3手目 アメリカ留学とコロナ①
いや本当に大変なことになりましたね。
まさか2020年という年がほぼ無くなりかけるなんて、2月・3月の時点では一ミリも想像していませんでした。
何の話かって?決まってるじゃないですか、コロナですよ。
実は(知っている方も多いとは思いますが)わたくし2年前からアメリカの大学に通っています。
この2年間は基本的にのほほんとオハイオ州の片田舎で過ごしてきたんですけど、忘れもしない3月6日、その日から周囲の物事や人々が加速度的に動き出しました。
まず前知識として、アメリカの大学は2学期制を採用しているところがほとんどで、春学期は1月から5月、秋学期は8月から12月という風になっています。
その例に漏れず我が大学も1月10日から春学期が始まったのですが、『どうしても成人式に出たい!』と駄々をこねまくった結果、1月の15日にやっと渡米することになりました。
そしてそこから3月の第1週までの約1か月半、いつも通りのほほんと日々を過ごし、念願の春休みに突入しました。
3月の第1週と言えば、日本ではダイヤモンドプリンセス号が連日報道されていた頃です。
東京や大阪の繁華街でもちらほらとコロナウイルスの患者が出始め、僕はアメリカから、半ばスラム街を訪れる観光客のような視線でもってそれらのニュースを見ていました。
僕をはじめアメリカに住み人々の大半は、コロナウイルスを対岸の火事だと思い込み、舐めきっていたのです。
しかし事実として、当時のアメリカにおける感染者数はほぼゼロでしたし、僕の住むオハイオ州は一人の感染者も出していなかったのですから。
そういう事情もあり、(今では到底考えられませんが)カナダのトロントとニューヨークへの旅行を決意します。
カナダには高校時代同じクラスだった友人がいますし、ニューヨークは同じ大学の子と現地で落ち合う算段でした。
トロントはまだしも、ニューヨークはいわゆる第一波で甚大な被害が出た場所です。
しかもオハイオからトロントは節約のためバスで行く予定でした。
九死に一生を得るはちょっと言い過ぎかもしれませんが、命を落としかねない旅行であったことは確かなようです。
長くなったので旅行本編は次の記事で。
アメリカの最新の情勢まで、全部で5回くらいに分けて書ければなと思っています。