平易であれ、悪いオタク。
おはようございます。
普段MtGに関する動画投稿や配信を行っております、エニィと申します。
今回は自戒のために書いた文章になります。
読んでいただいた皆様も、心当たりがありましたら私のように後悔しないためにもご一考いただけますと幸いです。
その例えを使う理由ってあるの?
先日、鏡割りの寓話に対する議論が盛り上がる中、私は大した考えもなしに「一枚が二枚になる獣群の呼び声が強いって知ってれば寓話が強いのはわかるでしょ(意訳)」といったつぶやきをツイートしました。
そのツイートに対しフォロワーから「古いカードを持ち出して最新のカードを語るべきではない」とご指摘を受けまして、また別のフォロワーからは現行スタンダードのカードでもっとわかりやすいものを提示していただきました。
私はこの例えが主張にあったものだということは間違っていないとは思います。
しかし、このツイートが寓話の強さがわからない人のために向けたものだとしたらどう考えても間違えています。
だって「一枚が二枚になるのは強い」がわからない人が獣群の呼び声なんて古代のカード知ってるわけねえじゃん。
そして代わりに例えとしていただいた不笑のソリンやレンと七番は現行スタンダードのカードで、なんなら獣群の呼び声より性質が近い。
例えとしてどちらが正解かは言うまでもないでしょう。
私がこの例えを使った理由としてはとても単純で、自分が1枚で2回働くカードの強さを最近実感したのがこのカード、というだけです。
そこには読者への配慮も正確性の追求もありません。
要するに、「言いたいだけ」だったのです。
意見を理解してもらおうという努力がないのはもちろん、知識のひけらかしをして嫌な印象を与えてしまったかと思います。
この場で、ツイートを見た方に謝罪申し上げます。
何かを主張する際、多くの人に理解と同意を得たいのならば、その表現はできる限り平易であるべきです。
これが高度な知識を持つ者どうしがより正しい答えを求めて議論するのであれば、伝わりやすいからではなく、正確な表現を使うべきです。
また、「ウケ」を狙うのであれば、意外性を取りに行った方がいいでしょう。確かにそうだけどわざわざそれ選ぶ!?みたいな。
しかし、正確な表現にしても、伝わる人には面白い言葉も、多くの人はまず知りません。
今回の私の例は多くの人に向けたものであることは明白であり、そこで伝わりやすい表現を使わなかったことは明確な誤りです。
そして、このツイートには表現の他にも問題点があります。
それって意見?感想?
先ほどまでの問題点は、私にある意識があれば多少は気付けていたものでした。
なんの意識か?
「他者に向けて自分の意思を伝え、自分の主張に理解を示してもらおうとする行為」つまり、意見である、というものです。
私は先ほどのツイートを意見であるという意識なく、果てはそれが何に類するか、何のためにするものなのかすら考えずにしていました。
意見には責任が伴います。
しっかりとした論拠、信頼のおける引用元。
そして、誤解を生ませない文章。
時々、自分が意見を言っているということを自覚せずに発言されている方がいます。今回は私もそうですが。
私としましては、「他者に何かを求める話」は全て意見と捉えています。
例えば、
「この映画はクソ!見に行かないほうがいい!」
これは感想でしょうか?
私はこれは意見であるべきだと思っています。
そこには何の論拠もありませんが、明確に他者に見ないことを勧めています。
であれば、何がクソだったのか、を理論的に述べる必要があるわけです。
まさか何の理由もなしになんとなくそう思った、でその映画が好きな人や制作に関わった人を殴りに行ってるわけないですよね?
また、意見である以上、それに対抗する反対意見にも対応していく必要があります。
「あなたとは話にならないので」と、一方的に会話を打ち切る行為。
これは炎上した人によく見られますが、その時点で敗北宣言なのでやめたほうがいいです。
だって勝てる相手に手を止める理由がないので。これを言ったということは私は反論できませーんと同じです。
※これに関しては相手がしっかりとした意見を言っているという前提です。例に出した「クソ!」レベルのものは扱う必要はありません。
自分の中で、今表現しようとしているものが、他者にどんな影響を与えるのかは一考して行動すべきだと改めて認識し直しました。
知識をひけらかす、と、知ってもらう、の違いは?
私のツイートの主な部分は、今思い返してみると、鏡割りの寓話という現代のカードを通じて、獣群の呼び声を知って欲しい、もしくは知っている人に共感してもらいたい、でした。
しかし、今回やった行為は知識をひけらかしているだけで、そこから新しい人がそれを知るまでの動線がありませんでした。
このツイートを見て獣群の呼び声ってどんなカード?って疑問に思って調べる人は少ないでしょう。
興味を持つ為の情報量が少ないですし、何かを批判するついでに触れたカードなんて知りたくもないでしょう。
ではどうすればよかったのか?
解決策は話の組み立て方であると考えます。
例えば、
「鏡割りの寓話は1枚が2枚になることが強い。
過去には獣群の呼び声というカードがトップレアだったこともあった。このカードも1枚で相手に2回の対応を要求することが評価されていた。
TCGのCはこのカードだ、なんて話もあったくらい。」
これなら獣群の呼び声にも興味を持ってもらえたかもしれません。寓話が強いのインパクトは下がってるけどね。
私は日々、胡乱なマジックの知識を皆様に知ってもらおうと活動しています。
そのためには、ただ自分が知っていることをドヤ顔で語るのではなく、興味を持たせる為の動線をしっかりと用意すべきだと認識しました。
これからも皆様に新鮮な「は?」と「何…何?」をお届けできるようより工夫して努力していきますので、ぜひよろしくお願い致します。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?