エイリアン通り(ストリート)
(画像は「マンガpark」さんから。なんと1巻の途中までFreeで読めます)
中学校の時、大好きだったマンガ、成田美名子先生の「エイリアンストリート」!。自分の通っていた中学校には、学校で作った連絡ノートみたいなのがあって、毎日担任に提出することになっていました。私はそのノートの表紙に主人公の「シャール君」と「翼くん」を描いて、いい気分にひたっておりました。当時女優の富田靖子さんが、インタビューで理想の男性は「シャール君」と答えていたような気がします。まだ、「マンガ」というのが低く見られていた時代なので、女優さんがそんな風に言ってくれるなんて、とっても嬉しかった覚えがあります。絵がオシャレで、構図とかもカッコよくって、イラストレーターの仕事よりイラストっぽい!と思い、画材の使い方などまねっこしておりました。カリフォルニア、ロサンゼルス・UCLA、 そんな世界が輝いて見えました。「FM STATION」の表紙(鈴木英人」の世界。それと同時に砂漠世界へのあこがれが強くなりました。ええ、その流れで最終的にはT.Eロレンスの『知恵の七柱』とか買っちゃいましたよ!読み返さないので引っ越しの時に断捨離ましたが・・・。「この大自然すべてが広大なトイレだ」というシャール君の名セリフは、座右の銘となっております。砂漠に行きたいな、と思って大学の卒業旅行でと考えていたのですが、湾岸戦争が始まったので、行かずじまいでこの歳に。実家に残ってる『地球の歩き方 シリア・ヨルダン』を見ると、当時のことが思い出されます。それこそ捨てろや(笑)。
シャール君はアラブ人なのですが、そのお世話係のセレムさんが、好きでした。ベドウィン(遊牧民)の出身なんですよね。一見穏やかで達観した賢者のような人物なんですが、タバコはもちろんのこと、酒も大麻もやっているという・・・。「リトルワールド」という野外博物館があるのですが、そこに行くとベドウィンのテントがあるので、一人静かに心の中でひっそりと、セレムさんごっこをしていました。彼は、今で言う、ちょっとスピリチュアル系?なキャラクターでして。小学生の時の愛読書が、『』My Birthday(表紙:まつざきあけみ)』や『ルネの魔女っ子入門』だったという頭のイカレた少女だった私は、「彼もあなたも宇宙という大きな生き物の一部であり宇宙を構成する細胞の一つなんです」といったセリフに影響されてそんな世界観の中におりました。今は、3周くらいして、アリだな、思っています。
ただ、何故かこの作品は、大人になってからの読み返し率が低かったんですよね。キラキラしすぎて、青春群像がまぶしくて読めなかったのか?『エロイカより愛をこめて』の少佐にはまり、アメリカとかあまり好きな国ではなくなったので読まなくなったのか?それとも、思春期特有の内面の悩みにフォーカスした部分に対し、何かブロックが働いていたのか?それはさだかではありません。しかし、まさか、この作品を捨てる日が来るとは思っていませんでした。これも断捨離してしまったんですよね。イラスト集からなにからなにまで買っていたのに。不思議です。でも、今はネット上で読めるので、助かります。捨てる度に何回も買いなおしているのは、意外にも上原きみこ先生の「マリーベル」とか高階良子先生の一連のマンガです。
夏休みの宿題で、私は翼くんが着ていた服を作りました。マンガは白黒なので、色は自分で勝手に水色にしました。マンガに出てくる服がみんなカッコよくて、かわいくて、流行の最先端のように感じていました(リアルには、聖子ちゃんカットや、「デカ襟」という大きな襟のガーリーな服が流行っていたような記憶があります。後、竹の子族とか)。『流行通信』やら『装苑』とか図書館で借りて、家にある布とか、シーツとかで、服作ってましたね・・・。ピンポイントで、あの頃はデザイナーになりたかったかも?この頃コミケに参加していたなら、絶対コスプレやっていたと思います。ラムちゃんは無理ですが・・・。今のコスプレって、完成度高すぎますよね。ウイッグとかも色々あって。化粧法も発達して。昔は・・・・・・。着替えとか、更衣室もなかったような気がします。そこらへんの木のしげみで着替えていたような?見つけた昔のラムちゃんたちの画像リンク張っておきます。「何も言えなくて…夏」。
さて、何故コミケと関係なさそうな『エイリアン通り(ストリート)』について書いているかというと、私が、成田さんのファンクラブに入ったのが、ファンジンとか同人とかそういうものに触れるきっかけだったからです。ここのファンクラブの会報に、イラストを送ってみたりしていたなあ、と思い出しました。会報とか、コピーだったと思うのですけど、自分のイラストが載った時は嬉しかったです。嬉しかったけど、恥ずかしくて、誰に言うこともなく、引き出しにしまっていたような…。そういえば、ペンフレンド募集や会員募集とかって、名前と住所を書いていたんですよね。会費とかも、郵便局で、定額小為替買ってました。3時までに行かないと買えないので、どうやってたのかなあ?切手でもOKだったかな?今では色々と考えられませんね。時代は変わりました。
この頃定期的に買っていたマンガ雑誌は、『LaLa』と『週刊少年Jジャンプ』です。ジャンプは今振り返っても、あの頃が全盛期だったように感じます。小学生の時に買っていたのは『なかよし』と」『マーガレット』でしたが、『LaLa』を買うきっかけになったのは・・・・
次の記事で書こうと思います(笑)。
エイリアン通り(ストリート)って?
エイリアン通りとは、『LaLa』(白泉社)にて1980年12月号から1984年7月号にかけて連載された成田美奈子先生の漫画です。単行本は、同社の花とゆめコミックスから全8巻が出ています。白泉社文庫から全4巻 完結セットで発行されているようです。
あらすじ
「舞台は、1979年から1982年にかけてのロサンゼルス。謎の美少年シャールの豪邸に、フランスからの留学生ジェラールが転がり込む。シャールの家はイギリス出身の執事、日本出身の少女、アラビア美女、同じくアラビアの美青年などが出入りする不思議な家であったが、やがてジェラールはふとしたきっかけから、謎に包まれたシャールの悲しい出自を知ることになる。」(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
とありますが、各巻が一つのエピソードで完結しています。ちなみに、各話のタイトルは、映画をもじったもので、これまたオシャレに感じたものでした。
第1話 「真夜中のカーボーイ」=『真夜中のカウボーイ』(1969・米)
第2話「アラビアより愛をこめて」=『007 ロシアより愛をこめて』(1963・英)
第3話「夜ごとの魔女」=『夜ごとの美女』(1952・仏)
第4話「略奪された一人の花嫁」=『略奪された七人の花嫁』(1954・米)
第5話「鷹は舞い降りた」=『鷲は舞い降りた』(1976・英)
第6話「親父が出てきた日」=『魚が出てきた日』(1967・英)
第7話「この家の鍵貸します」=『アパートの鍵貸します』(1960・米)
第8話『「翼よあれが郷里(ロス)の灯だ」=翼よ!あれが巴里の灯だ』(1957・米)
4話と5話が好きです。