試合時のフィジカルのギャップとは
トーナメントに参加し始めて数年、一部のトッププロやワールドクラスプレイヤーを除き、試合での実績含め勝ち筋自体が全くイメージ出来ないという事はある程度なくなってきたように感じる。
しかしながら、いざ試合時の自分の映像を見ると、勝ったとしても普段気をつけている事が全然出来ていなかったりと、頭の中のイメージや練習で出来ていることとの相違や不安定さが目立つのも事実だ。
出来ることが増えたり、結果がついてきたり、体の使い方が多少分かってきた事で理想が更に高くなっている事も否めないものの、もっと満足し更に上を目指すため一度まとめ的に現段階までの気づきを記しておこうと思う。
◼️気づいたところ
試合の映像で見たところ使うべき筋肉が全く緩んでいた
逆に普段使えている筋肉が全く伸びていなかった
最近もフォームのマイナーチェンジを行ったとはいえ、練習時と体のイメージがかけ離れていた
直近では、結果途中でフィジカルを崩し、プレイクオリティがさがって敗退してしまった
◼️なぜ緩んでいたのか?
緊張しており体まで意識が向けられなかった
直前の練習でのフィジカルの意識、チェック不備、準備不足
疲れが溜まっており、身体コントロールができていなかった
新しい体の使い方のトライが言語化のレベルにとどまっており無意識に定着していなかった
◼️どうすれば良いのか?
言語化→定着のサイクルを早くする。動画撮って確認→言語化→チェックしながら練習をもっと繰り返して正のフィードバックを高速化する
もっと緊張レベルの高い状況を経験する。要はいつもとホルモンバランスが崩れた状況をマネージできていない。よりレベルが高くピリついた状況を経験する事で慣れる
また副次的に、そういった状況の中で以前はいっぱいいっぱいで見えていなかったものが、今だから見つかるという事もあるかも知れない
練習で緊張する。実はこれが1番有効かもしれない。試合は毎日あるわけでなく脳をトレーニングする機会が限られる。そのため練習時に緊張を意図して作り出せたとしたら機会を自ら作り出せるのでは。脳は現実とイメージが区別できない、なんて言説もある
練習は試合のように、試合は練習のように、の真髄はこの辺なのかもしれない。一般的にはあたかも試合を緊張しないようにする、と捉えがちだと思うが、全く視点が逆かもしれない。
特に試合前はシュートを見る以前に以下のポイントを丁寧にチェックするべきという確信はある
◼️最近特に重要視しているポイントとは
キューと顔の位置関係
ビジョンセンターはかなり右目に寄っているため、キューは右耳に近い所まで合わせるくらいでも良い
キューと上半身の位置関係
自分の場合キューと体の距離が遠いと良くない。上半身と頬はキューに押し付けるくらいでよい。右にこじりたがるのであれば最初から右に体をアライメントする。
どこに押し付けるか。要は軌道を固定するという事なのだが、自分の場合はビションセンターに該当する頬、肩の付け根(ほぼ脇の下あたり)。そうするとグリップが軽くても全然良く、キューの位置も安定する。肘は「結果として」高くなる→肘だけ引き上げるわけではない
肩甲骨
というか菱形筋だが、これは以前から変わらない。しっかり寄せる。寄せないと肘が下がってキューが上抜けしてしまう
大胸筋
伸ばす。肩甲骨とも勿論関係するが背中は寄せるが胸は開く。猫背は何よりも良くない。広背筋は緩ませる
肘の使い方
インパクトの際、肘は固定や下げて送り出すのではなく、逆に上げる。ゴルフスイングの応用。一つの蝶番のある棒。蝶番を支点にして振り子運動させた時、そのまま揺らすよりも最下点で棒全体を引き上げると揺れる速度が上がる現象。これを応用すると言った具合だ。あとこれをするとでキューの上抜けやフックなど左右のブレが出づらくなる。 キューの運びは前後や横運動ではなく、上下運動だ
よく見てみるとボーニングも近い動きをする。あの短いフォロースルーで爆発的にパワーがでるのは何も彼の腕が太いからではないのではないか。よくみるとインパクトの瞬間肘をわずかに引き上げる事でキュースピードをだしている。短いフォロースルーの最後にキュー先が少し戻るように見えるのも肘が上がった事でわずがにキューが後ろに戻ろうとするからだ。大井選手もこの作用を使っているように見える。繰り返すがキューの運びは前後や横運動ではなく、上下運動ではないのか
最近特にこだわって取り組んでいるが、まだまだ定着していないので練習が一番必要な点でもある
重心
前。しっかりと遠くに立ち、両足の親指あたりに体重を意識する。前に立ちすぎると重心が後傾したり上半身の伸びがなくなってしまう。
ショットの瞬間体が前に行きたがるということはそもそも重心が後ろすぎる事への調整作用なので最初から重心を前にする。そうすればそれ以上体が前にいかない。というか行けない
グリップ
小指と薬指側で握り、親指の水かきに押し付ける。さらなる上抜け防止である。
目の使い方
二重に見えるキューの左側が正しい。右側は左目で見た風景でアライメントを惑わせてしまう(以前の記事の通り)
試合前の練習において、これらのチェックポイントを順を追って丁寧に確認していく作業を行うことで、どのようにパフォーマンスに影響するか検証していきたい。