舞台キングダム、Wキャストのおすすめ
舞台キングダム東京公演を見てきました。
最高でした。原作に忠実、かつ再現度が高い。
原作者の方もtwitter上で絶賛していましたね。
そんなキングダム、これからチケットを取るよ〜って方もいらっしゃると思います。
とくに地方公演。まだまだチケット発売中もしくは発売前ですよね。
Wキャストのため、どの公演回を取るか悩むと思います。
そんな方に、ネタバレは避けつつキャストさんのおすすめをお伝えしたいと思います。
このおすすめというのは、Wキャストを比較してどちらかが優れている、という意味ではなく個人的に見てほしいキャストさんのおすすめという意味です。
なので正直、見れるのであればもう片方のキャストさんも見てほしいと思っています。
同じキャラクターなのに受ける印象が違ったりする、面白い舞台です。
勿論、推しがいる方は出演回優先で取ってくださいね。推しの演技してる姿は何にも代えがたい宝物です!
ではここで、私が見た公演回をお伝えします。
2/6夜の部、2/7昼の部、夜の部、2/9昼の部の計4公演です。
もしかしたらピンときた方もいるのではないでしょうか。
実は2/9までの公演のうち高野回、牧島回をすべて見ています。逆に三浦回、小関回は1回だけです。
なので正直、偏りがあります。すみません。
だって高野くん可愛いので!見れる高野くんは全部見たかったんです!
高野くん推しの方、めちゃくちゃかっこいい高野くんが見れましたよ!!!おすすめです!!!!!
(下手、センブロ、上手と一通り見ましたが、個人的には下手の方が高野くんの表情は見やすかったです。ただその代わり斜め前の人で舞台の見えない部分がまあまあ結構発生すると思います。センブロなら舞台の大部分を見れたのでそちらの方がストレスフリーです。センブロも高野くんが舞台の中心となっているときはしっかり見れましたし、端にいるときも大体は見れましたよ)
あと牧島くん推しの方、牧島くん最高に美しかったです!!顔めちゃくちゃ良かったです!声も勿論良すぎました!絶対に勝利します!牧島くんしか勝たんレベルです!
前置きが長くなりました。
ここからご紹介します。
まず、できればなんですけど
信・三浦、成・牧島、成蟜・神里、紫夏・市川
私的にはこの編成が最強だと思います。
キャラクター毎にお伝えしていきますね。
信(主人公・下僕の身分でありながら天下の大将軍を目指す)
信については、正直に言って三浦くんも高野くんもどちらも上手だし、どちらも信そのものでした。
(高野くんは初演緊張していたのか、ん?ってなる部分もありましたが、回を重ねるごとに違和感は無くなり、熱くて強くて情が深い信を見せてくれました)
ただ、三浦くんのほうが舞台慣れしていて、舞台に映える演技をされていたんですよね。
表情や動作が芝居がかっていて、でもそれが自然でした。
三浦くんの演技を見ていると、信の心の動きがよくわかるんです。
正直、公演を見るまではあの泥臭くて野性的な信と三浦くんのイメージが結びついていませんでしたが、あらっぽい役もお上手でした。
たぶん三浦くん何でも演じられますよ。流石。
お手本のような演技だったため、舞台を見慣れている方には三浦くんのほうが心に残るのではないでしょうか。
逆に高野くんは信として自然体でした。
もともと原作を読んでいたときに、信に高野くんを重ねていたので、役としての違和感は全くありませんでした。
三浦くんのように大仰な表現はされず、でもしっかりと表情や声、身体全体で信の心を伝えていました。
ネタバレになるので詳しくは書けませんが、あるシーンで高野くんの表情の変化が絶妙でした。信の心の動きがしっかりとよく伝わった良い演技でした。(このとき高野くんにライトは当たっていませんでしたが、双眼鏡で高野くん定点カメラをしていたのでじっくり見ることができました)
個人的には高野くんの信が好きです。
ただ高野くんに関しては双眼鏡でお顔を見るたびにかっこいい!かわいい!すごい!素敵!!と脳が麻痺しましたし、ファンの欲目で良く見えてしまうのもあるかもしれません。
そういったフィルターが無くても上手!と感じた三浦さんをおすすめした次第です。
勿論お二人とも身体能力が非常に高いためアクションに関してはどちらも遜色なく素晴らしく、あのハードな舞台を終幕までしっかりやり遂げられる方々です。
成・漂(成:秦の大王だが弟により玉座を奪われる危機に陥っている 漂:信の幼馴染であり家族のような存在、信と共に大将軍を目指す)
成・漂に関しては牧島さんをおすすめします。
これは前述しましたが、牧島さんが小関さんよりも優れている、という意味ではなく牧島さんの成が他では見れないような印象深いキャラクターだからです。
牧島さんは声が低くてよく通るので、大王として発言するシーンに重みがあります。目の動きも重々しく、正しく王の貫禄です。
最初から最後まて秦王として揺るぎない存在感でした。
