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これはトレードオフ? 心に残る音楽 vs. サブスクで聴いてもらえる音楽…
誤解をされやすい表現だと思うけど、敢えて書きます。
自分の感覚が古いのかもしれないけど、音楽を聞いていていつまでも心に残る曲、カッコいいなと思う曲はたいがい、
・イントロがカッコ良かったり…
・間奏のソロプレイに感動したり…
・エンディングが印象的で「ああもっと聞いていたい」と思わされたり…
そういった要素も少なからずあったと思う…もちろんそれだけではないし、世代によって音楽の聞き方も変わってくるとは思いますが。
でも、残念ながら、そういう「こだわり」は、サブスクが主流の昨今、それが効果的とは限らない。
たとえば(あくまでも一例ですが)カッコいいイントロにこだわったところで、スマホで音楽を聞く時はみんなせっかちになってしまうので(笑)、イントロが長いとAメロが始まる前にすぐ飛ばされてしまう。もうその時点で、よほど話題にでもならない限り、もう一度聴いてもらえる確率は低いでしょうね。
サブスク対応として、そういったある種の「制約」みたいなものが、最近は増えたような気がします。
作る側の立場としては、なんとも切ない話です。
まあ、職業音楽家である以上、そういったトレンドを無視するわけにもいかないですが、どこかに自分のこだわりや遊び心は入れたいですよね。
自分は、隠し絵のように、そういうトリックのようなものを忍ばせることに、実はやりがいを感じています(笑)。
だって、いくら「ポップス=消費される音楽」とはいえ、自分にとっては「作品=アート」ですから。
そういうこだわりを完全に捨て去るくらいなら、音楽家やめます(笑)。
「LOST」高評価ありがとうございました。
藤原ナオヒロの「LOST」(私が作・編曲しています)がとても高評価を頂きまして、ありがとうございます。コラボしてくださった作家の白澤真吾さんにも感謝します。