ありとあらゆる出来事は…やりきれない、伝えきれない。
約1週間ぶりの記事執筆。わが事業所はお盆休み。利用者さんはみんな、ゆっくり休んでまた本日から復帰。
そのあいだに、いろんなことがありましたね。
南海トラフ地震注意情報、オリンピック終盤、帰省ラッシュ・Uターンラッシュ、台風直撃、戦後から79年、芸能人の不祥事などなど。
ずっと自宅にいた私。さまざまな感情が湧き出ては揺れてた日々。なかなか落ち着かない1週間でした。
外に出るにも、暑くて暑くて。人混みがプラスされたらなおさら暑苦しく感じてしまいます。
なので、私は近所のスーパーへ買い物以外は外へは出ずにお盆休みが終わりました。
どこかいつものお盆休みではなく、帰省される方もどこかへ遠出する方も緊張感があったのではないでしょうか?
平穏無事がなにより。ですが、自然のチカラには人間は無力で。予定変更を余儀なくされた方もいますよね。
私は幼いころから、テレビが友達でありました。なので、外出をあまり好まない子供でした。
夏休みは宿題以外はテレビを観て笑って、お昼には自分で卵とじ塩ラーメンやちょっとごはんがダマになっちゃう(昨晩の冷ごはんのため)チャーハンを作って食べる。
それで十分幸せでした。
しかし、近年、この夏休みの食卓が子供たちにとっては厳しいものになっています。
それは、昨晩拝見したTBSテレビ『NEWS23』で組まれた特集です。
“子どもの貧困”夏休み1日1食の子どもたち
「夏休みは1日2食以下が学校がある日の3倍超に」
(【news23】|TBS NEWS DIG より)
(詳しくは以下のURLにてご覧ください)
【https://www.youtube.com/watch?v=3gWiWrdr65E】
夏休みの宿題は終わり、ゲームをして空腹を紛らわす子供たち。
「油物は危険だから」とスクランブルエッグとソーセージを焼いて食べる子供たち。
「お母さんのストレスが心配」と母親の前で本音をもらす娘さん。
養育費の未払いの中、非正規で働いて子供たちを育てるお母さん。
それを観ていた私は普段からよく思うことを思い出しました。
貧困の国で飢えで苦しむ人たちがいる中、自分はどれだけ食べ物に困らず暮らせることがどれだけ恵まれていて幸せなのか。
質素倹約しているけど、それもとても贅沢なことだと。
しかし、人と無意識に較べてしまっている私のその考えも飢えに苦しむ人からすれば差別的発言にもなりかねないのです。
自分がちっちゃな世界で内にこもって「平和が一番」と言っている情けない人間だと痛感します。だってそれは「平和な人間」じゃなければ言えないことだからだ。
対岸の火事を映すテレビニュースによって様々に感じるもどかしく忙しい感情。
カタルシスのかけらもないそんな今が毎日のようにきょうの出来事として流れていく。
学生時代に報道局のADとしてニュース番組の制作をしていたころ、常にモヤモヤしたものが心を覆い、と同時に緊張感をもって業務にあたっていた。
「やりきれなさ」
一生それがつきまとい、伝え続けるのがニュースの世界。
「平和がいい」という出発点から始まっているはずのニュースというジャンル。
ネット上でみんながコメントできるようになった今、ますます言葉を選ばなければいけない。テレビニュースは特にそうで。問題が起こらないようにいくつもの言葉の損害保険をかけて制作している。
やはりそこには、どんなに映像と音声と言葉を尽くしても伝えきれぬ「やりきれなさ」がきっとあるはず。
それはひとつの事象について同じ時間を番組でかけることができず、エッセンスにして出来事を凝縮し、伝えなければならない事情があるためです。
そのさまざまなカタチの「やりきれなさ」が、事件や事故などの出来事の当事者と放送する側と視聴者に棲んで抱く感情であり、ニュースの根っこなのかもしれません。
【執筆:Oneness A 年がら年中IceCoffee】