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恐れかと思ったら愛だった。- anyと自分の繋がりを見つけるまでの記録 -

シリーズB資金調達記念 any的アドベントカレンダー本日は第14弾!テーマは「anyでの成長の記録」です。

今回の記事の担当者
👤 松村 望
(呼び名:Nonちゃん):any社員(2020年8月入社)、Corporate / IPO準備室

anyでCorporate業務を担当しているNonです。
生まれてはじめてのnote。anyに入社していなかったら書く日は来なかったかもしれません。それくらいテキストで表現するのは得意ではないのですが、わたしのanyでの経験談を通してanyの様子が少しでも伝わったら嬉しいです。



🟠 anyと出会うまで

anyに入るまでは非IT業界でお仕事をしていて、それこそ「ベテランさんに色々聞きたい...けど忙しそうだし、そもそも質問するのも。。」の世界でした。
大学時代にアパレルで販売のアルバイトをしたことがきっかけで、新卒で商業の業界に入りました。財務経理、総務や秘書などを経験した後、プロパティマネジメント会社に転職し、商業施設会計、労務や採用業務に携わりました。
ということで、SaaSどころかIT業界とは程遠い業界で、かつビビりなわたしがまさか2日間という超スピードで入社決定!?本当にビビリかと疑われるレベルだと思います。でも思えば、anyと出会った瞬間からわたしの世界は変わりはじめました…!✨


🌀 Teamship Designから IPO準備室へ

2020年入社当初はCorporate Design、翌年2021年にTeamship Design(=TD)、それから2023年にはIPO準備室(=IPPO)、とそれぞれ発足と共に異動しましたが、TDからIPPOへの異動は自分にとっての一大事でした⚡️
それまで数ヶ月間かけてチームで経理採用を進めてきたもののなかなかご縁がなく、anyが次のステップに進む為にはいよいよ厳しい状況となりました。そこで私に、それまでいたTDを離れてIPO準備に向けた新設チームへの異動打診があったのです。実は具体的なタスクを見ても、自分のMissionを立てる時にもそういうタイミング/状況だなと感じてはいました。でもその時は、ちょうど自分の大切にしていることとこれからのTD業務との繋がりが明確に見えはじめたタイミングでもあり、今の仕事にチャレンジングではありながらもやりがいも感じていた自分にとっては、すぐには受け止められないショックな出来事でした。。

IPPOとはIPO準備室の別称です。 お察しの通りIPOと一歩(いっぽ)をかけています!
IPO準備を進めることはanyを一歩一歩と進めることになり、その一歩もanyらしさを大切に踏み締めていきたいという想いから発足時に名付けました😌

日々溢れ出る感情と向き合うために、ノートに想いを書き出して整理しようとしました。頭ではわかっているけど書いても書いてもすっきりしない、心が晴れない日々が続きました。そんな時、それまでもわたしの話を時間をかけてとことん聞いてくれていた武雄さん(any執行役員)が「『あぁ、そっか。自分にとってそれだけものすごくショックなことなんだ。』って受け止めたらいいんだよ😌」と言ってくれました。これが明確に自分の暗雲に光を差し込んだひと言であり、自分と出来事を俯瞰してみるきっかけとなりました。

ショックな感情と自分のスキル不足に不安もある一方で、“自分にお願いしたい“と言ってくれることは心から嬉しく、ありがたくも感じていました。
そこで2021年からそれまでに役員陣からもらっていたフィードフォワード(=FF)や、特にTD発足時から上長だった隆太さん(any執行役員)から異動打診時にもらったメッセージにあった「頼む、Nonちゃん。」という言葉を、噛み締めるように何度も何度も読み返しました。こうして、それまでのFFの言葉たちによって、暗雲に差し込んだ光が徐々に大きくなり、なんとかそれに応えたいという想いが日に日に強くなっていきました。
口頭でだけでなく、すごく時間をかけてメンバー一人一人に“一緒に次の一歩を進むために“の言葉を紡いでくれるFFは、お守りであり、ギフトでもあり、そして時に地図にもなる、宝物です✨

フィードフォワード:フィードバックはどちらかと言うと「過去」に焦点を当て、失敗や不足に対しての改善を促すアプローチですが、フィードフォワードは「未来」に向かってアイデアや意見を出し合い、相手が前に進むために送るギフトの意味合いが強く、"ともに成長する"を掲げているanyではフィードフォワードという言葉を使っています。

