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季節の縫い目

皆さん、こんにちは。あんにゅいです。

急に暑くなりましたね。我が家のクロゼットでは、そろそろ肌着とキャミソールのバランスが逆転しつつあります。

季節の移り変わりとともに、風も変わりましたね。
特に、私はベランダの窓を開け放したときにそれを感じます。
4月までは、春の風――私のイメージは、お豆腐って感じです。真っ白で、なめらかで、意識しないと匂いを感じ取れないような……。やわらかい風速だけを頬に感じて、あとは桜に目を奪われて、視覚以外のセンサーがちょっと鈍ってしまう……という感じです。

ですがここ最近、風に確かな温度と、匂いを感じます。
春が終わる兆候ですね、きっと。
風景からピンクが消えたものの、夏の緑にはまだ遠い。梅雨入りの手前、ほんのひと時だけ、嗅覚と触覚がほんわりと敏感になるんでしょうか。歩いていても、「あ、風……」と立ち止まる日が増えました。

風の匂いと温度って、時々「懐かしい」と感じることはありませんか? あるいは、「あ、この風、知ってる」というデジャヴ。
たとえば今の時期だと……
・中学校で、少しずつクラスの雰囲気ができ始めた教室の窓
・高校の修学旅行、トイレ休憩のためバスから降りたとき
・大学入学を機に引っ越したワンルームの、ベランダの窓を開けたとき
・新社会人として、泣きそうになりながら出勤した駅のホーム

しかも、多くの場合、不意打ちですよね。
まあ風なんて気まぐれなものですから、当然といえば当然なんですけど…笑

何年も思い出さなかった光景が、ちょっとした風の匂いや、独特の温度で蘇ることがあります。そのときの気分によっては、ちょっと哀しくなったり、郷愁のあまり泣きそうになったり……。
この感覚、私は結構好きです。(※その日のメンタルにもよる)

ともあれ、あとひと月もすれば梅雨が始まり、雨と濡れた土の匂いでいっぱいになるのかと思うと、シンプルに風を感じられる今だけです。

春でもない、夏でもない、かといって梅雨でもない……五月の半ば。
季節の縫い目のような期間だなと思います。

子供の頃は、四季の華やかさについて行くことばかり考えていたので、あまりこういう時期の良さに気づきませんでした。ですが大人になると、意外とこういうジョイント部分に救いを求めてしまうようになりました。人を傷つけて、傷つけられたら、どっか目に見えないものを縫いたくなるのかも。

大人の階段のーぼるー♪ 君はまだっ シンデ…(レラじゃない私…普通のOL)


全国各地で、緊急事態宣言が発令され、何かとアンニュイな気分が抜けない毎日かと思いますが……明日もいい風が吹きますように。

では次回の投稿まで。また(/・ω・)/


                         あんにゅい

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