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タイ日記vol.1|君がいるだけで

小さい頃はおばけを信じていたから、電気を消した暗いリビングから寝室まで全力ダッシュしていた。

ダッシュのお供ソングはお馴染み「おばけなんてないさ」。

おばけなんてないさを歌うことによって自分の脳を『おばけはいない』と錯覚させる作戦だった。「だけどちょっと僕だって怖いさ」のところで現実に引き戻されて怖くなるから、心臓をバクバクさせながら布団を足の先まで掛けて寝ていた。

「おばけなんてないさ」を歌うわたし

そしておばけは信じなくなった今、私はまた童謡に頼っている。
こちらもお馴染みソング「手のひらを太陽に」

最近住み始めた私の家にはヤモリ、(たぶん)ヒキカエルなどの個性豊かなメンバーが一緒に住んでいる。

名刺サイズのヒキカエルとの出会いはトイレだった。便座の中からつぶらな瞳でこちらを見つめていた。衝撃のサイズだったので心拍数も一気に上がる。(よく見ると結構かわいい)

ヒキガエルとはじめてのご対面(さすがにこんなにデカくはない)

私は平常心を保ちたい一心でカエルに向かって「外に居た方がいいと思うよ」などと話しかけた。それでも微動だにしないカエル。
流した方がカエル的にも外に出られるし良いのかな、とか考えながらYahoo知恵袋で「カエル トイレ 流す」と検索してみたりした。でも流すのはカエル的にもトイレ的にも良くないみたいだからゆっくり様子を見ていた。

そんな感じで平常心を保とうと必死な脳に唐突に例の曲が流れ始めた。

「ミミズだって オケラだって アメンボだって みんなみんな生きているんだ ともだちなんだ〜」

そのとき咄嗟に『あ、ともだちなんだ。この子はケロケロケロッピだ。』と思った。

そしてケロケロケロッピとアイコンタクトをしながら自作ダンス付きで「僕らはみんな生きている~」と口ずさんでみたら、さっきよりもケロケロケロッピと精神的に繋がれた感じがして恐怖心も払拭された。

ケロケロケロッピも人間を見て動揺したのか全く動かないので他のことをしていたら、気づいたら自ら窓から出て行っていた。

それから一緒に暮らす仲間に会ったときは「僕らはみんな生きている」を口ずさむようになった。
この曲が長い間愛され続けている理由を理解した1日だった。

あーこれ米米CLUBの名曲「君がいるだけで」と同じ状況じゃん。
「たとえば君(童謡)がいるだけで心が強くなれること 何より大切なものを気づかせてくれたね~」じゃん。

歌にシンパシー感じると嬉しくなる。

ちなみにこの家はとっても住み心地がよくて毎日快適に過ごしています。

それではเจอกันใหม่(また会いましょう)