そこからはanyと自分のWillの一歩先でのつながりや、そのために必要なことがぼんやりと見えてくるようになり、更に具体的に自分はまずビビリを克服する必要があること、また推進力やテキストコミュニケーション力などといった足りないスキルも身に着ける必要があるということも認識しました。そしてそれをIPO準備室で具体的な業務と共に身に着けていけることは、今の自分にとって物凄くありがたい機会だと考えるようになり、最終的には「これまでやっていたTD業務はひとつも持っていかない」という結論になりました。


🐾 はじめの一歩

その後まず足りていないスキルについては、メンバーに「それはどうやってるの?」「ここまでやってみたのだけど、うまくいかなくて。」などとチーム関係なくとにかく質問や相談をしました。主にPdMの前ちゃん、それからマーケのともさんやデザインのゆうきさんにも。みんな忙しいのに、惜しみなく教えてくれたり、時に本や動画をオススメしてくれたりと本当に親身になってくれました。本当にanyには困っている人だけでなく、頑張りたい人にも『1.1のラストワンマイル(*)』スタンスで寄り添い、応援してくれる人しかいません🥲

*1.1のラストワンマイル = プロダクトフィロソフィーの一つ
「お客様の期待の常に一歩先を、一人ひとりの心に響く体験を」
・相手に寄り添って、必要なときにそっと手を差し伸べる
・それが特別なことではなく、当たり前の日常である
・細部まで徹底してこだわり、期待値を超えていこうとする意思をもつ

ビビリ克服については「何に対してか」という対象に分けた後、それが「なぜか」と「どうしたら/何があれば解消されるか」を考えました。保身や不安からうまれるビビリが、自分都合ではないか、未来から振り返っても必要なことか、と自分に問い続けてみると、行動が楽になりはじめました。
今でも何かやってみたけど上手くいかなかったり、更に良くするためにヒントがほしい時はチーム関係なく、質問や相談をさせてもらい、本当にみんなに成長させてもらっていると感じます🙏

TDからIPPOへの異動という2023年初夏に起きた私にとっての一大事は、一皮むける本当に大きな一歩となり、その後のシリーズB資金調達に確実に繋がる出来事でした👩🏽


🧐 ショートレビュー

その後、IPPOには心強いメンバーやフレンズさんが増え、素敵な監査法人フレンズさんとのご縁にも恵まれました🫶
そして遂に2024年6月、IPOに向けた一歩”ショートレビュー”を受けることになりました。
約1ヶ月間、最終的に約100項目におよぶ質問や資料依頼が次から次へと追加される状況に対し、社内メンバーやフレンズさんにも協力を仰いで回答や資料作成、提出を行いました。ショートレビューの概要は理解して挑みましたが、自分の動き方を事前にイメージと確認をしておらず、実際特に最初はただ右往左往するだけでした。。
色んな方々に助けていただいて、IPPOチームは無事ショートレビューを終え、2024年7月、今度は決算期変更により初の6月決算をスタートしました。
そんな時、カズさん(any代表の吉田)から「ショートレビューで監査法人に提出した資料一式とショートレビュー報告書を以下のフォルダに保存してほしい!」と連絡を受けたのが、デューデリジェンス(=DD)に私が関わりはじめたきっかけだった、と思います。(当時の記憶がない、、、😰)
私が関わった財務DD・法務DDはどちらも主な流れとしてはショートレビューで提出した資料と監査法人さんが作成してくださった報告書を投資家さんに見ていただき、そこから更に追加で質問事項や資料のご依頼をいただくという流れでした。ショートレビューが終わった時にりえってぃさん(anyフレンズ)からもらったFF「ボールを持たないで、とにかく捌くべし」に対して、直後に財務DDと法務DDでそれを意識して動ける機会ができた!と当初は単純に考えていました。

anyでは普段から投資家の方、業務委託の方、協力会社の方、採用候補者の方々など、当社を支えてくださっている全ての外部パートナーの方を親しみを込めて「anyフレンズ」と呼んでいます。


😵 プレッシャー...?

ところがはじまってみたら...量と重さが比じゃない。。ショートレビューが容易だった訳ではなく、目的も対象範囲も異なるので、広さも深さも異なるのは当然です。
質問依頼事項の対応の終わりが見えたと思ったら追加事項、また終わりが見えたと思ったら追加事項...また終わりが......の繰り返しでした。先方からの依頼メールを確認したらすぐにりえってぃさんと集合し、内容確認と役割分担、私たちで対応できないものはその日のうちにパスする、という方法で進めました。じゃんじゃん回答していけるように複数名が同じデータにアクセスして回答していたため、回答漏れ回避のためバージョン管理も行いました。
幾度もいただく依頼に、ひたすら対応していたものの、次から次へと追加される状況に全く終わりが見えず、途中から「いつまで続くのだろう」「こんなにも何を見られているのだろう」「今どう思われているのだろう」「自分に何かできることあるかな...」そんなことを考えるようになりました。そして深呼吸や息継ぎどころか呼吸をしていることも忘れ、気が付いた時には対応しながら両手の震えが止まらなくなっていました。。。
連日続く手の震えを見て、学生時代に部活の重要な試合で主審を任された時のことを思い出して「あぁ、自分はプレッシャーを感じているのだな。」と感じました。でもそれと同時に「なんでだろう?あの時は自分がミスジャッジをしないかという不安からのプレッシャーだったけど今回は立場だけじゃなくて何かが違う気がする。。」とも感じていました。

