イタリアの女性
高校卒業までに何人か女性に会っているが
女性に不慣れな自分は関係背を上手く築けなかった。
というよりは、興味本位しかないのか、本当の恋でないのか
若いころはそんなもんだろう。
特に自分の場合は自分の感情をうまく言い表せず、何が欲しいか
欲しくないかもはっきりしたものが自分の中にない。
何がしたいのか?
どこに自分が向かっているのかもわからない自分であった。
そんな中、アメリカに行き世界が変わっていった。
夏休み、大学の授業がお休みとなり、
その間、カルチャースクールで英語の授業を受けた。
その際に知り合ったイタリア人女性
ぽっちゃりした白人で、太陽のように陽気
一番の魅力は彼女の目の色が地中海:メディターリアングリーン
自分の視線はまるでその海に飲みこまれてしまったようだ。
彼女との出会いは友達から始まる
が、自分がハワイまで一緒に行ったドイツ人の友達と
そのイタリアの女性はある日関係を持ってしまうのだ。
その関係は飲んだ勢いで一回きりだったようだが
自分にとってはヨーロピアン女性というのはそういうものか
というナイーブな自分が単純な発想でしか見えなかった。
数か月の時が立ち、その学校も終わりに近づくと
ドイツ人男性は他の女性とで歩いていた。奴は水がビール
近づくと常にビールの匂いがする。10代にも拘わらず。
ワンナイトスタンドが普通にある世界では普通に肉体関係が
勢いで起こり、次の日にはなかったような感じになる。
初めて目のあたりにした。
その後、奴とはあまりで歩かないようになったが、
色んな外国人10人近くで食事に行くようになったり
ホームパーティをしたりするようになった。
その中にはあのイタリア女性がいた。
グループで出会う回数が多くなる事にお互い惹かれるように
接近しあっていき、二人は結ばれたのであった。
彼女の方が英語が話せ、自分はまだまだ片言であった英語
関係が進むごとに彼女との会話が難しくなる。
それは単純に英語でなく、会話になれていない日本男児が
出くわす感情表現方法
特にラテン系の彼女は表現力に長けている。
そういう対男性にも慣れている。しかし、自分は何も表現しようと
しない。彼女からしてみればそうなのだろう。
そんな無口に近い閉ざされた門を
毎度毎度懸命に叩いて意見を引き出そうを
努力を続けてくれた彼女
彼女のお陰で自分の閉ざされた心がだいぶ開かれてきた。
彼女の実家に夏休みに行った。
家族は素晴らしい人たちで、親父さんは彼女が幼少の頃に亡くなっていた。
恐らく父親が未だに生きていたのであれば、彼女の家にしかも彼女と一緒に
泊まれる事は出来なかっただろう。ラテンの男性はそんなもんだ。
冬にも行った。
逆に彼女が日本にも何度かきた。
家族も気に入ってくれた。
付き合って3年間
時が立つのは風のよう
彼女は自分が中南米にバックパッカーの旅に出る事で
自分が見つけたいものは見つからないという。
自分の旅はある意味ソールサーチンの旅でもあったから
1年という旅はどうなるかわからない
彼女はその際イタリアに戻っていた
自分の進路のために学校に行っていた。
自分は自分でカレッジを卒業してからは旅に向かう予定だった。
どんなことがあろうとお互いフェアーである為に
隠さないで言おうと
ある日、彼女が電話で悲しそうに言う
パーティでハイになって浮気をしてしまったと。
彼女との人間関係は、愛情は、自分の小ささから
彼女の寂しさによる浮気が許せないものであった。
自分の感情は発狂ですらあった。電話での受け答えなど
まともにできず、怒鳴ってしまっていた。
会って話したいなど一ミリもなく、
まるで信頼していた人間から裏切られた絶望感
いや、自分の物が汚されたという思いなのかもしれない。
ちっちゃい男である。