【シリーズB調達記念 スペシャル対談】JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社 木村氏と語る- 人とテクノロジーの融合が生み出す、Qastの本質的な価値 -
当社は2024年12月、シリーズBで10.55億円の資金調達を発表しました。
今回リード投資家として参画くださったJICベンチャー・グロース・インベストメンツの木村氏をお招きし、当社CEO吉田との対談をお送りいたします。
原体験や具体的ユースケースから紐解く、Qastの可能性
吉田:
本日はよろしくお願いします。私たちがJIC VGIの木村さんに資金調達のご相談させていただいたのは春頃だったかと思いますが、初回のご面談から「ナレッジマネジメント」領域の課題や期待感に関してかなりお話が盛り上がった記憶があります。最初はどのような印象をもたれていましたか?
木村:
こちらこそ、よろしくお願いします。最初にお話を伺ったとき、過去のキャリアにおける原体験や私自身の周囲でよく目にする課題感への共感があり、最終的なゴールとして組織力や組織活性度を根本から変え得るサービスと感じました。
一つのエピソードとして、前職で私が特定の業界を担当するプロジェクト責任者だったときのことです。長年携わる中で似たような案件を数十件と経験し、自然とノウハウや暗黙知・共通知が溜まっていきました。これらを業務に使える形に型化・可視化することで、再現性を高め、業務効率化を図り、そして最終的には組織能力を高める必要がありました。
業務に使える形にするには、資料を一つずつ目視で確認し、関連性を見つけて繋ぎ合わせる作業が必要でした。しかし、個別プロジェクトごとにフォルダがあり、さらにその中にサブフォルダが数階層あり、そこに様々な資料が保存されている状況だったため、人力で対応していた私は、組織の皆が使える形にするまで半年から1年を要しました。その後、運用面でも多くの課題を抱え、機能している状況からは程遠かったです。もしこれが当時Qastを使うことができていれば「何カ月もかかった作業が一瞬で終わっていたのではないか」と感じたのです。ここまでの例ではなくとも、似たような経験をされた方も多くいらっしゃると思います。
吉田:
私自身も、バーティカル型のシステムと比べて、ホリゾンタル型、つまり「社内で必要な情報が見つからない」、「誰に聞いてよいかわからない」、「ノウハウや暗黙知を組織知化したい」といった課題は多くの企業に存在していると考えています。ただ、これら課題は多くの人が直感的に抱えているものだと勝手に思い込んでいた時期がありました。Qastのお話をすると、最終的には多くの方に共感いただき、興味を持っていただくのですが、興味深いのが、最初は同じ内容でプレゼンをしても反応がだいぶ異なっていることです。おそらく原体験の有無によるところが大きいのかなと思います。
木村:
私は同様の課題を体験したことがあるので直感的に理解できましたが、必ずしもそういう方ばかりではないとは思います。先ほどの例はあくまで一つの局面ですが、「社内にあるはずの情報を見つけたいけどたどり着けない」といった課題・ニーズはどの組織・個々人にもあると思いますので、具体的なユースケースのイメージをお客様に持っていただくことが重要だと思います。「ホリゾンタル的な課題」を「バーティカル的な局面」に当てはめていくイメージです。anyはお客様に寄り添う力、言い換えるとお客様がお困りごとを解決できるような具体的なシーンを捉え、ご提案することが得意ですので、そういったことが足元の事業成長を支えている一つの要因と思っています。
吉田:
まさにおっしゃるところが非常に大事で、anyの組織力がそれらを解決していると思っています。後ほどこの辺りの話もしたいと思います。
テクノロジーと組織文化の融合によるany独自の価値提供
吉田:
「ナレッジマネジメント」の必要性や効果についても掘り下げたいのですが、そもそも日本の企業文化に関連しているところはあるのでしょうか?
