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二胡弦レビュー「ゴールデンライオン『金獅』二胡演奏用絃」

東京といわき市で二胡や高胡(広東高胡)・中国音楽の合奏をレッスンしている「創樂社」主宰の安西創(あんざいはじめ)です。

二胡の弦は様々なメーカーが色んな価格帯の製品を出していますね。何を基準に買えば良いのか大いに迷うところ。そんな訳で、私なりに使ってみた弦の感想をレビューしてみます。どのメーカーも素晴らしい製品を努力して作っている事に変わりありませんし、使っている楽器や駒などのセッティングや弓、弾き癖などによって違ってきますから、あくまで個人の感想ということを踏まえて参考にしてもらえたら幸いです。

なお、値段は日本国内で入手するのか、はたまた海外から通販で輸入するのかなどによってバラつきがありますので、記事中に値段に関する記述があっても最安値を保証するものではありませんのでご了承ください。
さて、今回は……

パッケージからして正に「金獅子」!

オットームジカ社(台湾)がドイツのメーカーに生産させている高品質弦「ゴールデンライオン」。その名も「『金獅』二胡演奏用絃」です。

【弦の太さ】
外弦A-0.27mm
内弦D-0.44mm
【参考価格】税込3,630円

参考サイト↓

【個人的コメント】内弦、外弦共に太めで音色も太く温かい感じ。左手の指当たりを強く感じる人がいるかも知れないので、初心者よりは二胡、そして弦楽器慣れした人の方が扱いやすいかも知れないです。弦を交換する時なども弾性が強くて、そのポテンシャルで換えにくいと感じる人もあるかと思うので、初心者が試したい時には先生などに助けてもらうのも一案だと思うほどの「イキの良さ」がありました。

他に注意したいのが、弦の輪になっている根本の方の巻が太めなので、楽器側の糸道(琴托に刻まれた細い溝)が細い場合にはハマりが悪い可能性があるため、しっかり収まるようにセッティングして、その後確認しながらキッチリ巻き上げないと、遊びが出来てチューニングが不安定になるかも知れません。ご参考まで。

根本の緑色が巻いてある部分。ちょっと太いかもしれないです⚠️

換えてすぐは鳴りがイマイチだったのですが、弦の太さに見合った重めの弓に換えて、粘度が高めの松脂を塗ってしばらくしっかりめに弾いていたら馴染んで来て「鳴る」ようになりました。今回は黒檀の楽器に張ってみて、相性悪くなかったみたいで、確かに感覚的に楽器も重い物の方が「負けない」イメージがしています。次はまた違う楽器に張ってみて違いを見てみたいと思いました。

骨太で好みと弾き手を選ぶ弦かも知れませんが、「それを引き出す楽しみがある」セレクトでしょう。しっかり弾き手が意志を伝えた時にこそ応えてくれる弦だと思います。

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二胡とアコーディオンの二刀流「安西創(あんざいはじめ)」と安西はぢめ
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