2019.10.26
2020.4.15 21:13
ついにその日はやってきた。
愛しい小さな命が虹の橋を渡っていった。
彼女がうちにやってきたのは昨年の10月。
元々は大塚シェルターにいた保護猫だった。
初めて見た彼女は仔猫とは思えないくらい
所在無さそうにしており、明らかに他の猫とは違った雰囲気を纏っていた。
わたしは一目見て、この子だ と思った。
早速シェルターのスタッフさんにお願いして、触らせてもらう事に。
人慣れしていないこの仔猫は攻撃的で、噛まれても良いよう手をグーにしてケージに入れるよう指示がある。
恐る恐るケージに手を入れてみると、攻撃的だというその仔猫はわたしの手の上に自分の手をポンと乗せ、クンクン匂いを嗅いでくるではないか。その姿にスタッフさんは驚く。
一方、わたしはイチコロ。
絶対にこの子だ という確信めいた感覚に変わってしまった。
チョロいだろう、どうか笑っておくれ。
…とは言え、一つの命を預かる責任は大きい。
一時の昂りで判断したくはなかったので、
その日は一度家に帰り丸一週間考える猶予を自分に与えることにした。
その一週間の長さたるや。
いっときもその仔猫の事が頭から離れなかった。
心の中ではきっともう答えが決まっていたのだ。
こうしてまんまとその一週間後、仔猫を引き取りにシェルターを再訪する事になる。
10月26日の事だった。
この仔猫とわたしの記念日になった。