2022年7月29日
つくばPARKDINER、なんとか昨年の移転から一年が経つ。年齢のせいか、ご時世のせいか、今までの人生で一番早かった一年であった。いろいろなことがあった。旧店舗でも17年間悩み続けたが、この一年は悩みや迷いというより必死の一年だった。移転の成果はわずかながら得てはいるが、まだまだこれからなはず。そしてまずは出演、来場いただいてる皆様に感謝申し上げます。なんとか一年迎えました。これからも宜しくお願い致します。
今日は店の話はこの辺に。バンドの話でも。
4月にリリースしたPink-HOUSEの25周年アルバムのリリースツアーをただいま続行中。25周年とはいえ、入ったばかりの新ドラマーとの叩き上げツアーとなっているのが現実。まだまだ理想には志半ば。初めて行く地や何度も行った地、様々な内容のツアーであるが、海外ツアーもまだまだ挑戦したい。
海外ツアーについて。
2010年に初めてとあるきっかけをいただき、アメリカへのツアーを経験した。そして翌年、翌々年と続きアメリカへ行った。2014年、四度目のアメリカツアーにて諸事情により強制帰国を喰らった。バンドとしてはそれ以降アメリカへは入国出来ていない。そして2019年には韓国ツアーも経験した。2020年には韓国のバンドとスプリット音源を出し、二回目の韓国ツアーも予定してはいた。その後から現在はご察しの通りである。
バンドにとってアメリカツアー、そしてツアーによって海の向こうの仲間との出会いや交流はバンド自身、そして自分自身の人生も変えた。勿論パークダイナーにとってもとても大きなものであった。アメリカはとても広大で自分たちが出会ったのはわずか氷山の一角ではあるのだが、単なる観光では得れない深い部分に触れることは出来たのではないかと感じている。当然、人種や文化、音楽、思想、趣向様々だ。
我々のようなクラスのバンドは勿論華々しい内容のツアーとはいかない。国内でも同様だが、どさ周りのようなツアー。ギャランティが保証されているわけでもなく、持ち出しがほぼ。精一杯ライブをし、少々の集客をし、物販を売り、わずかながらそれらを交通費にあてる。それでも自分たち自身でそれを選択し、望み、経験をさせてもらっている。
このようなツアーを20年以上も続けているわけだが、なぜ続けるかと言えばそれはすべては音楽への愛とバンド活動への欲望と作り続けたい自分たちの音楽があるからであり、ライブというこれ以上にない時間や空間の素晴らしさを知っているからである。自己満足にならぬように同時に実力不足や痛みも重々感じ、満足することのない活動を自ら積み重ねる。誤解がないよう言えば、"自己満足"自体は肯定はする。そもそも楽しむのが一番だからだ。
自分のバンドでの音楽や活動を一言でいうのならば、「納得はしてるが、満足はしていない」これに尽きる。自分の作る音楽や活動は広く市民権を得るものでもないし、大衆迎合するものでもないし、他者の音楽と比べると成功できる内容でもない。また損得でやれるものでもない。それでも生みの泉が湧き続ける上で作りたい音楽があるから、そこは納得をしているということであり。しかしながらそれでも自分の中では叶えられたことは多く、まだまだやりたいこともあるゆえに、諦めるものでもないから、まだ満足はしていない。
実は以上のような思いはバンドを始めた当初から変わっていない。当時はよく疑われることもあった。"売れたいからやるんじゃないの?""売れなきゃ意味なくない?"みたいな。まあ当然の一般の考えかとは思える。残念ながら自分は最初からそうだった。なのでリスクしか経験してないのかも知れない。なのである意味最初から「納得」してるのである。多くの人からの賞賛を得るのは大変素晴らしいことだし、功績にもなる。影響力や説得力もあるだろう。それはさすがに理解している。しかしそれは誰かにまかせて、単純に自分がやりたい音楽を選択してるだけ、やってるだけなのである。やりたい音楽が結果そうなるのであれば、結果それはとてつもないものである。
承認欲求というのがある。きっと自己表現することは大小限らず、認めてもらいたいに違いはない。しかしそれを得るための方法論の違いに過ぎない。多くの賞賛を得るためなのか、わずかでも確実に届くものを生み出し、それをキャッチしてもらうためなのか。強いていうのならば、自分は後者であり、それに挑んでいる。馬鹿みたいに挑み続けている。それは決して自慢できるものではないかも知れない。
後輩や周囲にはよく自分たちの音楽活動は"底辺"と説明している。リスクが多い活動を自覚してるからである。しかしこんな自分でも出来ることや出来たことが多くあったからだ。他人から見れば自己満足のような活動でもわずかながら周囲を変えることもできたし、長い間ずっと見続けてくれる人もいる。そして自分の人生を変えることや唯一の取柄で人生が拓けたからだ。なので、もっと周囲には出来ることはあるはずと期待をしている。成功を目指すにしても、単にやりたいことを人生と共にするにおいても。
もっとも自分が成功をし、モデルケースを伝えられてないことは残念なことではあるが、、苦笑
本気でやりたいことにノーリスクハイリターンなど皆無である。もちろん周囲や仲間、これまで出会えた人たちからの多くの協力やサポートありきの活動である。ハイリスクノーリターンでは本末転倒である。その協力やサポートを受けるには、結果やっぱり自身が鳴らす音楽そのものや活動自体なのである。
因果応報、といったところか。
長文、駄文失礼致しました。最後まで読んでいただき恐縮です。
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