた2人が悲しくもありましたが、再会し自分の足で立てるようになる頃また並んで歩けるようになってよかったなぁと思いました。
モノローグはほぼほぼ水無瀬の小説もとい蛭川への長文ラブレターで、
それを最終的に蛭川が自分の解釈も入れて映画にするなんて
なんて盛大なノロケ!ありがとう!!!
蛭川の片想いと水無瀬の「なんだこいつかかわりたくない」的な感情からお互いの弱さやしんどさを共有し、なくてはならないものになったけどそれを確認しあうのに遠回りをしてしまった2人。
これからはもう横に並んで歩いていけるだろうからちゃんと会話しつつ寄り添っていってほしいですね。
このドラマの好きなところが主人公2人の変化で、
私のイメージにはなりますが
水無瀬
周りに無関心でどこか冷めていて波風を立てずに生きていた
↓
優しくて愛情深く、男前で好きな人を守りたい気持ちの強さを持つ
蛭川
全部を諦めていて、自分のせいだと思いやすくて自己犠牲の気持ちが強い
↓
優しくて素直。包容力もあるけど甘えん坊で乙女なところがある
みたいな感じに変化していったように思いました。
もしかしたら変化したというより元々持っていた気質がだんだん出てきたという感じなのかもしれません。
2人とも感情のベクトルがお互いにしか向いていないところもあるとは思いますが…
1話から見返して10話の2人の雰囲気を見ると「誰!?」となれます。
「お前といると弱くなる」「俺はお前といると強くなれるよ」
本編を通して見てもこの台詞は2人の関係性を表しているように感じました。
水無瀬の「弱くなる」は感情を表に出さないことが処世術だったけど蛭川と過ごすうちに感情が出るようになったという事かなと思いますし、
蛭川の「強くなれる」は全てを諦めていたけど水無瀬の為に変わりたいと思えるようになったという事かなと思っています。
この2人に関しては蛭川のが乙女で水無瀬が男前だったりしてそこも魅力的ですよね。
好きってちゃんと言ったのもそうですしベッドシーンの時もどんどん乗っかる水無瀬。いいぞもっとやれ。
最初は蛭川があえて好きにさせてるのかと思っていましたが、途中から
「いや、これはそうされるのが好きなのでは…」と勝手に納得していました。
プロポーズも水無瀬からでしたもんね。あの時の蛭川の可愛かった…
水無瀬が蛭川に対して「守りたい」とか「好き」という感情が出た時に頭を抱え込んだりそういう行動が出ているように感じました。
甘えんぼ気質っぽい蛭川はそれにときめいていそうです。お似合い。
あと皆さんの演技がすごすぎました。
柴と根本は本当に自然であぁいう子いるよな~と思わせてくれる子達でした。
唯一の高校生らしいシーンの数々、楽しかったです。
真島は最後まで嫌いでいさせてくれるくらい真島でしたし、先生も実在したら嫌だと思いつつ実在しそうでした。
親御さん方もうますぎてずっと腹が立っていました。
特に水無瀬の母親と蛭川の父親はすごかったです。見事な嫌われ役。
特にオクイさんは本当に怖かった。その中にも寂しさとか悲しさがあったのでしょうけど最期まで分からずでしたね。どんな思いで生きていたのか。
主演2人も本当にすごかった。
まさに体当たりという場面が多かったように思います。
上村くんは暴力を受けるシーンが精神的にも肉体的にもきつかったと仰っていましたが、父親との対峙のシーンはうなずける臨場感でした。
オクイさんも上村くんも気迫がすごかったです。
やたら水を浴びたり雨に降られるシーンも多くて大変だっただろうなぁ…
父親が亡くなっていたシーンは2人が感情をぶつけ合っているような、演技だけど演技ではないような錯覚に陥って圧倒されました。
水無瀬の印象的な涙のシーンも撮影がとても大変だったそうで、あんなに何度も大粒の涙をベストタイミングで出すのは難しいですよね…
チーム皆さんで作り上げたシーンだったそうで、ドラマってすごいなぁと思いました。
上村さんは煙草を吸わないし本島くんはお酒は飲めないということでそれぞれ調べたりして準備をしていたと仰っていて、可愛らしいと同時に色々準備をして臨んでいたんだと感動しました。
また、2人とも目や表情でのお芝居がすごかったです。
序盤の水無瀬は目が死んでる感があるように感じるのですが、わざとなのか私の思い込みなのかどうなんでしょう。
だんだん感情を出すようになったからこそそう感じるのでしょうか。
本島くんは徐々に感情が外に出ていく様をとても魅力的にみせてくれて水無瀬の事がどんどん可愛く思えてきました。
上村くんは目や口元の微妙なゆがませ方などで感情表現されているように感じていました。
蛭川が水無瀬を目で制止する時の目がたまらんのですが共感してくださる方がいると嬉しいな…
場面にもよりますが水無瀬は蛭川を見る時って愛おしそうに見ている感じがして、蛭川は水無瀬を憧れ込みのまぶしそうに見ている感じがしてそこが好きでした。
このお話の中で手に触れることも大切にされているように感じていて、
手を繋いだり触ったりする場面が多く手を握り合っている時もただ繋ぐんじゃなくて撫でたり握ったりしているんだけどもそんな時も2人は手元を見ずにお互いの顔を見つめていたり、景色を見ています。
慈しみあっている感じがしてそこが素敵だと思いました。
アフターストーリーも見たのですが、またさらに2人の関係性や性格に変化が出ていてとても素敵でした。
見ていない方もいる中こんな感じのネタバレの感想を書いていいものかわからず感想はまだ書かずにいます。
ところでなぜか水無瀬の煙草の事が気になってしょうがなくて、きっかけとか思いとか、蛭川と再会してくっついて煙草やめたのかとか…
蛭川は水無瀬の影響で煙草やめたのに水無瀬が吸っててどんな反応したんだろうとか、自分の吸っていた銘柄でどう思ったんだろうとか…
考えたらきりがなくてこれで1話作ってほしいくらいです。
長々と書いてきましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
未成年はキスシーンなどが注目されがちな部分もありますが、それだけではなく魅力的な部分が沢山あると思っています。
もちろんラブシーンもとても素敵ですが、ストーリーも展開も演技もどの面も素敵な作品だと思います。
なのでこれからもどんどんいろんな人に広まっていくんだろうなと1視聴者としてドキドキわくわくしています。
上村くん、本島くんをはじめとするキャストの皆様、スタッフの皆様、楽しくて切なくて幸せな時間をありがとうございました。