実家を出る前日
私のいなくなった家で、家族はどう過ごすのかと考えるけれど、きっとそれは何も変わらない。きっと元気で今まで通り生きていくんだと思う。
家族と離れて、私はどう過ごすのかと考えるけれど、きっと忙しい日々に追われてあっという間に過ぎる。きっと楽しみながら生きていくんだと思う。
でもきっと夜になると寂しくなるし、ふとした時に思い出す。元気だろうかと心配して、心配をかけないようにどうにか取り繕う。
帰る家がある、帰る場所がある。だからきっと私は大丈夫、そう言い聞かせる。
いつか来てしまう永遠の別れの準備運動みたいなものなのだろうか。