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「内面学」としての「夢学」

■何が人生の成功か?

私は、この「夢」シリーズを読み続けてくれているあなたに、もう一度改めて問いたい。
「あなたにとって、夢とは何だろう?」
〇取るに足りない絵空事
〇単なる空想の産物
〇実人生のオマケのようなもの
〇なくなったとしても特に困らないもの
〇「眠っている間のことなんか、責任が取れない」

あなたは、こう考えているだろうか。
「確かに、夢の内容、夢のメッセージ、夢が自分に伝えようとしていることを読み解けば、何かしら実人生の参考になるのかもしれない。しかし、そんなものは読書からでも得られる。夢にかかわらなくても、読書さえしていれば、生きる知恵は身につく。いや、生きるための知恵は、生きることそのものからしか得られない。
夢の意味をあれこれ考えたり、人がどう思うのかといったことをあれこれ思い悩むより、人生はとにかく行動だ。そしてその結果だ。うまくいかなかったら、行動を修正すればいいだけの話だ。」
あなたはこの信念に基づいて行動し、おかげで事業に成功し、財を築き、「充実した、いい人生だった」と感慨を深めながら、静かに最期の時を迎えたとする。そこで、自分の子どもにこう言われたとしたら、どうだろう。
「あなたは、ただの一度も私の方に振り向いてくれなかった。私はあなたから一度も愛されなかった」
あるいは、あなたの孫があなたにこう言ったとしたら、どうだろう。
「私は今まで、あなたの孫であることをひた隠しにして生きてきました。私はあなたの孫であることが、いまだに恥ずかしく、やっかいに思っています」
さて、あなたの人生は成功だっただろうか? あなたは、仕事の成功と引き換えに、何をなくしたのだろうか?
あなたの子どもが、あなたの孫が、心の内側で何を感じ、何を考えてきたのか、ということは、外見ではわからない。どのような科学的方法論を用いようが、あなたが直接本人に向き合って、本人から話を聞かない限り、内面は見えない。しかも、おそらくあなた自身が自分の内面をしっかり相手に伝えていない限り、相手も自分の内面をさらけ出したりしないだろう。どれだけ血がつながっていようが、フランクな間柄になれるとは限らない。

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