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令和3年度特許出願動向調査報告-4テーマ-
「知財情報を組織の力に🄬」をモットーに活動している知財情報コンサルタントの野崎です。
特許庁が毎年発行している特許出願動向調査報告ですが、令和3年度版が公開されました。
特許情報は
企業や大学等における研究開発の成果に係る最新の技術情報及び権利情報であり、特許情報の分析に基づく技術動向調査は、先端技術分野等の出願状況や研究開発の方向性を明らかにし、企業や大学等における研究開発テーマや技術開発の方向性を決定する上で極めて有効なもの
なので、毎年特許庁が
新市場の創出が期待される分野、国の政策として推進すべき技術分野を中心に、今後の進展が予想される技術テーマを選定
して、
日本の産業が優位にある分野、あるいは日本が劣位にある分野等について分析
した報告書になります。
今回公開されたのは令和3年度(昨年~今年のかけて分析)の以下の4テーマです。
以前は毎年10テーマ近く公開されていましたが、最近は特許庁の予算の関係か、テーマ数が減っています。
この特許出願動向調査報告ですが、数万件の特許や論文を読み込んで独自分類軸に展開していますので非常に工数がかかった分析になっています。
ちなみに私のような会社(外部のコンサルや調査会社)ですと、報告書全文や検索式・特許リスト(Excelファイル)を入手することはできないのですが、事業会社の方が特許庁にコンタクトすれば、無料でこれらのデータをもらうことができます。
最近ですと、AIなどを利用してノイズ除去および分類軸への展開を行うことも増えてきたと思いますが、機械学習による各分類軸の教師データとして利用することもできるかと思いますので、利用できそうなテーマがあればぜひ特許庁にコンタクトしてみてください。
あと、この特許出願動向調査報告で非常に有益なのが以下のような技術俯瞰図(出所:ウイルス感染症対策)と、
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と、以下のような技術区分(分類軸)です(出所:3Dプリンタ)。
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技術動向分析を行う際には、分析対象範囲とその分析対象範囲をどのような分類軸(分析の切り口)で分析するかが重要になってきます。
取り組もうと思っているテーマに合致・類似した特許出願動向調査報告があればぜひ参考にすると良いでしょう。
なお特許出願動向調査報告には、ニーズ即応型技術動向調査という特許出願動向調査報告よりもコンパクトにまとめられたレポートもあります。令和3年度では
リピドミクス
イムノクロマト法
培養肉関連技術
AI関係技術―演繹と帰納の融合―
の4テーマが公開されていますが、こちらも技術トレンドの概要を把握するには役立ちます。
無料で利用できる情報はぜひとも積極的に活用していきたいですね。
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