21歳女一人旅、ポルトガル-リスボン編
21歳女子ひとり旅記第一弾は“ヨーロッパ最西端の国”『ポルトガル』だ。
本稿では、2022年3月にポルトガルを訪れた際のことを備忘録として記していく。
1日目
「潮の匂いだ」
ヨーロッパ大陸最西端の地に降り立ち、髪をぐしゃぐしゃにする風の匂いで「とうとうイベリア半島に来たんだ」と実感した。
大抵の国では空港から市内までは遠いことが多く、市内へ行くにはシャトルバスなんかを使う必要があるのだが、リスボン空港から市内へは地下鉄を利用してすぐなのが助かった。
アトランティック海峡に続く川「Tagus」(テージョ川)や、水族館なんかがある主要駅「Vasco da Gama」駅へ。
散歩している人がいたり、大学生が楽しそうに飲んでいたり雰囲気が良い。
何より、夜18時ごろの夏の始まりを感じさせる暖かい空気の中で風を浴びる心地良さ。
ポルトガルに到着して早々、「私、この国好きだ」と本気で思った。
ここで、3年前に私の日本の大学に留学していた際に知り合った友人と再会し夕食をとった。
留学をして改めて、日本で会った留学生の凄さに気づくことが多い。
日本へくる前から日本語がペラペラだったり、来日してから数ヶ月後にはかなり日本語力が伸びていたり、「私と日本語で会話していたのは凄かったんだな」と改めて思った。
そんな友人が予約してくれたお店は「Tacho do Pescador」というポルトガル料理のレストラン。
リンク⤵︎
https://goo.gl/maps/Z8us7jqC6C7dk4wN6
迷いに迷って注文を決め、いよいよ人生初のポルトガル料理をいただく。
2品はどちらも「バカリャウ(たら)」を使ったもので友人のお墨付きだ。
ポテト、ポテト、ポテト、タラ‼︎という感じでかなり炭水化物が多めなのだが、これはもう絶品だった。
美味しい料理を肴に、私も友人も留学経験者同士ということもあり、“カルチャーショック”や“言語学習”など話題は尽きなかった。
2日目
朝起きてiPhoneの通知を見ると、インスタグラムのストーリーをみた何人かの友人から「そこ、私の地元とめちゃくちゃ近いよ‼︎」とのメッセージが来ていた。
同時に、「私って結構な数のポルトガル人の友達がいたんだ!」ということに気がつき驚いた。
彼らは現在、ブルガリアや日本に住んでいてでリスボンにはいないのだが、地元民である彼らからおすすめのお店やスポットを教えてもらうことができた。
何より、ポルトガルに来る日本人はなかなか珍しかったようでとても喜んでくれたのが嬉しかった。(厳密にいえば今はブルガリアに住んでいるのだけれど)
朝食はホテル近くのドーナツ屋さんで調達。
うーん!おいしい!
