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【医学生・初期研修医向け】呼吸器内科を回る前に読んでおきたいスライド4選

病棟実習や初期研修では、呼吸器内科をローテーションする機会がありますよね。呼吸器内科はメジャーな診療科のひとつです。国家試験では問題数の多い分野であり、将来別の科へ進んだとしても、呼吸器系の疾患と遭遇する可能性はあります。そのため、どの科に進んだとしても、呼吸器内科について理解を深めておくことが好ましいです。

この記事では、呼吸器内科を回る前に確認しておきたいAntaa Slideを紹介しています。ローテーション前に予習・復習を済ませて、より充実した病棟実習・初期研修を過ごしましょう!

呼吸器内科の代表的疾患、喘息とCOPDについておさらいしよう

喘息とCOPDは呼吸器内科の代表的な疾患です。特に外来で頻繁に遭遇します。ガラパゴス伊藤先生のスライドで、喘息とCOPDを比較しながら勉強しましょう。

スライドでは、診断・憎悪・慢性管理・吸入薬の4つのチャプターに分けて解説されています。喘息とCOPDは、急性憎悪と慢性管理で治療法が異なる疾患です。治療法の選択に不安な人はスライドで確認しておきましょう。

また、実際に臨床現場で用いられている吸入薬も写真とあわせて紹介されています。教科書や参考書では現物が紹介されていることは少ないので、実践的な勉強にとても役立つ内容です。ぜひローテーション前に一読しておきましょう。

スパイロメトリーは病態を意識してみる

初めてスパイロメトリーを見ると、項目数が多く、何を見るべきなのかわからなくなることがあります。またフローボリューム曲線の形や、1秒率・肺活量の基準値など混同しやすい要素が多いです。正しい知識を定着させるため、森川昇先生のスライドスパイロメトリーについて確認しましょう。

スライドではフローボリューム曲線を中心に、病態を意識したスパイロメトリーの見方が説明されています。フローボリューム曲線は、COPDや喘息、間質性肺炎ごとに形が異なりますよね。形を暗記するのではなく、病態を理解することでスパイロメトリーの形を忘れにくくなります。疾患ごとになぜ不適当な形になるのかを、スライドで勉強しましょう。

このスライドを用いて、Antaa Channelでも動画で説明しています。ぜひあわせてチェックしてみてください。

胸腔穿刺・ドレナージを理解した上で見学しよう

呼吸器内科のローテーションでは、胸腔穿刺・ドレナージの手技を見る機会があります。場合によっては助手としてお手伝いするかもしれません。胸腔穿刺・ドレナージは、研修医でもおこなう可能性があります。そのため、呼吸器内科に進む予定がない方も一度は見ておきたい手技です。

番場祐基先生のスライドでは、胸腔穿刺・ドレナージ適応やリスク、コツを解説されています。適応とリスクを理解した上でコツをおさえて実践すれば、より安全に、より効果的に胸腔穿刺・ドレナージをおこなえますよね。

胸腔穿刺・ドレナージは基本的には安全な手技ですが、まれに死亡事故を起こすこともあります。一通りの流れとリスクを理解した上で見学をして、将来自分がやる時に備えておきましょう。

隠れている肺癌を診断できるようになろう

呼吸器内科の実習では、肺癌の胸部単純レントゲン画像を診る機会があります。医学生の段階だと小さいものはなかなか見つけることが難しいです。特に他の臓器と重なる部分にある肺癌は見落としやすくなります。和田武先生のスライド隠れている肺癌の見つけ方を勉強しましょう。

スライドによると、肺癌がよく隠れている部位は以下の4つです。

  • 肺尖部

  • 肺門部

  • 心臓の裏

  • 横隔膜

隠れている肺癌を見つけるために、左右や過去画像との比較、側面像を活用します。

肺癌の見落としは、患者の命に直結してしまう場合があります。スライドで具体的なレントゲン画像を見ながら、かくれんぼ肺癌をみつける練習をしてみましょう。

効率よく病棟実習・初期研修をおこなうためにAntaa Slideを活用しよう

この記事では呼吸器内科に関するスライドを紹介しました。あらかじめ予習・復習をおこなうことで、より知識が身につき、理解が深まりやすくなりますね。

Antaa Slideには、他の科における実習や研修の参考になるスライドがたくさん用意されています。国試の勉強に役立つ内容や、初期研修で実践する手技のやり方なども揃っているので、ぜひAntaa Slideを活用していきましょう。


文責:ヒラメ筋@医学生