見出し画像

ニジイロクワガタの内容変更による影響

 よく来たな!

 私は長らくカードゲーム(以下TCGと省略)をしている。しかも、それを仕事にしている。かれこれ9年になる。TCGのプレイ自体は、1996年から遊んでいる。人生の半分以上TCGしているクレイジーガイって訳だ。

 蟲神器にとって初となるカードの修正が発表された。そう、ニジイロクワガタの内容変更だ。これはそのことについての記事だ。

 ちなみに、この記事は完全に趣味で書いている。誰かに読ませる気はない。

ニジイロクワガタの内容変更について

変更は以下の通りだ

変更前:※裏向きのエサを含む。
変更後:※裏向きのエサは含まない。

万能過ぎた能力

この内容変更は2024年07月23日に発表された。
施行は2024年8月1日より。公認大会では以降は上記の状態になる。

蟲神器初の内容変更

 表題の通り、内容変更は蟲神器初のこととなる。
 第3弾環境より猛威を振るっていた水生昆虫は、第4弾で勢いが衰えることを知らず、より強固な存在として環境に君臨していた。

 要因の一つとして、ニジイロクワガタの万能性、その対策の難しさがあった。
 本来の水生昆虫は、デッキの強さがエサ場の青いカードの数に依存しているはずだった。
 蟲神器には相手のエサ場をひっくりかえすことで色を無くす対策カードが存在している。

裏返す虫の代表

 しかし、この多くの効果は相手を攻撃する必要があり、その場合、相手に手札を与えてしまう。
 相手の手札増加と、エサ場への干渉はトレードオフの関係になっているが、現在のニジイロクワガタはそれを無に帰す効果を持っており、裏返す技を持った虫たちの機能が大きく阻害されている状態になっていた。
 まぁ、ぶっちゃけた話をすると、裏返して手札を相手に増やすだけ損する場面が往々にして発生していた。
 20枚という少ないデッキでそれに枠を割いても相手が6エサ溜まってしまえばニジイロクワガタからの必殺の間合いになってしまう。
 そのため、ニジイロクワガタは内容変更となった。

さよなら、万能能力

環境に与える影響

 この小さな内容変更は、環境に大きな影響を与えるだろう。
 それを細分化して紹介しよう。

水生昆虫デッキの弱体化

 簡単な話がこれだ。特にニジイロクワガタに頼っていた、いわゆる混ぜもの水生デッキは今までよりもパワーダウンすることになる。

裏返すカードのパワーアップ

 相手のエサを裏返す効果がクリティカルに水生昆虫にヒットするようになる。つまりは、裏返す系の能力がパワーアップし、公認大会でも良くみかけるようになると予想される。

4弾で新たに登場した裏返し能力
新たな攻撃での裏返し

 第4弾を含め、相手のエサ場を裏返すことができる虫は現在7種存在し、それらのカードは今まで以上に公認大会で見かける顔ぶれになるだろう。

水生昆虫は死なない

 重要なのはこれだ。水生昆虫の能力自体はとくに変わらない。今まではあまりにも強かったが、ニジイロクワガタの内容変更が行われてもその強さが無くなる訳ではない。
 今までよりもワンショット的な動きはしにくくなるだろうが、逆風の中でどれほどその力を残せるのかは気になる点だ。

赤青水生デッキ

 いわゆる純水生デッキや、裏返されながらも少しコストダウンさせてタガメやミズカマキリで戦うようなデッキは残り、ティア1~1.9の間に君臨し続けると予想する。

多くのデッキの台頭

 万能故に、6コストまで溜まった水生昆虫と闘えるデッキは非常に少なかった。そのため、内容変更で遅いデッキが水生昆虫にメタをはりながら戦えるものが多く台頭し、環境がかなり変わると考えられる。
 デッキタイプが増えることは多くの蟲主が望むことであり、今後どういったデッキが台頭するのか楽しみである。

表返す術の評価が上がる

 これを20枚のデッキ枠に割くことが強いかは別にして、少なくとも今まで以上に表返す術の評価が上がる。<衣蛾の虫喰み>は唯一無二の能力をもっている。裏返す戦略が多くとられるのならば、これもデッキに入るか考慮の余地はあるだろう。

類いない能力

エサ場から発射しにくくなる

 エサ場から虫をだして、最後に決めきるデッキもついでに逆風になると考えられる。これは蟲神器第1弾から続く最強のムーブだったが、それが阻害されることが予想される。大きく環境が変化する可能性がある。

最強の術とも名高い虫時雨

で、結局どうなるの?

 まぁ、はじめての試みなので、賛否両論色々な意見があるだろう。それぞれの蟲主が意見を持ちそれを出し合うことは素晴らしい。そこには正解も不正解もない。つぶし合うことなく、大いに語らってほしい。
 その上で、私の意見として結論を言うと、環境はより混沌として、多くのデッキやカードに新たな価値が生まれると考えている。
 現在の環境でも水生昆虫と闘えた、ハンデスコントロールは非常に強い位置になると考えられる。

 しかし、このデッキも万能ではない。生きた化石デッキや、テイオウゼミなど、手札を捨てさせることが裏目に出ることも多く、また、青い虫に対して弱いという弱点も有している。
 未知の環境が新たにはじまったのだ。
 今まで水生昆虫に歯が立たず、くすぶっていたデッキたちが未開の大海原へと漕ぎだしたのだ。

 ようこそ、新たな蟲神器の世界へ!

 次の環境デッキを作るのは、君だ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?