30代ゲイ、トレインウォーズ
私がホームに上がると、ちょうど電車が来るところでした。
これ幸いと近くのドアから乗車し、後から2人ほど乗ってきました。
そこはかとなく混んでいる電車。
満員では無いものの、座れないし立っている近くに人がいて匂いをかげる状態です。
かがないけど。
ドアの前に立っている白い革ジャンの男。
20代後半位の、色が白くて目が細い元卓球部顔。
あーあ、タイプじゃないなと思っていたら、おもむろにつり革に手を伸ばしたのです。
え、ドアの前なのにつり革も使うの?
やだ、ガラガラならいいけど今そこそこ混んでるのよ?
体幹しっかり意識しないと転ぶよ?
ふと後ろを見ると、かわいい茶色のスーツくん。
あ、こっちは可愛い子だ〜。
なんて思っている心の隙間はありません。
心の隙間産業。
埋められています。
スーツくんもつり革を使っているんですもの。
いいんです。
スーツくんは場所的につり革を使う資格がある。
しかし卓球部、お前だけはダメだ。
ドアの前なんだから、寄りかかって我慢しなさいよ。
できないなら場所変わりなさいよ。
なんでドアの前でつり革使うわけ?
暗黙のルールにドアの前の人はつり革を遠慮するってないわけ?
これだから周りを見ない男って嫌。
どうせセックスも雑で独りよがりなんでしょうよ。
腰降ればいいってもんじゃないから。
そんなの犬畜生でもできるの。
という気もちで卓球部に熱い目線を送るもつり革奪還は失敗。
わずか5分で乗り換えるのに、心の狭さが露呈したなと反省しています。
はは。
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