使用VSTプラグイン備忘録 エフェクト編(ほぼほぼフリー)※随時追加
ベンダー:Boz Digital Labs
プラグイン名:Bark of Dog 2
入手:FREE
https://www.bozdigitallabs.com/product/bark-of-dog/
Boz Digital Labs曰く「Bark of Dog 2 makes it easy to get great results in both low-frequency cleanup and bass boost」との事で、つまり低域のクリーンアップとブースト用途のプラグイン。上部にモードボタンが三つ並んでおり、内訳は「Three operating modes: Resonant filter (Classic), Boost-attenuation (Passive), and both combined Combo.」との事。
まあ実際の使用においては理屈で考えるよりもとりあえずHzとBoostをいじってみて、良い感じにファットになればOK、という具合となる。これも自分の使用頻度は高い。ベースとキックの低域に関してはとりあえずこれと、後述のbx_Subfilterを挿してファットさを弄って、コンプ編に書いたOneKnobLouderを一番後ろに挿して締める、という処理が定番になっている。
ベンダー:Brainworx
プラグイン名: bx_subfilter
入手:FREE(Plugin Alliance)
https://www.plugin-alliance.com/en/products/bx_subfilter.html
Brainworx曰く「Start here: The bx_subfilter is just the ticket for adding clarity and definition to tracks that have troublesome low frequencies. There are lots of expensive and complicated EQ plugins out there, but when it comes to shaping your low end, the bx_subfilter is unique for its ease and simplicity.」との事で、まあ要は「シンプルにローエンドを良い具合に調整するぜ」、という話であり、上記のBark of Dog 2と同じ系統のフィルターエフェクトプラグインである。こちらもレゾナンス設定において上部に三つのモード切り替えスイッチがあり、「Resonance selector applies three peak settings to the filter – Low, High and Extreme – for accentuating punch while taming low-end rumble」との事。そして自分の実際の使用方法も位置づけとしてはBark of Dog 2と同じであり、とりあえずTightPunchとLowEndのツマミを適当に回して良い感じにFATになればOKという具合。
ちなみにこれはPluginAllianceに登録すると最初からManage Registered Plugins欄に入ってるフリープラグインで、同社のbx_Subsynthという有償プラグインのフィルターのみバージョンとの事。よくそういう有償プラグインの一部機能限定のフリー版があるが、そういうのは実に有難い。その中でもこのbx_subfilterは最高峰に有難い類。
ベンダー:wavesfactory
プラグイン名: SK10
入手:FREE
https://www.wavesfactory.com/free-audio-plugins/sk10/
本体GUI下部記載の通り、サブキックシミュレーターという事で、キック専用でサブの低域を付加するプラグイン。サブキックやらサブベースを加える時は自分で別トラックを用意して重ねるのが丁寧なやり方だが、そこまでしなくてもいいけどちょっと加えるか?どうか?、って時にトラックに挿せばよいだけなので、便利。
自分の場合はもうサブ低域欲しい時はこれで済ませてしまうので使用頻度は高い。下手にEQで低域ブーストするよりも、これでまずサブ域を追加してしまって、上記のBark of Dog 2やbx_Subfilterで元音と馴染ませて、OneKnobLouderで締め、ってやった方がFATで自然な気がして、定番手法になっている。まあ固定のキック音を使用しているって人はそれを使用すれば良いが、自分はそうではなく、様々なキック音をドラムキットの成り行き的に使いたいタイプなので、この手のプラグインであれこれいじるって事自体も制作段階におけるエンジョイ要素の一つになっている。
ベンダー:Voxengo
プラグイン名:Marvel GEQ
入手:FREE
https://www.voxengo.com/product/marvelgeq/
フリーのグラフィックEQというものがあまり良いものが無くて、これを見つけるまで結構探した様な気がする。全てが丁度良い。バンド数もこれくらいで過不足ないし、GUIも見やすいし、通常のL/Rの他に、MID/SIDEの方でいじれるという所も良い。
