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恋のリハビリ
こうして、私の果てしない「愛人探し」の旅が始まった。
メールやメッセージのやり取りを通して、会いたいなと思える人を探しピックアップするのは、最初の慣れないうちはなかなか前向きになれなかった。
一往復ぐらいではもちろんわからないので、数人の人と同時進行で、最初は1か月ぐらいほぼ毎日やり取りをしたりしていた。
いろんな人といろんな話をやり取りするので、話題を忘れたり混乱したりと、最初は結構大変だった。
が、慣れてくるとかなり早い段階でなんとなく「会っても大丈夫そうかな?」という感覚がつかめてきたのと同時に、少し楽しくなってきた。
(もちろん100%ではなく、失敗することも多々ある。)
その中で、比較的早い段階で「会ってみたい」と思えた人がいた。
日本に住むオランダ人で、Aさんという、英語しかまだ話せないけれど、ちょっとした高級製品のベンダーだった。
32歳で3歳ぐらい年下だったが、すごく人がよさそうな感じがメールでも感じられた。
・・・Aさんはもちろん、その製品の販売にも興味があったのが、会いたい理由だったけれど。(苦笑)
ということで、真剣に「愛人探し」を初めてからの、一人目の最初のデートはAさんに決めた。
彼とは、とあるお店で待ち合わせをしたのだが、そのお店近くに私が着いた時に、「申し訳ないが、ちょっと事情があってうちに来ないか?」ということで急遽、お宅にお邪魔することになった。
実は彼が、前日足を怪我したらしく、動けなかったためだった。
いきなり自宅は…と少し心配もしたが、そういう事情なら、と行く事にした。
彼の住むマンションを教えてもらい向かうと、高級タワーマンションだった。
「会社の借り上げで住めてるけど、場所が良すぎて他に住めない。(笑)」と言っていた。
彼の部屋で、ワインを飲みながらかなりおしゃべりしたが、結構話も弾み、お互い好きなドラマも似ていたりと盛り上がってしまった。
気が付くと2時間以上たっていた。
「そろそろ帰るね~。足お大事にね。」と言って帰ってきたが、本当にいい人で、足が痛いのにわざわざ買って来てくれた近所の美味しいパン屋さんのパンを持たせてくれたりと、優しい人だった。
初デートの後は、しばらくは楽しく友人として会話のやりとりはしたが、デートはそれ以上進まなかった。
多分彼は誘うのを恥ずかしそうにしていたので、一度イベントの声をかけてくれても、私の予定が合わないと、すぐ諦めてしまう感じだったように思う。
今なら、私の方がもう少し積極的に誘ったほうが良かったのかな?と思えるが、あの時は予定をこなすことだけでも、自分的にはいっぱいいっぱいだった。
あくまでも、ファーストステップ段階だったので、そんな中では自分なりに頑張ったほうだと思う。
でも、最初が人柄の良いAさんだったことで、「意外と、世の中に良い男性はいるのかも。」と言う前向きな気持ちになり、今後に希望が出たのは確かだった。
Aさんのおかげで、少しやる気が出た。