そんな中、ちょうど春から個人的に受講していた講座で「楽観主義の妨げになるものとそれを取り除く施策を考える」というワークを行っていた中である人が言った「愛か恐れか」という言葉が耳にとまりました。「人間の言動は、愛か恐れかのどちらかがエネルギーになっている」という話だったのですが、この言葉を聞いて改めてプレッシャーの理由を考えました。

---頭の中-------------------------------
⚫︎何かを恐れているのかな、anyの未来?
 ーそれは絶対大丈夫。

⚫︎”実査を受ける”ということ?
 ー前職までに受けていた監査では確かに「これでいいのかな」と不安に感じることもあった。でも今回は監査ではない。それに直近受けたショートレビューではそう感じることはなかった。それはきっと監査法人さんもanyの目指す先に一緒に向かってくださっていることが感じられたから。

⚫︎自身の対応内容?
 ー経理や税務、法務など業務に対する自分自身の知識不足は実感していて、自信がない。でもこれまでanyが築いてきたことで、私がひとりでやってきたわけではない。

⚫︎新しいことに携わること?
 ー確かに業務だけでなく、事業や調達活動の幅も深さも理解が及んでなく、追いつくことに必死な自分が対応するのがいいのかは不安...だけど今回自分に一番求められているのは、とにかく捌くこと。つまりビビる”必要”がないこと。

---自分の整理ノート📝------------------

思考整理や言語化したい時、話をよく理解したいときは必ず紙のノートに描きます

この不安は何かへの“恐れ“からきているのではない、
ということは“愛”...?

自分の胸がわくわくしたり、周囲のために行動したりするとき、
その根っこには“愛”があって、そこから湧き出るような感覚を覚える。

入社直後から感じていたanyの良さを伝えたいという自分の気持ちは、きっと愛からで、それが今、伝わるようにと“強く“想う瞬間なのかもしれない。

自分には、背中を預け合える仲間がいて、その中で今自分の目の前にあることを最優先でやるだけ。
できることをとにかく必死にやればいい。

anyの未来に不安もなく、自身も恐れる必要がないのなら、
anyの良さを伝えるために、伝わるように行動するだけ。

「自分は業務を通してanyへの愛情表現をすればいいだけ」なのか!
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そう思考が整理できたことで捉え方がガラっと変わり、心がものすごく落ち着いたのを覚えています。


♥️ 愛は確信を強くする

とはいえ、正直その後も震えはすぐには止まりませんでした。でも自分がやるべき業務が、更に先に繋がっていることがわかったことで、進め方や対応に迷いが一切なくなり、それまでいちいち確認していたことも、確認の必要がないと判断できるものはスピード感をもって対応できるようになりました。
また対応を進めれば進める程に過去の出来事が「あの時はこうだった」「この時はこうしたな」とanyがこれまで築いてきた歴史を振り返っているような、成長記録のようなそんな風に感じられました。
更に、回答や資料内容には共通点があり、それがまさにanyの「Value」の体現であると気が付いた時に、これがDDで見られているポイント、anyという法人が「どんな価値観、性格の人なのか」「信頼できる人なのか」「成長できる人なのか」なのかもしれないと思いました。そう思うと尚更「やっぱりanyなら絶対大丈夫。恐れることは何もない。」と都度確信が強くなりました。

2024年の夏、第1回目の投資委員会審査通過のお知らせがありました。
このお知らせがあってもまだ対応事項は残っていて、財務デューデリジェンスインタビューも控えていたので安心してはいけないとは思っていました。でもその頃には「ここまでやってきたのはanyだから何をどんな角度から見られても絶対に大丈夫」と”確信”していたので、自分が全て回答対応する訳ではないのに、仮に何か意地悪な質問をされたとしても全く問題ないとさえ思っていました。笑


