愛されたいけど、愛せない。
こんにちは。セクシュアリティを分析する「anone,」の中の人です。今年に入ってから、毎朝「白湯」を飲むことにしています。体がシャキッと目覚めてくれるような、あの感覚がクセになっています(伝われ)
ここは、セクシュアリティにまつわるお悩みについて、わたしが感じたことをそのままに発信するマガジンです。あくまで独り言、くらいに読んでもらえたら嬉しいなと思います。
今日も、わたしのもとにとあるメッセージがやってきました。
もっとわがままになってみよう
最近、自分は一生孤独のままなのではないか、という不安に駆られています。anone, で自分のセクシュアリティを分析してみたところ「アロマンティック(=恋愛感情を持たない)」という結果が出ました。すごく納得でき、自分の今の状態にも名前があったのか、と安心する一方で、本当にこのままでもいいのだろうか、と考えてしまいます。まわりの友人はみんな結婚していくし、相手はいないのかと親からも問い詰められる日々です。正直、パートナーを探す気力も自信もないですし、仕事や趣味に没頭している今の時間が楽しいなと思ってしまいます。それでもやっぱり独りでいるのは嫌なんです。人のことを愛することはできないのに、自分が愛されたいだなんて、わがままだとはわかっているんです。私は一体どうすればいいのでしょうか。
孤独、怖いですよね。仕事や趣味の時間は何も気にならないのに、ふと夜ひとりになって天井を見上げたときに孤独に押しつぶされそうになる瞬間を私も経験したことがあります。
あなたは「自分は愛されたいのに、人のことは愛せないだなんてわがまま」と、どこか自分自身を責めてしまっているようにも見えます。きっとまわりの人に優しく、自分に厳しい責任感の強い方なのかなと察します。だからこそ「独りでいるのは嫌だ、でも…!」という葛藤でぐるぐるしているのでしょうか。
そこで私からひとつ提案なのですが、まずはもっとわがままになる練習から始めてみませんか。あなたにとっては少し難しいことかもしれませんが、実は私たちが思っているよりも人間ってわがままな生き物だと思うんです。「愛せないけど、愛されたい」なんていうとまわりから責められてしまうかも、なんてことを想像してしまいますが、実はそうやって責めてくる人たちも心の奥底では同じことを感じています。そうしたいと思いながらも、自分はこれまで我慢してきたんだからあなたも同じように我慢しなさい、と暗に伝えているのではないでしょうか。
いったん彼らの声はぐちゃっと丸めて捨ててしまって、海の方に向かって「愛せないけど、愛されたーい!」と大声で叫んでみてください。海が難しければ、クッションに顔を当てて叫んでも大丈夫です。今の自分の正直な気持ちを、言葉にして思いっきり吐き出せば少しだけ前に進むことができるようになるかもしれません。
無条件の、愛
そういえば、私のまわりのアロマンティックを自認している友人は「シェアハウスがおすすめだよ」と言っていました。友人でもないけど、血の繋がった家族でもない。でもどこかあたたかくて、無条件に愛を感じられる空間なんだと。このご時世だし、いきなり誰かと共同生活を始めるには少し抵抗があるかもしれません。これまで一人暮らしをされてきたり、一人の時間が楽だなあと感じたりする人にとってシェアハウスはハードルが高いと感じてしまうのではないでしょうか。
ただわたしは「無条件に愛される」経験ってすごく大切だなって思うんですよね。あなたは今「愛」は、いわゆる「恋人同士の間で育まれるもの」だと想像されている気がするのですが、確かにそれだと条件付きの愛になっちゃいます。お互いに恋人で居続けることを前提条件として、その関係性を崩さないために相手の求めるものを提供したり、時には演じたりするわけなので。そうしないと相手の「恋人」である自分ではいられなくなっちゃいますよね。
でも無条件の愛、はそうじゃない。自分が誰であっても、何をしても、相手の前でいいように振る舞わなくても受け入れてくれるものなんです。シェハウスにもいろんな物件があると思いますし、全部がそんな空間になっているわけではないかもしれないけど、恋人間で育まれる形以外の愛を経験するために、一度いろんな場所に足を運んでみてはいかがでしょう。あなたが、あなたの形を自然と保っていられる人と出会えることを私は遠くから願っています。
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