木村:
少し大枠の話になってしまいますが、組織能力は「組織の協調性」と「個の独創性」の絶妙なバランスの上に成り立つものだと思っています。その視点で考えたときに、組織カルチャーや帰属意識、モチベーション付け、心理的安全性、その他にも何かしらの要因により「個の独創性」が過度に抑制され、周囲からの見られ方を気にして「自ら率先して共有することは控えよう」と思ってしまう人もいると思います。日本企業はそういう傾向がやや強く残っているのかなと思います。
吉田:
確かに、日本の企業文化では自己主張が控えめなところはありますよね。
木村:
私も米国で5年ほど仕事をしていたことがありますが、米国だとむしろ自分の意見を積極的に共有するのが当たり前で、逆に「知ってるよ」と言われることが多いくらいですね(笑)。ただそれ位で良いと思うのです。職場で自分が役に立ったことを他の人に教えて共有しよう、チームで良いものを作り上げようという機運がもっともっと強く組織に根付いてもよいと思っています。
御社のメンバーもこのnoteに書かれているように、まさにこのような世界観が実現されると良いなと思っています。
吉田:
そういう組織能力の強化まで捉えていくと、AIやテクノロジーだけで解決するのではなく組織文化の変化も重要になっていきますね。私たちの提供するQastはそのような点も意識した機能を実装しています。
木村:
AIやテクノロジーだけで解決する未来もいずれ来るかもしれません。ただ、ナレッジマネジメントの先に何を成し遂げたいか、それはanyのパーパスにもあるように「個の幸福と組織の実利を両立する」を通じて組織能力を高めていくことであるとすると、AIやテクノロジーに頼り切るのではなく、そこで働く方々のコミュニケーションが重要になると思います。Qastもそこを捉えてAIとテクノロジーのうえに、従業員の方々のコミュニケーションが重なり合う仕組みをプロダクトに実装されていますね。そのバランスを取っていくことが本質的な組織能力の強化につながると思いますし、日本企業独自の強みになるのではないでしょうか。テクノロジーだけではなく、文化やコミュニケーションの要素を重ね合わせることで、より大きな価値が生みだされることを期待しています。
吉田:
確かに、テクノロジーと文化やコミュニケーションを融合させるという独自アプローチは、私たちも意識してプロダクトの実装を進めています。
anyが実現したい世界観をより早く実現するために必要なこと
吉田:
ここまでお話いただいたものは、ノウハウや知識を「共有する側」の視点になると思いますが、実は1年半ほど前、PdMチームで顧客のユーザーインタビューを行い、「Qastのスターユーザーとはどんな人なのか」を調べました。20社ほどに話を聞いた結果、私たちが掲げている「チームウィルで、一歩先の世の中へ」というVISIONを体現している人、つまり「チームウィルマインド」を持つ人がスターユーザーだとわかりました。そのような方々は、個人の知見をチーム全体に伝え、それを再現可能にすることで生産性を上げたり、コミュニケーションを活性化させたりする意識を持っています。
ただ、組織の中では必ずしもこのような方々がマジョリティではないということもあります。
一方で、SNSでも「見る専」と呼ばれるような、情報は発信せずに受け取るだけの人も多くいらっしゃいますよね。そのような方々にとっても「社内にあるはずの情報を見つけたいけどたどり着けない」といった課題・ニーズは共通してあり、不可欠なサービスになっていくと考えています。
木村:
確かに、受動的なユーザーにも大きな価値を提供できますよね。既にそのようなユーザーに対応する機能実装はされていると思いますが、その「見る専」的な人たちにもよりアクティブに活用して頂けるとanyの実現したい世界観へより早く到達していけますね。
吉田:
営業していると、初期反応には差異があるということを先ほど話しました。木村さんは原体験があったからこそ、最初にQastの話を聞いたときに「すぐ理解できた」とおっしゃっていました。「社内のどこに情報があるか分からない」「また同じ問い合わせがくる」などナレッジマネジメントの負の原体験はビジネスパーソンであれば誰しもが多少なりとも持っていると思いますが、ご利用者のタイプにどのような違いがあると思われますか?
