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事故が減らない理由

先日、子供の幼稚園であるミスが起きました。ミスと言っても小さなミスから、大きなミスまでありますが、今回のミスは重大な事故に繋がるケースではないかと思いました。

子供達を預かる先生たちは、本当に日々
「怪我をさせない」
「事故をおこさない」
というだけでも大変なお仕事だと思います。

予測不可能な子供達の動きに対して、個人、またはチームで連携をとりながら、全体も進めていかなければいけません。我が子2人だけでも一瞬目を離したり勝手に隠れんぼしていたりと、一瞬ドキっとするようなケースを何回か経験しています。

先生たちは子供達の人数も多いので、一人一人が常に揃っているか?をチェックするのも一苦労です・・・それでも子供たちの安全を確保するために国のルールや園独自のノウハウやルールの中で子供達を守ってくれているのではないでしょうか?

それでも事故は起こります。どんなにルールがあってもゼロにはならないのです。なぜでしょうか?それは「人為的ミス(ヒューマンエラー)」はゼロには出来ないからです。どんなに注意していても、刻々と変わる環境の中でやりくりしないといけません。

福岡県中間市の保育園送迎バスの中に、園児が取り残されて亡くなった事例がありました。その際「他の泣いている子供に気を取られた」という証言がありました普段なら難なく出来ることでも、このように状況や環境、人が変わるなどで、いつも出来ていることでも、焦ったり、失念してしまうのが人間です。

そこで「その人が悪い」というだけで終わってしまうと、また同じ事を繰り返してしまいます。何か「事故」や「ミス」が起こった時には「なぜそれが出来なかったのか?」を背景、心理状態、環境など色んな角度から事例研究していくことが大切です。

その中でも軽視されがちだけれども、重要だと思うのが人間関係・・・コミュニケーションです。コミュニケーションは誰に教わることもなく、なんとなく身につけてきたものではありませんか?子育てと同じでわざわざ学ぶものではないと考えておられる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、このコミュニケーションが良好でない関係性は命に繋がると思っています。

どんなにルールを作っても、人と人とのコミュニケーションが良好ではないチームだと
「大切な報告が出来ない」
「大切な一言(意見)が言えなかった」
という事に繋がります。

組織はほとんどがピラミッド構造です。役割分担やまとめるのに都合が良いという理由で、組織化していると思うのですが、いつしか「自分が偉い」「立場が上だ」という風に勘違いしてしまうリーダーも多いのではないでしょうか?

本人にその自覚がなくとも、後輩が思い通りに動いてくれないからと、言い方がキツくなったりし萎縮させてしまう場合もあるのではないかと思います。

そう言った日々の積み重ねが事故に繋がる要因となる事に、どれだけの経営者が気がついているでしょうか?どれだけのリーダーがコミュニケーションの大切さを理解しているでしょうか?

リーダーがどんな人柄なのか?は現場のスタッフを見るとある程度分かります。仲良しこよしが良いという事ではなく、それぞれの個性を活かし、必要なコミュニケーションが取れる風土を作り上げているか?違う意見を言える空気があるかどうか?その組織に理念が浸透しているかどうか?

事故を防ぐためには、コミュニケーションという方向からのアプローチを蔑ろにしていはいけないと思います。


なお、続報では、当該園は虐待認定されておりました。

日頃から虐待があったにも関わらず、先生が黙認していた事になります。園児を叩くことは「いけないことだ」と言える空気がなかったのではないでしょうか?今回の事故は、たまたまではなく普段の園の体質が形になったもの・・・だからコミュニケーションは大切なのです。

人の命に関わるお仕事はもちろんですが、会社での大きなミスはここから始まってしまうものも多いのではないかと思います。


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Asami Yamamoto
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