ANRI Fellowship Conference 2023
ANRI榊原です。
ANRIでは、2019年より最先端の基礎研究に取り組む若手研究者を対象とした給付型奨学金プログラム「ANRI基礎科学スカラーシップ」を毎年実施しています。本取り組みでは奨学金を給付するだけでなく、他分野の研究者同士の繋がりも作れるよう、研究発表会や交流会を実施しています。
先日「ANRI Fellowship Conference」と題しましてANRI奨学金5期生の研究交流会を行いました。今までも下記の通り、研究発表会を行っていましたが、コロナの流行もありオンライン開催にとどまっておりました。
今回、5期の奨学生10名にANRIのインキュベーションオフィス「CIRCLE by ANRI」にお越しいただき、ついにオフライン開催することができました。個人的に大好きな奨学金プロジェクトのイベントについて少し振り返らせていただきます。
研究交流会をオフラインで開催したきっかけ
オフラインの研究交流会開催のきっかけは、夏に実施したANRI奨学生大集合の会の後、奨学生の皆さんから「もっと研究の話をする時間があったら面白い」という声を複数いただいたことです。
ANRIとして、この奨学金の活動をする理由の一つは、学生の皆さんが少しでも豊かに・自由に研究に向かうお手伝いをさせていただきたいというものであり、研究外のものをあまり要求したくありません。ですが、「奨学生が希望してくださるのならやってみよう」となった次第です。
研究交流会の様子
奨学生10名の方々に20minの口頭発表をしていただきました。
分野が全く異なる方々が聞くことを想定してご自身の研究内容を発表していただき、最後には「圧倒的な未来への展望」というスライドを入れていただき、彼らだからこそ自然に見えている未来の姿を語ってもらいました。
どのくらい分野の違う研究者が集まったかといいますと、下記のような研究発表が繰り広げられました。タイトルだけご紹介させていただきます!
【 研究発表タイトルご紹介】
発表の後には、基本的な質問も大いに歓迎という前提での質疑応答タイムを設け、活発な意見交換も見受けられました。
一日コースで時間がかかりましたが、熱量が落ちることはなく、奨学生同士が知の交流を楽しんでくれました。分野を超えたからこそできる、研究の展開についての議論は大変興味深かったです。
また、ランチや雑談タイムでも時間が足りないくらい様々な話をしてくれましたし、本Fellowshipを起点にANRIイベント外で交流をしてくださる事例も多くお聞きし、嬉しい限りでした。
最後に振り返りとして
今回私として学びだったことのは、「基礎科学」とANRIが目指す「圧倒的な未来」と相性が良いということです。「人類が全く知らないことを解明する」「全く新しいコンセプトで物を作る」という、基礎科学研究者が行っていることは、人が想像することすら難しい未来を想像することを可能にすると感じたのです。
私からすると想像もしていなかったけれど、日々最先端の研究をしている奨学生の皆さんには圧倒的な未来を見ることも、そこへのプロセスを考えることもできる。本当に素晴らしい能力を持ってらっしゃるなと感じました。本奨学金は、決してANRIが直接的に投資をするためではなく、応用研究の土台となる基礎研究に少しでもお返しをしたいという思想で動いております。そのうえで、彼らから専門性の高い視座を学び続け日々の業務に活かしたいと感じました。
さらに、若い才能は交わるべきだとも感じました。分野が異なっていても彼らは歩み寄り楽しむことができるし、そこから様々な可能性を探索できる。本奨学金がそのきっかけの一つになっていれば大変うれしいことです。是非世界中色々なところに行って面白い研究や面白い人に会い続けていただければ幸いです。
ANRIは今後も先端の基礎研究に取り組む若手研究者を応援するために、「ANRI基礎科学スカラーシップ」の取り組みを続けてまいります。また夏に募集がありますので、ぜひ振るってご応募ください!魅力的な同期とANRIメンバーが待っております!!
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