木村:
根っこの部分で抱えている課題やニーズには共通項があり、最終的にQastに興味を持っていただくものの、起点と経路が異なるのだと思います。それは大きく2種類あり、「能動的な原体験者」と「受動的な原体験者」と整理できると思います。「能動的な原体験者」はお話した通りですが、「受動的な原体験者」というのは、例えば自分で一生懸命資料を作ったり調査を進めたりした結果、後から「実は社内に同じような資料があった」と知るような経験をしたような人です。潜在的なお客さまの中でも、通常の業務時間の多くが「車輪の再発明」に費やされるようなケースは多くあるのではないでしょうか。このような状況を実際に体験している方であれば、Qastを使うことで「知りたかったことが実は組織内に既に溜まっていて、それに即時アクセスできる状態」をとてもありがたく感じるでしょう。
そのように考えていくと、「自分の知見やノウハウを共有したい」ということだけではなく、「隠れている組織の知見にアクセスできる」という課題への価値提供には大きな期待が持てそうです。それが可能になれば、例えば10時間かかっていた業務が1時間で済むようになり、大きな時間短縮になりますよね。そのメリットを実際に感じてもらい「受動的なユーザー」が「能動的なユーザー」に変わっていく、そういった循環を作っていけると良いのではないでしょうか。
吉田:
確かにそうですね。受動的なユーザーに対して、Qastを知っていただくためのユーザー向け説明会や同期的に同じ機能を体験してもらうワークショップ、Qast通信による啓蒙などをCSの活動として行なっておりますが、2025年にはそれに加えてプロダクトとしてQastにアクセスせずとも自分の業務に活かせるような情報を自動配信する仕組みを実装予定です。
気づいたら自然と情報が取得できて、業務に変化を起こせる状態を作ることは、組織全体を動かすために重要ですよね。
人間味あるアプローチで本質的な課題を解決
吉田:
少し話題を進めまして、今回のご投資の理由について具体的に伺いたいのですが、貴社あるいは木村さん個人として当社を特に評価していただいた点や、重視されたポイントを教えていただけますか?
木村:
私たちJIC VGIは、スタートアップが提供する革新的なサービスやプロダクトを通じて「世の中の社会課題の解決、産業競争力や企業活動の強化」に貢献していきたいと思って日々活動しています。
ここまでお話してきたように、ナレッジマネジメントを通じた組織能力の強化という視点、日本特有の課題に対して日本人らしい解決方法を提案している点が非常に印象的でした。全てをテクノロジー任せにして解決するのではなく、ユーザーや企業の課題に寄り添い、共に解決していく人間的なアプローチが本質的な課題解決につながっていくのだろうと感じています。anyが目指す世界観をしっかり実現していくことで、それがもたらす社会的な意義は大きく、世の中に対して大きな価値貢献をしていけるだろうと期待しています
吉田:確かに、人間味を大切にしたアプローチが重要ですよね。
木村:
組織課題を解いていくうえではやはり相手を尊重したコミュニケーションが欠かせないと思います。テクノロジーによって「効率化」を追求するだけでなく、人と人の「寄り添い」を含むサービス設計が必要です。その点で、Qastは非常に日本らしいアプローチで、課題解決に効果的だと感じました。
実際にお客さまからはどのようなお声が多いですか?
吉田:
そうですね、ナレッジマネジメントの組織浸透には、人間的な要素が非常に重要であるということは私も感じております。
まずプロダクトとしては、個々の投稿に対して上司や他部署からのリアクションボタンやコメントがあることで「また投稿してみよう」という継続性のモチベーションにつながるというのは、これまでお客さまからも何度もおっしゃっていただきました。
あとは大規模組織の中でもいかに心理的安全性を高められるかという課題にも向き合ってきました。Qastは匿名での投稿も可能で、ワークスペース単位で部署や職種を分けられるように設計しています。できるだけ小さい範囲で共有し、それがチーム内、組織全体へと派生していくステップは、人間の心理に寄り沿うことが重要です。
加えて、お客さまからはナレッジコンサルタントの伴走支援についても高く評価いただいております。
実際に大手のお客さまから、「いろんなシステム会社と話す中でも、anyさんはいつも正しくニーズを理解し、ソリューションを提示してくれる。決して当たり前ではないし、数年経っても変わらないのが素晴らしい」、「anyさんの担当者は皆さん前向きで能動的なアクションを取ってくれていつも刺激をもらっている。自社でも参考にしたい」というような声をいただいております。
木村:
この課題は単純にドライなアプローチでは解決が難しい側面があると思います。テクノロジーの効果を最大限活かすうえで、Qastを使う中で組織への帰属意識やチームへの愛着を高めていく、すなわち組織能力も同時に高めていくことが大きなレバレッジになると思います。
吉田:
私たちもドライな仕組みだけでは、組織への帰属意識や信頼感が生まれにくいと思っています。共有する側として、自分のアクションに対して反応は欲しいが「見られたいけど、見られたくない」というような繊細な感覚を理解しつつ、大企業全体で活用される仕組みを作るのは、とてもチャレンジングではあります。ただ、これをしっかり実現できたときには社会に対する大きな貢献ができると信じ日々取り組んでいます。
木村:
そこに取り組んでいくうえでは、御社のように人間の感情や文化を深く理解したサービスが必要だと思います。技術的な優位性だけではなく、それがモジュール提供にとどまらず、実際の課題解決に繋がるサービスとして機能するかどうかが大きなポイントですね。
吉田:
なるほど。プロダクト単体でなく、サービス全体の価値が重要ということですね。先ほど仰っていただいたような、ユーザーに寄り添う姿勢や具体的なユースケースの提示が重要になってきますね。
木村:
テクノロジーだけでなく、ユーザーの課題に寄り添い、具体的な解決策を提示すること。それによってサービスとして成り立ちますが、そうしたサービスを作るには一朝一夕で成り立つものではなく長年の蓄積が必要です。実際、大企業の方々との向き合い方やカルチャー、プロダクトへのフィードバックなど、これまでの積み重ねがanyの現在の形を作り上げているのだろうと感じています。
吉田:
ありがとうございます。そうした視点から高く評価していただけたのは非常に励みになります。
非連続成長に向けた組織拡大は点ではなく横連携がキー
木村:
私からも吉田さんにお伺いさせていただきますね。今回の調達資金の活用には組織拡大が含まれていますよね。今後どのような形で組織拡大を実現されていきたいですか?
