(続)優待クロス マクドナルド 信用売り残で見る長期保有条件追加の影響
はじめに
2024年6月権利分から、株主優待をもらうのに長期保有条件が追加されたマクドナルド。
その影響が、優待クロスにどのように及んでいるのか、↓の記事で考察しました。
↑の記事は、6月の途中で考察した記事です。
今回、6月が終了したタイミングで、改めてどのような経過だったのかを考察していきたいと思います。
今回の記事は、前回の記事を読んでいただいていること前提で話を進めますので、まだの方は、ぜひ、↑の記事を読んでみてくださいね。
1.考察に用いるデータ
今回も、前回同様、「信用売り残」の経過を、昨年と比較しながら見ていきたいと思います。
「信用売り残」とは、信用取引において、まだ決済されていない空売りのポジションのこと。
マクドナルドのような優待銘柄は、権利付最終日にかけて、「信用売り残」が爆増する傾向にあります。
「信用売り残」には、制度信用・一般信用の両方が含まれるため、大部分が優待目的のクロス取引に使用されているものと推察されます。
その前提での考察になります。
2.信用売り残の推移比較
長期保有条件導入前の2023年と、導入後の2024年の比較をしてみます。
まず、2023年の推移。
データは、1週間ごとにしか公表されないことに留意が必要です。
次に、2024年の推移。
昨年とは、比較する日付が2日ほどずれてしまいますが、
2023年のMAX : 6/23 約747万株
2024年のMAX : 6/21 約458万株
という結果でした。
日付のズレを考慮しても、優待クロスに使われた2024年の信用売りは、2023年に比べて、約3分の2程度になったと考えられます。
グラフで比較してみます。
2024年は、目に見えて取引量が減少していることが分かりますね。
ただ後半は、2024年の方が、残高の伸びがやや多いです。
3.考察
以上のことを踏まえて、考察していきたいと思います。
まずは、長期保有条件が追加されたことにより、優待クロスを行う人が単純に減ったことは、ほぼ間違いなさそうです。
このような銘柄で優待をもらおうとすると、ちょっとしたテクニックが必要になります。
そんな中で、今年(2024年)、後半の信用売り残が伸びているのは、ベテラン勢の割合が相対的に増えている可能性が考えられます。
6月中は、SMBC日興証券の一般信用売りの在庫数をこまめに見ていましたが、
権利付最終日の前の週くらいまでは、まあ、割と一般信用売りを確保するのは難しくない状態でした。
さすがに、最終週は、在庫0の状態が多かったですが、それでも、少し頑張れば、手動でもなんとかなったのかな、という印象です。
あとは、権利付最終日に制度信用売りで突っ込んだ人がどれくらいいたのか?
競争の緩和により、あるいは競争の緩和を予想して、制度信用売りを選択した方もいたかもですね。
逆日歩も、それほどつかなかったようですし。
4.まとめ
以上から、私自身は次のように考えます。
・長期保有条件の追加で、優待クロスの競争は緩和されている。
・それでもクロスに参加するのはベテラン勢の可能性。
・競争は緩和されているが、後半はベテラン勢が在庫を確保してくる可能性。
・コスト削減のため、これまでよりは、取得を遅らせることを検討。
ただし、権利日ギリギリだと確実に確保できるか分からないので、バランスを考えて取引。
・場合によっては、権利付最終日の制度信用売りでも、そんなに逆日歩つかないんじゃね!?(知らんけど。。)
こんな感じですかね😅
次の12月の取引の参考にされてください。
こうやって、データを調べるのは、推察の部分もありますが、色々なことが見えてきて面白いです。
有料記事では、もっと役立つものがあると思いますので、こちらも是非ご検討くださいね。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
感謝😌