きっと、ものの見方が変わる「13歳からのアート思考」
「「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考」末永幸歩 (ダイヤモンド社 2020年)
「13歳にふさわしいアート体験は?」
「大人が、本当の意味で芸術を楽しむには?」
今あなたが13歳ではなかったとしても、大丈夫。大人も楽しめる体験型書籍が「13歳からのアート思考」だ。
アートを鑑賞する行為は、決して教養を身に着けるためのものではない。解説文を読んでわかったような気持ちになったり、よくわからないからと作品の前を素通りしてしまっては、もったいない。「作品と自分、その間に生まれる何か」その何かを感じる自由は、誰もが持っているものだ。
「絵を描くのも上手くはないし、アートはどうもね」という人もきっと楽しむことができるのが本書。授業を体験するように展開していく内容は、20世紀アートの変遷やその鑑賞の仕方を解説しているようでいて、実は、普遍的な「ものの見方」そのものについて、やさしく説いている。
本書が導く、自分なりのものの見方は、形作った枠を自ら壊すかのように進化してきたアートの歴史を知ることにつながるのだけれど、それはアートに限ったことではなく、今、それぞれの人が抱えている何かについて、自分なりの答えを見つけ出すことにもつながる。
自身の深い部分から、自分だけの答えを見つける。
そのための選択肢として、アートに触れてみるのもいいかもしれない。