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ラーメンと電信柱とワタシ

学生の時に
車を持っている友人から
めちゃくちゃやばい豚骨ラーメンの店があるから行こうや!
と夕方にお誘いアリ

豚骨と言っても
家系ラーメンだったのですが
当時はよくわかっておらず
車で横浜方面へ

今となってはどこに行ったのかさえ
覚えていませんが
初めての家系はかなり美味かった
帰りの道中は
車内でラーメン談義
やれ八王子のあそこは旨かったやら
新宿のあそこは行くべきかなど

横浜からの帰り道
当時は国立に住んでいて
適当なところで降ろしてくれれば
大丈夫と伝えていたのですが
家の前まで送ってくれるとのこと

ただ残念ながら渋滞にどハマり
これ面倒だなぁと思っていたら
お腹がぎゅるると…
あれ?やべえかな?
トイレ行きたいかも…
と思って運転している友人をチラ見したら

「俺もヤバいんだよ」
と速攻で返事

渋滞が解消され
二人とも無言のまましばらく車で走っていると
友人の家と自分の家の分岐点あたりで
急に車を止め

「悪いっ!送るのここでっ!それじゃまたなっ!」

状況がわかっている二人
速攻でバイバイして
自分はダッシュでアパートに帰宅
ギリセーフ!

今思えば
どうしてどこかでトイレを借りなかったのか
意味不明だったが…

トイレから出て
こたつに入りながら
冷蔵庫にあったビールを飲みつつ
タバコを一服して
至福の時を満喫し
ホッとしていると

家の電話が鳴る

電話の相手は
さっきまで一緒にいた友人
どうしたかと聞くと
パンツを洗っているとのこと

別れた後
運転中に何度かの波を超え
駐車所まで無事に到着
車を駐車し
アパートに向かう途中
また
何度かの波
第2波、第3波と波が訪れ
小走りや停止を繰り返し
ごまかしごまかし
あの角を曲がれば
アパートが見える
あと少しだ…
という電信柱まで辿り着いたところ
安堵感なのか
最後の電信柱に手をついたところで

「もうダメだ…」

決壊したそうです


安心感って命取りなんだよな


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