上記画像の様にフェーダーが二重になっており、下部のEdit groupの所でMIDを選択していれば、アクティブとなっているスライダーはMID側となり、SIDEを選択していればアクティブとなっているスライダーはSIDE側となる。実にシンプル。MS処理において変換などの面倒な事を一切考えずに感覚的になんとなく設定できるので、感覚派に特におすすめ。
ベンダー:igorski
プラグイン名:HomeCorrupter
入手:FREE
ビットクラッシャープラグインはフリーでも色々あるので、お好みで、という事になるわけだが、自分的お好みはこれ。OLDコンピューターを模したGUIがついつい使いたくなる欲をかきたてる。
基本的にはサンプルレートとBITデプスというおなじみのパラメーターをスライダーで良い具合に調節すればOK。加えてLFOがあり、それぞれ右側のSPEEDとDEPTHは、LFOのスライダー。そして面白いのがCLOCK SPEEDというパラメーターであり、これはOLDコンピューターの処理の遅さを再現する様なもので、スライダーを左にすればする程に音が遅れる。工夫次第で面白い事が出来そう。そして肝心の音も好み。自分の中での使用頻度はかなり高い。
ベンダー:UJAM
プラグイン名:Finisher micro
入手:FREE
https://www.miroc.co.jp/rock-on/ujam_finisher_micro/
ワンノブマルチエフェクター。操作できるのは25種類のエフェクトの選択と、そのアマウントだけだが、内部的には40種類以上のマルチエフェクターであり、それを複雑に組み合わせて作られたプリセット(エディット不可)を25個提供、というようなもの。
とりあえず音にエフェクトかけたい時に真っ先に挿して、どういうエフェクトが合うかどうか探る感じの使用法をしている。と言いつつ、結局後から差し替えない事もしばしば。これで良ければこれでよい。フィニッシュだ。そんな意味合いのフィニッシャーマイクロ。
これも大元のプラグインがありつつ、機能限定での一部提供系のフリープラグイン。そういう類のフリーものは本当に良い。
ベンダー:tal-software
プラグイン名:TAL-Chorus-LX
入手:FREE
https://tal-software.com/products/tal-chorus-lx
JUNO-60のコーラスを模したもの。JUNO-60は使った事はないが、αJUNOとMKS-50は相当馴染み深いシンセであり、無論内臓コーラスもかけてかけてかけまくって来たので、とりあえずコーラスかけたい時のファーストチョイスとなる。他のコーラスをあまり知らないくらいの馴染みっぷりである。(あとはARIONのコーラスくらいか。ARIONのコーラスのプラグインもあったら素晴らしいが。SCH-1とかはギターエフェクトでも一定の地位を得ているので、ありえない話ではない。)
ベンダー:abletunes
プラグイン名:ABLETUNES KNOBS: DRIVE. SPACE. ATTACK.
入手:FREE
https://abletunes.com/pages/abletunes-knobs.html
ワンノブエフェクター三種セット。セットというか、DLやインストールはセットだが使用は個別。DRIVE KNOBはディストーション、Attack Knobはアタック部トランジェントシェイパー、Space Knobは中サイズのルーム・リバーブ。それぞれ、これがあればわざわざ他のディストーションやらトランジェントやらリバーブのプラグインを用意しなくてもいいかなと個人的には思わせてくれる類のお手軽さであり、やはりワンノブ系は大好きだ。DLサイトでも「EASY.FAST.FREE」と、吉野家ばりのスローガンを謳っている。
ベンダー:Softube
プラグイン名:Saturation Knob
入手:FREE
https://www.softube.com/saturationknob
こちらもワンノブ系ディストーションだが、下にKEEP HIGH、NEUTRAL、KEEPLOWの切り替えスイッチがある。これは文字通り、KEEP HIGHであれば高域をキープ、つまり高域にはディストーションかけませんスイッチとなる。KEEP LOWはその低域版。普通に全域にかけたい時はNEUTRALにする。
上記DRIVEのDRIVE KNOBとは役割が被るので、どちらが良いかはかけてみて選択、となるが、UIが良い分こちらをまず使いがちではある。
効用はSoftube曰く、「Use it to fatten up bass lines, add some harmonics and shimmer to vocals, or simply destroy your drum loop.」との事。
ベンダー:GSi
プラグイン名:VariSpeed
入手:FREE
https://www.genuinesoundware.com/?a=showproduct&b=47
WEM Copicat IC-400というテープエコーマシンのシミュレートとの事。使用方法はchilloutwithbeatsというサイトが詳しい。https://chilloutwithbeats.com/gsi-varispeed-tutorial/