Crush Doughnuts - Handmade American Doughnuts & Specialty Coffee
https://goo.gl/maps/6BSyf5ZGuXmTSd496
街を散歩していると筆者の一番好きな本である「星の王子さま」のポスターを発見した。
この写真の私の首には星の王子さまのネックレスが付いているし、ポルトガルの前に訪れたフランスでも星の王子さまショップへ行った私。
「ポルトガルでも星の王子さまに出会えるなんて」と改めて世界的な人気を実感した。
それまでに訪れたミラノやパリなどと比較して、ポルトガルにはひとり旅をしているらしき人が多かった印象。
有名なトラムも、おしゃれな広告デザインが街に溶け込んでいる。
お昼には、路地裏に入り地元の人が多そうなお店へ。
街の喧騒を離れた路地裏にあるレストラン。
テラス席からは、各家のベランダの干された洗濯物が丸見えだ。
カラフルな壁のある家のベランダでは、白いシーツが太陽に当たり、風に吹かれパタパタとはためいている。
その国の「生活感」「地元感」を垣間見る瞬間が大好きな私には、その光景が強く印象的だった。
それにしても、料理が本当に美味しい。もっと日本にもポルトガル料理のレストランが増えて欲しいものだ。
続いて訪れたBelemでは、ポルトガル人の友人おすすめのお店「Pastéis de Belém」へ。
https://goo.gl/maps/iB7n2CQ58GkAygif7
このお店は、1837年創業の老舗でBelem駅近くに大きな店舗がある。人気店ゆえにいつでも焼き立てのエッグタルトが食べられるらしい。
Belemで見る夕日は本当に美しかった。
左に映るのは、大航海時代に海へ出た人々の巨大なモニュメント。
近くで熱烈に愛し合う二人を目に思わず「グッ」。
1日リスボンを歩いて印象に残ったことは、「ポルトガルのゆったりとした空気感」だ。
街には人が沢山いるが、みんなせかせかしていない。道を聞けば親切に、そして笑顔で教えてくれるしそこから雑談が始まる。
「私も同じく間違ったんだよね笑」という人もいた。
美しい街並みに景色、それでいて気取っていない気さくな雰囲気があり「実家」のような感覚ともいえるだろうか。
そんな印象を得た。
3日目
3日目は朝早く起きて、「Sintra(シントラ)」へ。
こちらも友人おすすめの場所で、なんと街全体が世界遺産だという。
ここでもエッグタルトを食す。
(お店はCasa Piriquita)
https://goo.gl/maps/mJY9DUu2WyfoJbwC8
本当に美味しい。日本にも是非進出していただきたい。
お昼
駅の裏にある隠れ家的なかなりオススメのレストラン
Dom Pipasへ
(URL)
https://goo.gl/maps/bSksjp7sVU7YeM6w5
3日目のお昼はずっと気になっていた「タコ」ライスを注文。
良く煮込まれたタコとお米が合わさり塩味の効いた優しい味で絶品。日本のおかゆに近いかもしれない。
そして、左上は日が経って硬くなったパンをタレに浸し、魚のタラと混ぜたもの。
ここまで来ると、ポルトガル料理との信頼関係が出来てきた気がする。
当然ながら、3品全て美味しかった。
お昼を楽しみお腹いっぱいになった後は、バスでお目当ての場所へ。
ロカ岬
完璧ともいえる天気に完璧ともいえるほど真っ直ぐな地平線。
あまりの海の広さとその迫力に地球球体説を一瞬疑いそうになった自分がいた。
広場には歌っている男の人がいて、彼も歌声とギターが心地良く響き渡っていた。
シントラからロカ岬へ向かうバスは、細い路地を抜け坂道を上がり、そして下り…となかなか大変だったこともあり、ロカ岬の青い海を目の当たりにして「この地に、自分の足で来たんだ」と感極まった。
「ここから日本はものすごく遠いけれど、嫌なことがあっても地球にはたくさん逃げるところがあるんだから、気軽にいこう」と自分の胸に刻み込んだ。
帰りの道中で、バスが近づくと、あるお家の塀から犬が顔を出してきた。
運転は荒めのバスの運転手さんが、窓を開けて犬を撫でていて車内全体の空気が癒されていた。
リスボンの街並みは、丘なこともありカラフルな家々が見渡せる。
友人に何故こんなに家がカラフルなのかを尋ねると「貧乏で建物が古いからカラフルにして誤魔化してるんだよ」との答えが返ってきた。
真偽はわからないけれど、建物が古いのを誤魔化すためにカラフルにするというアイデアはブルガリアには無いものだし、それが街の景観を味のあるものにしているなと思った。
同時に、外部の人間が楽しんでいるものの裏事情は必ずしもポジティブなものでは無いんだなということを考えさせられた。
ポルトガル、リスボンは優しい街
街全体を通して、一人一人がそれぞれの時間をゆっくりと送っているような印象を受けた街だった。
ベルリン、パリやミラノほどの大きな規模の観光地では無いかもしれないが、街を歩いていて“アジア人だ”といった特異な目を向けられることもなかったし、全体的に秩序があった。
日本からは直行便がなく簡単には行きにくい場所かもしれない。
だからこそ、ブルガリアに住んでいる今、学生のうちに訪れることができて心の底から良かったといえる。
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