吉田:
私たちの組織は、これまでARR規模に対しては少人数、筋肉質な体質でここまで来ましたが、ここから次の事業ステージに向けて引き続き高い成長率を実現していくためにも、これまでより早いペースで体制を強化し採用を進めていきます。同時にこれまで積み上げてきたanyの強みも維持・発展させながら組織拡充をしていきたいと考えています。
プロダクト、営業、マーケティング、経営チーム、全部の機能が大事ですが、anyはそれらの横連携が非常に強いです。さらに、私たちが掲げる「チームウィル」、「最高の仕事を、最高のチームと」をany自らが体現しており、「横連携」を超えた強さがあります。
そのような組織づくりが出来ているので、これまで少ない人数でも今のトップラインを作り、シリーズBまで来ることができました。今後50人、100人とメンバーが増えた時にも、それを同じように続けることができれば、今の事業計画は達成できると思っています。
もちろんプロダクトを支える技術力やAIの精度、エンタープライズセールスの磨き込みなど個別を見ていくとまだまだ伸び代はあると思いますし、強固な経営チームを作っていくことも大事だと思います。しかし、それらが点で増えるだけでは非連続の成長は実現が難しいと思っていて、今までの強みを人数が増えても継続していけることが最も重要なのかなと思っています。
木村:
今後、組織拡大していくためにどういう方々に仲間になってほしいですか?
吉田 :
VMVへの共感や、カルチャーフィットに加えて、これからさらに事業を伸ばしていくにあたっては、課題設定能力が大事になってくると思っています。無数に問題が散らばっている中、事業を前に進めるために解くべき問題(=課題)は何か、この問いを適切に捉えていけるような人ですね。この課題を適切に捉えられないと、いかにスキルが優れている人でも事業へのインパクトが薄くなってしまう可能性があります。その先の設定した課題を解決していく力は必ずしも一人の力である必要はなく、チームを巻き込んで進んでいけばよいのです。そのようにチームで推進していけるメンバーがanyには揃っていますし、そういう思考の方々にanyに興味を持っていただけると嬉しいです。
先ほどの横連携の話にも重なりますが、解くべき問題の中から、会社全体としてみた時の優先順位をつけられることも重要ですね。自部門にとってはこの問題が大事だけど、会社全体へのインパクトを考えたときにはこっちから解いて行った方が良いという横連携を意識した判断が大事になってくると思うので、俯瞰して物事を見れる視点があるととても良いなと思います。最初は自チームの単位になるかもしれませんが、それが横の部署になり、事業全体になり、会社全体になっていくのはシニア層、マネージャー層には特に期待したいです。
anyの成長とお客さまへの価値提供の共存
木村:
今回の検討過程でお客様インタビューを複数実施させていただきました。その中でもanyが体現していることとQastというサービスの提供価値のアライメントが高く評価されていた印象を受けています。
吉田:
Qastは初期の段階から、大企業のお客様が導入してくださって、たくさんのありがたいフィードバックをいただき、それによって成長してきました。
ナレッジを共有するというアクション一つをとっても、「チームウィル」というチームの成果を最大化させる意思がとても大事です。その上で組織内で浸透させていくためには、我々が日々大事にしているVALUEがお客様の中でも同じように大切になってきます。そのように我々と同じものを大切に思ってくれている方が推進担当者であることがこれまでも多かったです。
そのような方々の期待に応え続けてきたから、今の成果(アップセルの多さ、単価の高さ、継続率の高さ等)につながっていて、私たちのVISIONにも更に一歩近づくことにもつながっています。日々の行動指針であるVALUE からVISION/PURPOSEの全てがつながるサイクルがあるからこそ、anyの成長とお客さまへの価値提供の共存が実現できると思います。逆を言えば、どれか一つでも欠けると実現は難しいと思っています。
