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ドラマ「未成年~未熟な俺たちは不器用に進行中~」7話を見て

二人を遠ざける波
蛭川(上村謙信)は真島(堀家一希)が引き起こした万引き事件の罪をかぶり、停学処分となってしまう。水無瀬(本島純政)は蛭川の潔白を教師に訴えるが、全く取り合ってもらえず、蛭川からの連絡も途絶えてしまう。
一方、蛭川は停学処分を聞きつけた父・正彦(オクイシュージ)からの罵詈雑言と暴力に耐えながらも、初めて反抗する姿勢を見せ、タイミングを見計らって家を抜け出していた。
その日の夜、塾から帰る途中で、いつもの公園に入っていく蛭川の姿を見つけた水無瀬は、ようやく会えた蛭川から「また学校に戻るつもり」だと聞いてほっと胸を撫でおろし、再び自分の家で映画を観る約束を交わす。
しかし夜中にかかってきた蛭川からの電話で水無瀬は衝撃の事実を聞き―――。

公式サイトより

2週間の停学が決まった蛭川と真島。
思わず教師に問いただす水無瀬の声と表情が悲しくて、教師の一貫したもう終わった事という態度が腹立たしくて悔しかったですね。
「あなたに期待している」なんて表面の水無瀬しか知らない周りが勝手に押し付けたイメージだろうに。

真島が転校…あいつは蛭川に一言でも謝ったんだろうか。
そこだけがめちゃくちゃ引っかかっています。
トリオのいつもの会話が今回はきつすぎました。
水無瀬は蛭川の事情を知って彼の行動の意味を理解できる今、庇わずにはいられなかったんでしょうね。
「大人が決めたことなんだから」
という言葉も以前の水無瀬なら同調していたと思います。

2人が出会った場所で同じように水をかぶるシーンは怒りや悔しさ、悲しみや自分の無力さなど色んな感情があふれ出た行動のように感じました。

ここで母親の登場。いつも水無瀬のこと見ているわけでもないのになぜこんなにも分かってる感を出せるのか謎な人です。

こんな時でもちゃんと家事をしている蛭川えらいです。
私ならやさぐれてぼーっとしちゃう。
ところどころ枯れかけた植物や写真など母親のいた痕跡が見えて、母親とは違ってこちらは前に進めていないような雰囲気に感じて何とも言えない気分になりました。
以前は2人で食べたアイスを今は1人で食べているのもまたしんどい…
父親とのシーンは毎回腹が立ってしょうがないです。
殴られる手を初めて避けたであろう蛭川。
変わると約束したし、ずっと殴られっぱなしでいる必要はないですもんね。
なんで俺がお前の面倒みなきゃならねぇんだよ
お前の居場所なんてどこにもねぇんだからな
なんでこんな言葉を子供に言えるのか。居場所を奪ったのは言った張本人なんですけどね。
俺はあんたと同じ生き方はしない
蛭川の手の震えと語りが悲しすぎて見ていてずっとしんどかったです。
ハンカチを持って抜け出すのも辛い…
普通の学校生活を送る水無瀬と無気力に時間をつぶす蛭川の対比がまた2人の環境の違いを浮き彫りにしているように感じました。

公園を確認する水無瀬に感動しましたし、2人が会えたところは本当に嬉しかったです。
水無瀬の「間違えないよ。」も最高でしたが蛭川のによっと笑う顔も最高でした。7話初めての癒しシーン…
ここでするっと手ぇ繋ぐの素晴らしすぎました。むにむにさわってる…

俺はお前と一緒に卒業したい
この台詞にたくさんの思いが込められているんだろうなと勝手に思っています。
去り際もするっと手ぇ触っていきましたよあの子!!好き!

帰宅したらいつものように飲んだくれて寝てしまっている父親。
せっかく片づけたのにまたぐちゃぐちゃです。運んであげるの偉いよ…
って水無瀬の母親いないじゃん!蛭川来れた…と思ってしまいました。
蛭川が父親にタオル掛けてあげるところとかほんとに優しい子だと思いました。

水無瀬にかかってきた電話、寂しいって伝えるとかかなぁとかのんきに考えていたら本当にまさかの展開過ぎて見ながら「え?え?嘘。」って言っていました。
ここから見ているのが辛すぎました。
この環境にいたら「このままいなくなれば…」と思うのは当たり前なのに、どんな時でも自分のせいだと思ってしまう蛭川が辛い。

最期まで蛭川を傷つける言葉しか吐かなかった父親。
誰にも本心が分からないまま逝ってしまいましたね…

投げやりに話す蛭川、今にも泣きだしそうな顔で受け止め続ける水無瀬。
「自分の言葉が呪いになって父親を殺したんだ。」と自分を疫病神のように言いますが、この子の発言の端々に自分を責める雰囲気がありましたがずっとこう思って生きてきたのでしょうか。
聞いている水無瀬が分かってもらえないもどかしさと否定したい気持ちであんなに感情をむき出しで泣いていてこっちまで泣きそうになりました。
抱え込んで抱きしめる構図はやっぱりどこか水無瀬が蛭川を守る(守りたい)という気持ちがあるのかなぁと思いました。
ここでやっとちゃんと泣けた蛭川。
片隅で警察に電話早くしなさい!と思いつつこの子たちのペースがあるかとも思ったり感情が忙しかったです。
手を繋いで水無瀬の手に顔をうずめる蛭川。
この2人にとって手を繋ぐことはとても深い意味を感じるのでしょうがどうなんでしょうか。

水無瀬に手を引かれ歩く途中、ひとしきり泣いて抱きしめあった後に
「お前は帰って。俺といちゃだめ」
最後抱きしめたのは離れる覚悟を決めたからなのか、絞り出すような話し方が辛かったです。
蛭川にとって水無瀬が真っ当な道を進むことがとても重要な事なんだと思います。
けして邪魔がしたいわけではない。
本心ではそばにいてほしい。
甘えれば水無瀬も一緒にいてくれるのは分かっているけどそれをしてはいけないと思っているからこその行動なんでしょう。
こんな時くらい自分の為に行動してほしいとも思いますが、それが蛭川という人間だとも思います。
思い出の橋の上で別れる2人が辛すぎてしんどかったです。

どうか君が波にさらわれてしまいませんように
僕はいつだって祈る事しか出来なくて 
でもだからこそ祈らずにはいられなかったんだ

ふ、不穏すぎる終わり方…!
今週は終始しんどかったです。可愛いシーンほとんどなかったですよ…?

演技とか分からないですけど、周りの大人の演技が上手すぎてとても腹が立つ…物語的には素晴らしいのは分かってますが、ムキー!ってなりますね。
だからこそ感情移入が出来るんですけども。
水無瀬が蛭川の家に駆けつけるところからの2人の演技が本当にすごかった。
表情も動きも台詞も全部すごかった。
気迫というんでしょうか。演じているお2人もしんどかったんじゃないかと思うくらい体当たりな感じがしました。
本島君の水無瀬の表情がずっと優しくて悲しくて美しくて蛭川の事だけを考えていて蛭川しか見ていない。
涙が綺麗すぎてほれぼれしました。
上村くんの蛭川は最初の恐怖と諦めたような態度から、子供みたいに泣きじゃくる顔と水無瀬への気持ちを殺して離れる言葉を発するまでの一連の表情の変化がはっきりしていてすごかったです。
やっぱり目の表情づくりが好きです。

未成年は次回予告がおそろしい爆弾を毎回投下していくので1週間そわそわ過ごす羽目になりますね。
一緒にいる未来が早く見たいものです。
ではまた次のお話で。




















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