心定めと禁欲主義
柏原源次郎の通り方
(心定め…神様との誓い。身上や事情(病気や問題ごと)があった時に、今一歩の心の成人をするために定める。親神様の心に添うような心に入れ替わることで、ご守護いただける。)
名東大教会2代会長であった、柏原源次郎氏は、いんねんと戦うため、禁欲主義による心定めで、6つの武器(=6つの心定め)をつくっています。
これらを50年を超え、生涯続けられました。
それを定めた源流は、親会長であった、土佐卯之助氏に教わったことから来ています。
その土佐会長の方針としては、
格別なことを求めるのではなく、日常の平凡なことを確実に果たしていくというものであり
具体的には
と説いて、自らもそれを実行した。
ガンジーの通り方
世界的に知られる宗教家、ヒンドゥー教で、インド独立の父、マハトマ・ガンジーの自伝を読んだことがあります。
ガンジー氏は、自分の人生を何よりも真理(神)の探究という目的のために捧げたということが詳しく書かれています。
天理教では、禁欲主義というのは、広くは言われていないことですが、世界宗教では、教えの戒律として心身を清めるために、よく用いられているようです。
禁酒禁煙や、断食の日が決まっていたり、結婚の禁止、肉食の禁止などなど。
理の親である源次郎氏の信仰の柱となっていた、禁欲主義というものを、もっとよく知るために、同じく禁欲主義で「神の姿を見るためにいろいろな実験をした」というガンジー氏の生涯のその実験(いろんな心定めを繰り返した)を参考に考えてみたいと思います。
まず、ヒンドゥー教の戒律の上から、ガンジー氏は、肉食を摂らないベジタリアンでした。
それからさらに進めて、豆類のみの食事、塩断ち、穀物や果物を組み合わせたいろいろの食事制限を設け、どういうときに調子がいいか、精神状態はどうなのかと実験を繰り返しました。
さらに、結婚して子どももいましたが、「家庭のことをしていては、指導者として多くの人を導いていく時間が無くなる」と考えたのと、信仰的向上の上から、36歳のときから妻とベットを別にし、一切の性行為を遠ざけます。
このことに関して
「わたしには肉と霊の双方を求めて生活はできなかった」
と言っています。
そうしたいろいろの実験の上から、食事を制限することは、欲求の制限につながり、それらはすべて精神につながっており、自己抑制できるということにつながっているということを言っています。
欲が出てくれば際限はなく、少しの緩みがどんどんと緩みを助長していくことを知っていて、それを未然に防ぐ対策をとった、というところでしょう。
最後に
源次郎氏にしても、ガンジー氏にしても、この偉大なお二方にふれて感じるところは、禁欲主義をただの苦行として行っているのではなく、それを行っていくことに喜びを感じているということです。
自分を律して抑制し続ける生活の先に、こうやってやっている方が、神の寵愛を受けられ、「調子がいい」ということを身をもって体感しているのだと思います。
自己のコントロールを利かせて、自己実現してゆけることのカギはこれだと悟っているのです。
自己実現の一助にと考えてみました。
最後までありがとうございました。