「サブスクというシステムを考えた人は○○に堕ちてほしい」と、某有名アーティストが言ったとか言わなかったとか…。
え? いまさら?
まあ、キモチは分かります。自分もそのシステムに乗っかって音楽を発信している側なので…。
だけど、思う。
その某アーティストは、たまたまCDというシステムが全盛だった時代に「おいしい」思いをしたってだけの話。あの状況が「正常」だと思い込んでいるってだけのことなんじゃない?
そもそも、自分に言わせれば、システムなんて一番信用しちゃいけないもんだと思っている。
メディアもシステムも、時代や文化と共に、どんどん姿カタチを変えていく。
いま現在がたまたまサブスクというシステムが主流というだけ。
自分の道を貫きたいなら、そのシステムに上手く適応するしかない。
世が世なら、ミュージシャンなんて河原乞食。
士農工商の次がアーティスト…。
自分はそう思ってやってきた。「金持ちになる」のが目的だったら、とっくにやめていた。
古今東西、いつの世だってアーティストたちは生き残るために、あれこれ悩み、そして淘汰されてきた。
パトロンを探したり、権力にすり寄ったり、あるいは身を売って生き延びた人だっていたかもしれない。「芸能人」になれる運のいい奴は、ほんの一握り。それはそれで、また別の競争に参加する、というだけのこと。
(まあ、一番簡単なのは、「あきらめる」ことだけど)
つまり必ずしもシステムが自分を守ってくれるとは限らないってこと。
そういう意味では、サブスクというシステムはアーティストにはとてもやさしい。
CD全盛の頃に比べたら、なんてフェアなシステムなんだ!
(ちょっと複雑な話を、かなり端折って簡略化して話しているけど)
だって、ユーミン様とウチらNO-GATEが同じフィールドで配信してるんだよ(笑)。某有名配信サイトのランキングで瞬間的に大物アーティストと並ぶことがあったりもした。CD時代では、ちょっとそれはあり得ない(笑)。
まあ、間口が広がった分、層が厚くなってライバルは増えちゃったけど…。
売れるとか売れないとか、配信数がどうとか、それはサブスクとは、また別のシステムの話。
その「別のシステム」だって、インターネットの普及のおかげでずいぶん選択肢が増えた。
サブスクに八つ当たりするより、時代の流れに上手く乗って、音楽を諦めなくても済む方法を考えれば良いだけの話。
まあそこそこ長く音楽やっているから言うけど、CD全盛時代にはちょっとは印税を稼がせてもらった時代もあったけど、それでも今ほどこんなに音楽をやっていて楽しい時代はなかった。