「ありがとう」というちょっと特殊な日本語【日々これ #62】
あんざきです。
僕、お笑いとか結構好きで若手〜中堅どころを掘り当てるのが楽しかったりするんですが、最近ハマっている芸人は NONSTYLE です。石田さんの「万歳アンラッキー」を絶賛読み進め中でございます。
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日本語の「ありがとう」は「有ることが難しい」ということで、「有り難う」なんて書かれます。
なんと堅苦しい。
平仮名だと、こんなに柔らかいのに、漢字にすると「難しい」って字が入るんですね(有もなんか堅いし)。
『「めったにない」「めずらしい」を意味する「有り難し」という言葉が語源である』とMr. Wikipedia は言います。
滅多にないことが起こって、それはとても貴重なので、感謝に値する!みたいなことになるわけですね。
で、他の言語ってどうなのかな?と思って二つほど調べてみました。
「ありがとう」は英語で「Thank you」と言います(なめてんのか)。
「Thank」というのは、一説によると「思う」という意味の「Think」からきているらしく、そこに「you」をつけて「あなたのことを思っています」という意味らしいです。
「相手」に対する敬意、というのが強そうです。
せっかく住んでいるのでベトナム語を調べてみると、、、
「ありがとう」はベトナム語で「cảm ơn」と言います。
ベトナム語は漢語が多く、これも漢字由来のようで、「感恩」。恩を感じるということから、感謝の意を表しています。
相手の行為に対する敬意、というのが強いように見えますね。
ここであれ?と思いまして、
英語もベトナム語も、「相手」や「相手の行為」に対し、「思っている」「恩を感じている」というストレートな表現でわかりやすいんですが、
「有り難う」ってなんか、相対評価というか、遠回しというか、「え、本当に感謝してる?」って思います。
「ありがとう」をどう捉えるか?
・・・と、僕は決して、日本語はわかりづらくて、はっきりしなくて、嫌だという話をしたいわけではなく、むしろ逆です。
この、わかりづらくて、遠回しな表現に奥深さと可能性を感じています。
ではでは、今後、僕はどういうつもりで「ありがとう」を使えばいいんでしょう。
有り難くなかったから、珍しくなかったら、感謝の気持ちは無いんでしょうか。
そんなことありません。
僕の捉え方としては、「今この瞬間、あなたがいて、私がいる」というのは、2度と来ないわけで、
そう捉えると、全く同じことは無いわけです。
ということは、プロ野球選手とかが言っている「すべてに感謝」みたいなことは、あながち間違っていなくて、
「全く同じものはないんだから、そりゃ全部 “有難い” っす!」とも言えるわけです。
だから僕が意識していかないといけないのは、ちゃんと全てのことがちょっとずつ違っている、「有難い」ことなんだ、と認識することです。
そうすると、日本語のありがとうが、1番感謝できる、唯一無二の言葉のように思えてきます。
ちなみに「どういたしまして」は、「なにもたいしたことしてないですから気にしないで」みたいな感じらしいです。
あぁ、日本語ってめんどくさい!笑
ではまた。
(この話が誰かの何かにつながりますように・・・)
【今日の一枚】
1ヶ月ほど前に、結婚記念日に行った割烹料理屋。@ハノイ、ベトナム
(冒頭で、NONSTYLE の話したのが伏線になった)
【参考】
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