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電工2種技能試験対策 複線図編
複線図をこってり描くという戦略
電工試験は40分あります。この試験で辛いのが、この40分の間、最初から最後まで集中力を切らさないで居るのが難しいということです。技能試験は1つの欠陥で不合格となるので、集中力が足りなくてミスをしてしまったら、取り返しがつかないことになるかもしれません。
なので、私は集中力がキープできている試験開始直後の 5 分間でこってりとした複線図を描くことをお勧めしています。ケーブル長の計算やリングスリーブの刻印の選択を先にすましておくことで、疲れてくる後半ではなるべく脳みそを使わなくて済むようにするという戦略です。
こってり複線図マスターへの道
実際の試験では複線図は試験用紙を開いたところの空き部分に書くことになります。(下の写真)
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この空きスペースは A5サイズとなので、A5サイズ内に複線図を描くという練習を繰り返します。そのために A5 の紙を用意します。よくある A4 のコピー用紙を半分に折って使っても良いですが、何となく専用のものがあったほうが練習に気合いが入るし、持ち運びに便利なので私は以下のような A5リングノートをお勧めします。
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イメージとしては以下のようになります。フリクションボールというのは消せるボールペンです。黒と赤の2色を使って描きます (青は黒赤でインク切れが起きた時の予備用)。
![](https://assets.st-note.com/img/1701236641021-eCoNRu7Guu.jpg?width=1200)
2色で複線図を
複線図の回路部分を黒色で、後で必要になる重要なところを赤色で、さらに重要なところは〇で囲います。このミスが起こりそうな部分をこってりと強調することで、後半の集中が切れてきたときに、うっかりしたミスが起こらないようにしたのがこってり複線図です。時間は十分にあります。施工ミスを起こさないような複線図を描きましょう。
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芯線 2.0mm なケーブル
まず、黒色で複線図の芯線部分を描きます。ここで注意するのは、VVF1.6 以外のケーブルを判るように強調して描くことです。この問題では VVF2.0 と VVR1.6 です。これはホーザンさんも推奨していた描き方で、特に 2.0mm のケーブルはリングスリーブの刻印を左右しますので、間違えないようにしっかりと強調しておきます。下のように赤でジョイントする部分を太く塗っておくのがお勧めです。
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連用取付枠の位置
連用取付枠の位置の指定がある場合は、囲っておきます。連用取付枠を使わずに回路を組んでしまうと不合格ですので、複線図起こしのときにケアしておきます。
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芯線の色、リングスリーブの刻印、差込みコネクタの種別
複線部分が描けたら、芯線の色の振り分けを行い、その後、リングスリーブと差込みコネクタの種別を記載します。施工条件の記載をよく読み、先ほど赤で強調した 2.0mm の芯線に気を付けながら適切な器具、刻印を選びます。私のやり方では、リングスリーブの接続部分を丸〇で囲み刻印名を近くに書きます。そして、差込みコネクタの接続部分を四角□で囲み接続する線の数を近くに書きます。
![](https://assets.st-note.com/img/1701241601841-2SAPKCpmRM.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1701241607002-sg7haVW7GN.jpg?width=1200)
重要:ジョイント用部材の数の確認
ここで、複線図に描いたジョイント部材の数と、支給材料の数が一致しているかを確認します。ちなみに、支給されるリングスリーブは必要な数の半分の数(端数切り上げ)の予備品が含まれます。
具体的には、必要数 1~2 なら予備+1、必要数 3~4 なら予備+2、必要数 5~6 なら予備+3 という感じ。なので、支給数が合ってないなと感じたら、図面が間違っている可能性が高いので、複線図を見直してください。
ケーブルの切断長
ケーブルの切断長を計算します。最終的にどの長さで切るのかの数字を〇で囲ったりしておいて、試験後半の疲れきった脳みそに余計な仕事をさせないのが重要です。計算式がどこの部分のケーブルなのか分かりにくければ、漫画のセリフのように引き出し線を描いておきます。これで複線図は完成です。
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こってりと複線図の練習を
ここまでを開始から、5分前後で出来るようにします。この複線図を作成する練習は A5 の紙とフリクションペンがあれば何時でもできるので、隙間時間に繰り返し、繰り返し練習しましょう。
こってり複線図は、試験前半のフレッシュな脳みそでやる作業と、試験後半の疲れてきた上に時間に追われ冷静でいられない脳みそでやる作業を分けるという作戦ですので、集中力が続かない!という人には割と良いのではないかと思っています。
次回は実際の施工における時短術を紹介します。