SWELLがディレイレベル、REPEATがフィードバック量、VARISPEEDがディレイタイム。という事で見た目そのまま、テープエコーのレトロなディレイをかけたい時にはこいつが良い。そもそもアナログディレイ好きだし、GUIの良さも相まって使用頻度は高い。
ベンダー:Brainworx
プラグイン名:bx_cleansweep
入手:FREE(Plugin Alliance)
https://www.plugin-alliance.com/en/products/bx_cleansweep_v2.html
ローパス&ハイパスフィルター。主な用途としては、音における余計なローとかハイとかは常に邪魔になるので、これを最初にかけておけば、その後の処理に支障をきたす事がなくなるわけで、特にキックやベースなんかは、実際そこに音があろうとなかろうと、とりあえずかけておくのが間違いない。そこに余計な音があった時には、それをクリーンにスィープすると。そういう名前である。
その用途における実際の使用方法としては、UIをドラッグして動かすのではなくHP=〇〇Hz、LP=〇〇Hzと表示されている箇所をマウスクリックして入力状態にした上で、キーボードのテンキーで数字を入力する方式であり、そういう部分もなんとも実用的な佇まいである。
が、その反面、UIドラッグ要素としてジョイスティックも備えられており、このジョイスティックグリグリでアバウトに数値を動かす事も可能なのである。ただこのジョイスティックは、テンキーでの数字入力が面倒なので代わりに、という用途ではアバウト過ぎて数値が定まらない。つまり、キッチリorアバウトの二極であって、その中間が無い。つまりアバウト側面においては、ジョイスティックリアルタイムグリグリでフィルターめちゃくちゃに動かせ!ヒャッハー!!という話のわけで、そういうまったく相反する二面性を併せ持つ、人間で言えば、几帳面で事務的な態度のくせにパリピでもあるという様な一筋縄でいかない複雑な奴という感じで、そういう面白味のあるプラグインである。
ベンダー:elysia
プラグイン名:niveau filter
入手:FREE(Plugin Alliance)
https://www.plugin-alliance.com/en/products/elysia_niveau_filter.html
右のダイヤルで周波数帯を選択し、左のダイヤルのゲインで上げるか下げるか。それだけ。しかしそれだけのプラグインゆえに、それだけの事をしたい場合には使用したくなる。
DAW付属の3バンドEQとかでブーストするより、この1バンドフィルターでブーストした方が良い結果になりそうな気はしないか?プラシーボ効果か?それはブラインドテストをしてみない事にはわからない事だが、やはりこちらの方が良い質感という結果になるのではないだろうか。多分。希望的観測。
ベンダー:Black Rooster Audio
プラグイン名:VHL-3C
入手:FREE
https://blackroosteraudio.com/en/products/vhl-3c
これもローパス&ハイパスフィルターだが、こちらはヴィンテージ機材エミュレート系(Pultec HLF-3C)で、上記bx_cleansweepの様に実用的にスッパリカットするのではなく、アナログ感を付加しながら音楽的にカットする様な違いというか。
よって個人的には、ベースやキックの余計な帯域カットにはbx_cleansweepを使用し、シンセの音色でちょっとローが出過ぎてるかなあとかそういう時にはこちらを使用する。するとアバウトに音楽的にローが良い具合に抑えられるとか、そういう感じ。
しかしツマミが二つとは言えそれぞれLPFとHPFなので、実質ワンノブ系と言っても良いかもしれない。かつ、ツマミは連続可変式ではなく昭和のテレビのチャンネルツマミの様なダイヤルガチャガチャ方式であり、50と80の中間はなく「50ジャスト!もしくは80ジャスト!79でも81でもなく、絶対80!」方式なので、その点もやはりアバウト全開であり、アバウトに良い感じにフィルタリングしたい時に、アバウトさをポジティブな要素として使いたい時のアイテムと言える。
ベンダー:Lindell Audio
プラグイン名:6X-500
入手:29$(plugin-alliance)
基本はプリアンプ だが、2バンド・パッシブEQ とハイパス&ローパス・フィルターが追加されたプラグイン。こちらのフィルターも上記VHL-3Cの様にアナログ感を付加しながら音楽的にカットするタイプ。2バンドパッシブEQはブースト限定で、LOWは30 / 60 / 100 Hz、HIGHは6 / 10 /16 kHzの三択スイッチレバー選択方式。EQ部の下にある「ANALOG」スイッチをONにしていると、ブースト時にサチュレーションが生じる様になっているそうな。
よって、用途としては個人的にはやはりシンセ音にかける感じで、音量持ち上げて、特定周波数帯をアナログ感付加しながら持ち上げて、フィルターで音楽的にカットして整える、という事がこれ一台のみで可能となるので、その辺りをオールインワンで行きたい時に使用する。
ベンダー:Lindell Audio
プラグイン名:PEX-500
入手:29$(plugin-alliance)
PultecタイプのパッシブEQで、M/S処理にも対応しているそうな。右上部の切り替えスイッチで、OFFの時はステレオモード、MidかSideに切り替えるとM/Sモードで、それぞれの設定は切り替えても保存されている。