黒田 美紀のアンティーク・ストーリー ー ブローチ編 ー
こんばんは。
昨今人気急上昇中のブローチ。
先日とある交流会に参加した際、
私がジュエリー関係者だとわかると
口々にブローチの
「選び方がわからない」
「着け方がわからない」
ひいては
「見かけるのは、カジュアル過ぎるか、式典のイメージの物ばかり。おしゃれなのはどこで売っているの?」
皆さんが矢継ぎ早に上記のようなことを口にしていたので、
ブローチへの関心の高まりを実感し、とっても嬉しいです。
ブローチから始まった私のジュエリーの道
●初ブローチ
小学校低学年
母が独身の頃に使っていたコスチュームジュエリーのブローチをもらった
●初ジュエリー
小学校高学年
パールと白蝶貝のブローチ
鳥羽のミキモト真珠島の観光記念に買ってもらった
●初アンティーク~4番目まで
全部ブローチ。
20代中頃~
そんな私が
ブローチと仲良くなる方法をご提案します。
脱!式典のイメージ
1.ブローチの特長
①状態が良いものが多い ⇒ 唯一、肌に直接つけない装飾品である
<アンティーク限定>
②他のアイテムと比べると、お得感がある
●構造上、地金や石をたっぷり使用している。
●実用面から発展したアイテムなので、元々の商品数が多い。
<アンティーク限定>
③価格帯が広い ⇒ 用途によって使い分けできる。
●コスチュームジュエリー ~ ハイジュエリーまで、
それぞれの良さがある。
④着けこなしやすい
●『好き!』が大前提ですが、多少背伸びして選んでもこなしやすい。
⇒ ブローチに服を合わせる事で、自分らしい雰囲気でまとめやすい。
(顔立ちその他のの影響を受けにくい)
⑤品よく個性を出しやすい
●着け方次第でグンとあか抜ける。
●季節感を出しやすい
茶道に通じる正統的な部分と、おちゃめな部分両方あります
(花、蝉やトンボなどの昆虫、クリスマスモチーフ)
⑥長~く使える
●他のアイテムを足したり、引いたり、組み合わせを楽しめる。
●小さいブローチなら若い時はそれ一つで。
一つで物足りなくなってきちゃったら、2個着けしたり(上級者向け)、
チェーンや、イヤリングを合わせてみたり。
極端に言えば、20代でも90代でも同じものを着けられます。
なので、
ブローチは今の気分に合わなくなっても保管して、たまに見返してくださいね。
⑦プレゼントにもお勧め
●スカーフや小さな絵を贈る感覚で。
●ブローチには機能的側面があるので、他のアイテムと比べて重たくなりにくい。
2.選び方
素敵と思うもの その次に 扱いやすいもの(下記)
① サイズ
親指と人差し指でマルを作って、その中に入るサイズのブローチは、真ん中でも横でも着けやすい。
随分昔に、何かで読みました。
本当にそのとおりだと思います。
●コーディネートしやすい
●襟の幅に入りやすい。
●『お辞儀』しにくい。
●薄手の服にも着けやすい。
●オケージョンを選ばない(葬祭以外)
② 傾けても素敵なデザイン。
●葉っぱなどの植物、流れのある、真っすぐが決められていないデザイン。
●真下に下がるフリンジ等の飾りや石が付いていないもの。
●星、月、花、生き物、音符、ボウ(リボン)、ハート、グラス、天使、羽根、丸、四角、六角形、八角形等。
名札を付けた時のことを思い出してみてください。
傾いてしまって真っすぐに付けるのに苦労した経験はありませんか?
針を服の上から刺すところまでは良いのですが、その後また針先を生地の上に出す時、1~2mm程ずれただけで結構傾いて着用イメージが変わってしまいます。
ジャケットやコートの襟に着ける時、襟の幅や形の問題もあり、真っすぐ狙ったとおりに着けるのって、結構大変なんです。
「こんな感じ?」でつけられるデザインは、着けやすいだけではなくて、
いろいろな表情を見せてくれます。
「これいいな♪」と思ったら、ちょっと傾けてみてください。
*上記①&②がクリアできれば、ほぼ大丈夫です。
以下は参考まで
③針の位置
特に流れのあるデザインのブローチの場合、
『向って左側に留め具がくる位置が、デザイナーが「この角度がお勧め」としている』と聞いたことがあります。
でも私は「違う角度で着けたい!」と思うことがあります。
思ったより針が短かったり(主に現代物)
自分の好みの角度に着けると、ブローチが扉みたいにバタバタ開く感じになる…なんてこともあります。
3.着け方
①なるべく高い位置に着ける。
着けて目を下にした時に、視界に入るか入らないかの肩に近い位置
⇒ ●視線を上げて、バランスが良く見える
●『お辞儀』しにくい(特にデコルテが瘦せると、服がたわむから)
●なんといってもキレイ
②モチーフの顔(頭)が身体の中心に向くように着けるとバランスが良い。
横を向いているモチーフの場合♥
(カメオやミニアチュール等の人の顔、動物モチーフ)
但し、日常生活で車によく乗る方、
ショルダーバッグや斜め掛けバッグを愛用している方は、
ブローチの為にも、その影響を受けにくい方に着けてください。
③ピンストッパーが表面から見えて、美しくない時
薄い生地に着ける場合 又は 針と本体の間の隙間が大きい時
●インナーまで一緒に針をさす(間違って洗濯をするのも防げる)
●衣類の裏に、あて布をする
●ピンストッパーを衣類の内側から付ける。
④バー・ブローチ(棒状)は斜め使いが素敵
横使いは『お辞儀』してしまいますから
⑤一旦脱いで、きちんと取り付けられているか確認しましょう。
⇒ 落下予防
ピンストッパーをご面倒でも必ずつけましょう。
*車留め(風車)は、ロックする位置が物によってバラバラなので、特に注意
4.その他
①コートには、コスチュームジュエリーをお勧めします。
美容院やレストランで預けたり、カフェの椅子の後ろにかけてもたれかかったり。
手にかけて持ち歩いたり。
コートに付けるブローチは盗難、紛失、破損の危険がいっぱい。
そもそも面積が大きいコートには、コスチュームジュエリーの方が合うように思います。
②二個使いへの近道
色違い、サイズ違い、そして小さめの物
コスチュームジュエリーでお手頃価格なら試す価値ありです。
③ファー&エコファーにブローチもお勧め
モフモフなファーにマットな質感のコスチュームジュエリーを。
いかがでしょうか?
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
皆様のジュエリー・ライフに少しでもお役に立つことができれば嬉しいです。
アンティークス ミキ
黒田 美紀
https://www.instagram.com/antiques.miki/