新規事業の壁〜嵌りやすい落とし穴〜
おはようございます。
実は、事業インキュベーションを進める傍ら事業支援家として企業のコンサルティングも携わらせていただいております。インスタグラムの広告で”イケナイ”プロダクト開発の進め方とは?という事業者の広告を見つけたので、私の視点で少し考えてみたいと思いました。
結論、大きなリスクを減らしながらリターンを最大化できるゲームだと私は考えています。
よく起きる勘違い
1.斬新なアイディアを思いついたので事業・製品開発をする
これは売れるぞ!という商品を思いつき、すぐに商品開発に着手するケースです。開発した商品が売れない可能性がリスクとして高く推奨できません。が、私は推奨されるパターンもあると思います。
事業投資に不確実性が高過ぎるが故、否定されますがデータを取るスピードと量のトレードオフが違えば話は別です。例えば高速プロトタイピングを行える体制が組め、顧客からのフィードバックを集められるのであれば一概に否定するものでもないと私は思います。(紙に書くより、物を作る方が早いケースです)ただ思いつきではなく、自分の懐でまずは試すことから始めるという前提があると思います。何か作る、開発するときには本当に必要なのか思い留まり、深呼吸をしてみるのはいかがでしょうか。
2.アイディアに顧客が食いついたので大きく投資する
プロトタイピングやパートナー企業との検証結果から完璧な商品を開発してしまうケースです。MVPと呼ばれるように最低限の価値を提供できる機能に留まらず、あったら良いよねというMUSTな機能から余剰な機能に投資してしまうことがありませんか。プロダクトオーナー以外の出資元や経営側からの進言や圧力によって目的やスコープが変わってしまうことがあるので注意が必要です。
3.事業計画は流動性が高いので理想のストーリーで作成する
事業計画を初めて策定する人に多く、都合のいいケースのみで事業計画を作ってしまうケースです。投資を受ける、稟議を通すために綺麗な計画を見せる必要があると勘違いしていませんか。別の記事で事業化までの年数について触れましたが、例えば5年で利益がでるモデルを想定した時にどのような事業計画を描くでしょうか。単純化すると5年で想定の顧客獲得数と顧客単価を理想の状態を描きますよね。
私は顧客が想定より5年で集まらないケースや、顧客が価格に対して高い反応示して値下げを余儀なくされることも考えて事業計画を作ります。最低でも2つくらいはストーリーは持っておかないと柔軟な対応が難しくなります。
4.斬新なアイディアがないため事業化(土台にならない)しない
大手企業の新規事業部門の方に多い内容です。アイディアの質が低く、投資検討に値しないというお話を伺うことが多いのですが、実はアイディアの質は低くないのではないかと思います。ただし、3で上げた事業計画が全く考えられていなかったり、2でいうところのMVPが何か説明ができない状態がアイディアの質が低いと判断してしまっている所以なのかと思います。
イケテルプロダクトとは
勘違いの乗り越えたプロダクトのチェックリスト
顧客のフィードバックや意見をなしに投資をしようとしていないか。
投資するスコープは適切か。最小限の機能やデザイン開発に留めることができているか。
事業計画を策定できているか。うまくいくケース、うまくいかないケースの最低2パターンを作成できているか
アイディアの質を高める為に競合を調べているか、参考にしたビジネスモデルはあるか。また評価者は適切なフィードバックができる経験を持っているか。
今のアイディアをどのようにブラッシュアップできるか
上記のチェックリストをベースに自身の活動を振り返っていただけると幸いです。1つでも疑問が浮かんだら黄色信号です。
もう少し、具体的なお話を聞きたい場合はコメント欄までお願いします。
本日は以上です。
何か勉強になったと思ったら「💓」をお願いします。