自由自在に英語を使いこなすレベルへ移行するまでの全体観
皆さん、こんばんは。Anonymousと申します。
実に1年以上ぶりの記事の投稿となります。私はというと忙殺されまくっており、投稿タイミングがなく、かつなかなか記事にしたいアイデアも湧かなかったため、期間がかなり空いてしまいました。この一年は大きく飛躍したというより、飛躍するために力をつける準備期間となりそうです。
飛躍すると言えば、英語を話せるようになるというのは多くの英語学習者にとって一つの課題であり、挫折する人が多い中、英語力を飛躍させ、うまく話せるようになる人も一部いるという感じでしょうか(無理やり話しをこじつけた!?笑)。
私も長年学習を続け、また色んな人を見ている中で、自由に使いこなせるようになるにはどうすれば良いのか、一種の仮説に近い見解について話したいと思います。
使いこなすの定義
まず、「使いこなす」の定義ですが、ここでは、「自分で言いたいことが英語で話せる状態」としておきます。そしてその定義を踏まえ、ひとつ前提知識として、語彙の暗記には2種類、受動語彙(Passive vocabulary)と能動語彙(Active vocabulary)というものがあります。受動語彙とは、見聞きすれば理解できるけど、自分で書いたり話したりはできない語彙、能動語彙は、見たり聞いたりして理解できることに加え、書いたり話したりもできる語彙のことです。以下のようなイメージ。
なので、さきほどの定義を詳しく言い換えれば、「自分で言いたいことが英語で過不足なく話せるレベルで、能動語彙としての暗記が追いついている状態」といった感じでしょうか。そのため「使いこなす」ためには、この能動語彙をどれだけ増やせるかの勝負になるというわけです。
どの段階から移行可能か?
では、いつになったら使いこなせるようになるのかという話ですが、まず結論から言ってしまうと、「英検1級に合格したくらいから。もしくはどれだけ少なく見積もっても、最低でも英検準一級合格レベルは必要。」というのが私の所感です。
実際それはどうなんだ?ということで、私の場合で説明したいと思います。
大学生時(TOEIC805)
大学3年の秋(今から6年前くらい?)にTOEICを受ける機会があり、まぁまぁ対策して805でした。これで就活時に、「私英語できますよ」というハッタリをかます程度のハリボテの点数を取得するに至るのですが(笑)、実際問題、この時点では実運用のレベルには全く到達していないです。英語を書くとかしゃべるといった機会は基本的に皆無でしたね。
英検準1級合格
社会人2年目の夏頃に取得しました。大学卒業前くらいから、TOEICには飽きており、スコアも伸び悩んでいたこともありノリで英検へ方向転換し、勉強して受かりました。一次試験受験後、そのままその足で試験会場から英会話スクールに行って二次試験(面接)のためにスクールに契約したので、ここでようやく英会話の練習をスタートしたって感じです。
英検1級合格
社会人3年目の夏頃に取得しましたが、「トピックの内容によってはその場で伝えたいことはしゃべれる、でも自分が納得いくレベルの内容でしゃべるには事前準備がいる」というレベル感でした。私の場合、1級の二次試験対策は、二次試験の半年前くらいから、月2回程度スクールに通って練習していたのですが、先生からは「たぶんこのままいけば受かる。むしろ話し始めると冗長になるので、スピーチを2分以内に収める練習をしてください」とよく指摘をされていたので、アウトプットに関してはある程度合格できるレベルには追いついていたんじゃないでしょうか。また、普段の学習においても、1級の対策する辺りから、ニュースや動画を英語で見るといったように、教材以外の要素を学習に組みこんでいけるようになったり、仕事のweb会議で、英語で話せるようになる場面が増えてきたのも英検1級合格後くらいからでした。
英検1級と準1級それぞれでデザインされた狙い
さきほどの受動語彙と能動語彙という観点から英検を考えていくと(2級以下は詳しくないのでわかりませんが)、能動語彙として必要な語彙レベルは、その級のひとつ下の級のレベルになるようにデザインされているのであろうと感じます。特に1級に受かって感じるのは、英作文でもスキーキングでも、準1級で学習する単語(例えばパス単準一級とか)を、使いこなせるようしておくというのが、要求されているレベル感です。(語彙問題などはその級の語彙を受動語彙のレベルにしておくのは必須です。)
色んな人のケース
私の話だけだと主観が入ってしまうので、他の人はどうかということで、私の友人をサンプル(N=2)として紹介します。
T君のケース
Tについて少し紹介すると、彼は私と同じ学部学科の大学入試時点でトップ入学している同級生であり、かつ同じように一浪しているということもあっていわゆる腐れ縁(笑)のような存在である。当然に彼はペーパーテストの類には強く、現在は英検準一級とTOEICは830くらいを取得しており、これだけ聞くと英語が出来そうというのが世間一般のイメージであると思われる。そんな彼であるが、日常会話を英語で話す際に、自分の言いたいこと言える割合は体感で5割程度であるとのこと。
Yさんのケース
私がTOEIC805取得した際に同じ試験を受けた同じ学部学科のもう一人Yさんは当時820点で、数問の差で私の上をいかれた(笑)超優秀な友人で、来春に博士課程を卒業予定。特になにもしなくてもTOEICでは800は下回らないそうで、英会話でしゃべれないと思ったことはあまりないとのこと。なんだ、ただの超エリートやん(笑)
以上から、英検準1級~1級の間(TOEICでも800~900の間くらい)に、しゃべれるようになり始める一つの壁のようなものがあり、英語を使いこなせる段階に移行できるのは、英検準一級合格~英検1級合格がワンチャン狙えるくらいのレベル、辺りだと思います。例えるなら、英検1級はゲームでいう1周目のラスボスで、ラスボスを倒した後(合格後)は強くてニューゲーム(英語では“New Game +”という笑)状態で、より自然な英語を学んで自分用にカスタマイズしていける段階に移行できると思います(ポケモンとかも、対戦環境用のパーティを組むためにポケモンを育成するのは殿堂入り後からでしょう? 知らんけど笑)。
頑張っていきましょう。