空港で飛行機のそばではたらいています

わたしは空港でグランドハンドリングの仕事をしている。
グランドハンドリングとは、空港地上支援業務のこと。
簡単に言えば旅客機や貨物機が空港に降り立ってから飛び立つまでのあれやこれやをすることのこと。

今回はこのグランドハンドリングについて書こうとおもう。

グランドハンドリングと一口に言っても業務内容はさまざまで、そのうちの一つが貨物の搭降載である。
パッセンジャーの預け入れ荷物や空輸送される貨物を専用の機材を使って飛行機から降ろしたり、載せたりする(人力ですることもあり、これがけっこうな重労働)。

そして大事なのが駐機している間の電源供給と機内への送風。
機内の飲料水の補充やトイレの汚水処理なんかも業務のうちだ。

現在、各地の主な空港では航空機は滑走路に降り立ったら空港を管理するコントロールタワーと呼ばれる場所と無線でやりとりをし、誘導路を通って駐機する駐機場まで進行する。
そして駐機する位置を知らせる電子案内板に従って停止する。
この、電子案内板がない駐機場ではマーシャリングといって手信号で停止する位置をパイロットに知らせる。
これもグランドハンドリングでの大切な業務である。

知っている人は知っている知識として、航空機は後進ができない。
では前進して入った駐機場からどうやって出るのか。
ずばり、トーイングトラクターと呼ばれる専用の車両で航空機を押すのだ。
これはプッシュバックと呼ばれていて、グランドハンドリングのなかでも花形の業務である(グランドハンドリングに長年携わらないとすることのできない業務なのでわたしはまだやれていない)。

ここまで簡単にグランドハンドリングについて書いたが、わたしはこの仕事がすきだ。
自分が携わった航空機が滑走路から飛んでいく姿は何度見ても感動する。
もし、次に飛行機に乗る機会があったら窓の外を覗いて地上で作業する人たちにも少し目を向けてみてほしい。

話は少し変わって、現在コロナ流行により海外との行き来が制限されるようになり、空港あるいは航空会社は多大なるダメージを受けている。
そんなようなニュースを見た人もいるのではないだろうか。
わたしがはたらく会社ももれなくダメージを受け、休業措置がとられたり出向に行く社員がいたりする。
お給料も基本給満額支払われなくなった。

コロナが蔓延する前、人で溢れていた空港が恋しい。
航空機が絶え間なく行き来していた滑走路が恋しい。
あたりまえがあたりまえじゃなくなったいま、かつての空港に想いを馳せる回数は日を増すごとに増えていく。

はやくコロナが終息して、活気あふれる空港に戻ることを願っています。
世界と行き来できるようになるのことを願っています。

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