☝️ 審査通過はゴールではない

その後、無事に審査通過のお知らせ✨
いよいよこれでおしまい...ではなく、今度は臨時株主総会および契約事務手続きのスタートです。
展示会前週に臨時株主総会の招集通知を発送したのですが、添付書類に修正が必要となり、展示会会期中に対応を進めることになりました。着金スケジュールを遅らせる訳にはいかない状況だった為、臨時株主総会のリスケは絶対不可。ということは招集通知自体の再送付は絶対NG。そんな中での修正対応にはとても恐れていました。。
また同時に”一部の投資家さんの契約書は電子じゃなくて紙だった。”ということが発覚しました。総会開催後から払込期日までの間に確実に全ての押印書面を回収して正しく揃えて各所に送付しなければならない、時間勝負でした。
押印以外は基本ひとりで対応しましたが、まさに”送り切るというボールを託された”と考えていました。最短で確実に先方のお手元に送付する配送方法の調査、書面一式をスムーズ揃える為の付箋貼付など、アナログだけどとにかく段取りを指差し確認して準備を進めました。
バタバタと準備して配送業者さんに無事書面を渡して少しほっとした気持ちでオフィスに戻ってきた時、その日ひとりだけ出社していた開発メンバーのしょーご(any社員、エンジニア)が「お疲れ様。ありがとう。」と言ってくれました。そのひと言で、”応援”ではなく”タノム”、まさに”託す”気持ちでいてくれたのだと感じました。そこでも改めて「これがまさにチームである」ということを実感しました🥲

そんなこんなを乗り越えての払込期日。前日までの振込、他行間振込など事情により各社からいつ着金するかわかりません。朝から何度も何度も何度も何度もIB画面をリロードしました。
そして遂に...✨

※敢えて何かやらかした人が謝罪する為に招集する体でいきました。

緊急招集して、まず前線でデューデリジェンス対応をしてくださった役員陣とりえってぃさんに。今思い出しても胸がいっぱいになる瞬間です。
(感無量でzoomスクショを取り忘れたことが本当に悔やまれる)

こうして数ヶ月間におよぶ資金調達1stが無事に終わりました…✨


🟠 最後に

わたしはanyに入社して本当に色んな人に成長させてもらっています。
「成長したね」って言われても、自分は成長させてもらっただけなので、「自分がした!というのは何だか違う」と偏屈に思うのですが、確かに見えてきた景色と感覚を自分の言葉表現で伝えることで「めっちゃいい!!!!」(さーや)とか、「あの話聞いてこう思ったー!」(りっぴ)と言ってもらえたり、「1年前とは別人のようだね!」(トニキ、翔太郎)と言ってもらえたりすることは、素直にとっても嬉しくて、更に強く大きなパワーになります。でもそれはやっぱり、普段から自分を支えたり、引っ張ったり、背中を押したりしてくれるヒトとコトと環境、それからanyとanyをめぐる全てのヒトとコトと環境のお陰でしかないので、これからも心から十二分にありがたさをかみ締めながら、常に一歩先にする意識をもってアウトプットしていきたいなと思っています。それが、きっと恩返し。


この1年半で、anyと自分とのつながりを見つけ、それをきっかけに本当の意味でanyに向き合うことができたように思っています。
HAPPYは今手元にあるものだけじゃなく、少し先でつながっていることもある。
少し先でも確実につながりを見つけられれば、そこまで着実に進めるように自分で踏み出す強さも持つことができることも実感できました。

ね!?anyって最高でしょ!?
「一緒に仕事したい」と感じてくださった方だけじゃなく、ただanyと触れたい、つながりたい、共に成長したい!と少しでも思ってくださった方、ぜひお話したいです!

💡 おまけ
最後にこれからスタートアップで株主総会業務をはじめて担当する方にお伝えしたいこと。
「登記前には予備の謄本を取得すべし」
謄本の写しが取得できなくて総会以外の様々な手続きがストップしてしまうこと、意外とあります。本当に大事です。


オンライン配信のお知らせ

Archetype Ventures福井さんと代表吉田の対談(収録)を本日12月18日(水)に配信します。
シリーズB調達までの道のりを様々な角度から2人が語ります。anyのことを知っていただける機会ですので、ぜひご覧いただけると幸いです。

以下より視聴登録お願いします!

anyでは共に事業を推進する仲間を募集中

候補者の方々にとって、これからは個人としても組織としても新しいチャレンジをしながら事業フェーズをダイナミックに変えていけるステージに突入していきます。最高のチームと、最高の仕事がしたい方のご応募お待ちしております。

現在募集中のポジションはこちらですが、それ以外のポジションも近い将来募集させていただく可能性は十分にあるので、ご興味を持っていただいた方はまずは一度お話しましょう!


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