既存の組織文化に新たな才能が融合することによるシナジー効果
木村:
組織文化は吉田さんがおっしゃるように、anyの強みとなっていますね。プロダクト設計や事業オペレーションにも色濃く反映されていますよね。そこから一つ目線を上げて、それと同時に次なるステージに登っていくことを考えたときに、逆説的ですがこの強みが事業成長の制約にならないように意識する必要もあると思います。会社全体も経営チームもこれまで培ってきた強みを活かしつつ、同時にエッジが効いているものや新たなスパイスも上手く織り交ぜながら進化していくことも求められるステージに入っていくのだと思います。事業や組織をこれまで以上にドライブできる人、これまで組織になかったものをもたらしてくれる人、そういったものも必要になっていくのかなと思います。
吉田:
シリーズB以降は、これまで培ってきた組織文化をベースに、新たなスキルセットを持った方がanyにフィットしてパフォーマンスを発揮することが重要だと思います。
よく組織拡大するとカルチャーって薄くなると思いますがどう考えていますか?と聞かれますが、僕ら経営陣の行動や考え方の根本が変わらずに現場で一緒に顧客に向き合っていけば、カルチャーは薄まらないし、むしろ強固になると思います。もちろん事業フェーズが変わっていく中で、採用指針や人事制度、全社での時間の使い方は変わっていくはずです。
いまの24人のメンバーだと伝えられてきたことが人数が増えることで一人ひとりへの濃度が薄まっていき、それがそのまま組織能力の希薄化につながりうるので、例えばanyDAY(月一の全社会)も今のやり方からアップデートしていきたいと考えています。
また、やはり人から聞いたことと、決める場に自分もいるのでは全く思い入れが変わってくると思うので、PURPOSEやVISIONはそうそう変わるものではないですが、日々の行動指針などは数年単位で変わっていった方が良いなとも思います。anyが1番最初に、ビジョン、ミッション、バリューを決めた時は、当時いる全員で合宿をして決めて、パーパスを新たに作る時も当時全員で決めたので、今いるメンバーはそこの共感性が高い状態を保てていると思いますが、日々の行動指針のようなところは2、3年の単位で、そのときの事業フェーズで自分たちにとって何が大切なのかはその時にいる全員で話せる場があるというのは結構大事かなと思っています。
木村:
おっしゃる通り事業の進捗に応じて組織の在り方も適応していくことが重要ですね。これまでできていたことが、 必ずしも同じやり方の延長では次のステージにたどり着けないこともよくある話だと思います。次の事業ステージに行くために何が必要か、そういう問いにも答えつつ組織を拡大させていけると良いですね。
吉田:
まさにそこは横連携といいますか、”シナジー効果”を上手く発揮させながら進んでいきたいと思っています。
これは、組織が多様化していく中でもPURPOSE「個の幸福と組織の実利を両立する」にも表されている通り、個と組織を両立させていくことによるシナジー効果、またプロダクトについてもQastとセカンドプロダクトがいかにシナジー効果を生む形でお客様への提供価値を上げていけるかだと思うので、いろんな場面でanyとして大事にしたいことと、今後成功していくために必要なことがかみ合いながら成長していけると思っています。
本日は長時間にわたり、誠にありがとうございました。
木村:こちらこそありがとうございました。
anyでは共に事業を推進する仲間を募集中
候補者の方々にとって、これからは個人としても組織としても新しいチャレンジをしながら事業フェーズをダイナミックに変えていけるステージに突入していきます。最高のチームと、最高の仕事がしたい方のご応募お待ちしております。
現在募集中のポジションはこちらですが、それ以外のポジションも近い将来募集させていただく可能性は十分にあるので、ご興味を持っていただいた方はまずは一度お話しましょう!