(牧島さんはキングダムの愛読者のため演出の方に頼られることもあったそうです。そのためキャラクターの解釈が自分でしっかり固めてあるのではないでしょうか)
小関さんは重みのある演技のなか、少年王らしく重苦しいだけではない成でした。
どちらかというと小関さんの成のほうが原作に近いかもしれません。
また漂としては小関さんの方が私は好きでした。
小関さんの漂は明るく優しく賢い、まさに原作からイメージする漂そのものです。
表情の変化も大きく、漂として演技をするとき、成として演技をするときのメリハリが素晴らしかったです。
対して牧島さんの漂は思慮深く、信を導く漂でした。
成蟜(成の弟でありながら王位を得るため家臣の多くを味方につけ成を殺そうとする)
神里さんの成蟜は、原作から受けるイメージよりも傲慢です。恐ろしく、他者を一切受け付けない至高の存在です。
これは神里さんの成蟜に対するキャラクター解釈が「自分が正しく王であり正義であると信じている」といったものだからでしょう。
鈴木さんの成蟜のほうが原作に近いように感じます。
しかし、神里さんの演技は素晴らしく、観劇初心者のため神里さんの名前すら知らずもちろん成蟜に強い興味をもっていた訳でもない私が、双眼鏡をもってじっくりたっぷり見てしまったほど強烈でした。
この成蟜は原作でも映画でも見れません。ぜひこの舞台で見ていただきたいキャラクターです。
紫夏(成の恩人)
紫夏は市川さんを3回見たあと朴さんを1回見ただけなので、刷り込みがあったのかもしれませんが、市川さんの紫夏の演技が私に染みました。
朴さんの演技はさすがと思うほど上手で、間の取り方言葉の抑揚など完璧だったと思います。
しかしあまりにも迫力や貫禄がありすぎたため、商人というよりも女武将のように感じられました。
ここからのキャラクターはどちらをよりおすすめしたいか決められなかったため、キャストによる印象の違いなどをお伝えします。
河了貂(生きるためにお金を稼ぐ孤児)
華優希さんはコミカルで愛らしい河了貂を演じられました。また、もともと宝塚ご出身のため、舞台映えする演技が多く、足の動きや手の動きなどミュージカル風な動作をされていました。
宝塚を見慣れている方なら、華優希さんの河了貂に好感を抱くでしょう。
川島さんはより原作に近い河了貂でした。
愛らしさよりも一人で生きてきた逞しさを意識してらっしゃったのではないかと思います。
原作に沿った演技を見たい方におすすめです。
またお二人共とても可愛らしく、暫くお顔を見てしまうほどでした。
壁(成の忠臣である昌文君の部下)
梶さんはご自身で、舞台に立つ経験は他の方より少ないと仰っていましたが、演技で気になる点は全くありませんでした。たまに主人公のようなお声になるくらいでしょうか。非常に面白かったです。
戦闘シーンは他の方との差が出てしまうようですが、飛んだり跳ねたりが無く一つ一つの動作を丁寧にされていて、実直で真面目な壁というキャラクターの印象に合いました。
有澤さんはやはりお上手でそつが無く、役者としての余裕を感じられました。
場の空気が緩むシーンでは、公演ごとに少し違う動きをされたり台詞の雰囲気を少し変えてみたりと、その場の空気を読み対応をするのがとても上手い印象です。
実際に有澤さんの演技のあとに、客席から少しだけ笑い声が漏れたこともありました。
楊端和(戦闘能力の高い山の民を束ねる長)
美祢るりかさんの楊端和は一声聞いた瞬間から、楊端和だ!と感動してしまうほどお似合いでした。
しかし残念なことに私が初めて見た回にだけ出ていらっしゃったため、興奮であまり演技の詳細を見られていません。
ただ間違いなく、演技もお声も存在が楊端和そのものでした。
梅澤さんは美祢さんとは逆に3回見たので自信をもって言えるのですが、しっかりと楊端和でした。美弥さんを見た後だったので、お顔が幼い印象を受けお声も高いなと思ったのですが、女王らしく堂々たる演技でした。
とくに戦闘中にのけぞって攻撃を躱す動きがあるのですが、あまりにも角度が急で梅澤さんのポテンシャルの高さを感じられます。
以上のキャラクター以外はWキャストではない為ここで述べることはないのですが、他の方々も非常に素晴らしい演技で良い鑑賞体験ができました。
舞台キングダムはWキャストのため、キャラクターの解釈もキャストさんにより違います。どちらかが間違っているということはなくて、キャラクターを一人の人間として捉えたときに色んな面がありどこを拾って表現していくか、の違いなんだと思います。
Wキャストだからこそ、より深く感じられるキャラクターの内面・性格、そこから生まれる行動。
原作を基盤として、さらに深くキングダムの世界に触れることができます。
舞台キングダム、本当に面白い作品です。
可能であれば全てのキャストさんの演技を見て楽しんでほしいくらいです。
勿論それが難しいからこそ、このnoteが公演を選ぶときの助けになれば幸いです。
それでは。
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