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住吉っさんは、摂津国一之宮 住吉大社@大阪

久々の投稿です。
今回は、大阪に遠征してみました。
冬晴れの早朝に、時間があるので思い立って電車に飛び乗り住吉へ。
最近は、なかなか大阪に立ち寄ることのなかったのですが、大阪宿泊というチャンスを活かして、摂津国の一之宮であり住吉大神の総本社へ。
時間の許す限りGo!Go!Go!

御堂筋線で天王寺まで行き、阪堺電気軌道(路面電車)に乗って住吉鳥居前駅まで、ちょっとしたショートトリップ。
大阪市内でチンチン電車に乗るとは思いませんでしたが、懐かしく感じながら、大阪の街並みを車窓から眺めながらの大阪観光を楽しみました。
住吉駅で降りれば良いのか住吉鳥居前駅で降りれば良いのか迷いましたが、住吉鳥居前駅は、駅名の通りに鳥居の真ん前でした(笑

一の鳥居

鳥居と参道

大きな西大鳥居(一の鳥居)が参拝者を待ち受けているかのようです。
一礼をして鳥居をくぐると参道の脇には、屋台が並んでました。
365日縁日化のような雰囲気で、ワクワクしてきます。

鳥居と参道

反橋(そりはし:たいこばし)

正面神池に架けられた神橋は「反橋」。
住吉の象徴として名高く「太鼓橋」とも呼ばれているそうです。
長さ約20m、高さ約3.6m、幅約5.5mで、最大傾斜は約48度とのこと。
この橋を渡るだけで「おはらい」になると言われているそうです。

反橋

反橋におはらいの意味があるとはいえ、本当に急な階段で、普通にも登るだけでも、手を付いて這い上がらなければならないくらいの勾配です。
登りはまだ良いですが、下りはさらに大変で、お尻をつきながら降りなければ、転げ落ちそうです。

反橋

反橋の頂上より振り返り一ノ鳥居を見ると、反橋の勾配を見ることができるのではないかと思います。ゾォ〜〜〜〜
まさに太鼓橋とはこれのことですね。

反橋の頂上より振り返る

手水舎

反橋を渡ると左手に手水舎がありました。
ここで手水をとり、清めます。

手水舎

二の鳥居と楼門

手水舎で清め終わると、鳥居と楼門へと足を進めます。
総門をくぐれば境内です。

二の鳥居と楼門

住吉鳥居

二の鳥居は、住吉鳥居と呼ばれています。
他の鳥居とは違い、一般的に柱の部分は円形ですが、住吉大社の鳥居は四角形になっていて、珍しい作りなのです。

住吉鳥居

四宮

楼門を抜けるとそこは広々とした境内です。
目の前には、第三本宮、その右側に第四本宮が鎮座しています。
第三本宮の奥に、第二本宮があり、その奥に第一本宮が鎮座しています。
このように住吉大社は、第一本宮、第二本宮、第三本宮、第四本宮と四つの御本殿から構成されています。
どのお宮から参拝すれば良いのか迷ってしまいますが、特に参拝する順序は問わないそうです。
なんとなくですが、一番から順に順次参拝すべきかと考えますが、広い境内においては、自由に参拝できることはとてもありがたいことです。

第三本宮と第四本宮

第四本宮

息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)をお祀りして居ます。
息長足姫命とは、神功皇后のことです。
故に、第四本宮は子授け・子宝、安産のご利益があるとされ、境内にある末社「種貸社」あわせて参拝することが勧められているます。

第四本宮

第三本宮

表筒男命(うはつつのおのみこと)をお祀りしています。
表筒男命は、伊奘諾尊が,黄泉の国の穢れを清めるため、禊をして生まれた三神の三番目の神様で、住吉三神と言われる所以です。

第三本宮

第二本宮

中筒男命(なかつつのおのみこと)をお祀りしています。
中筒男命は、伊奘諾尊が,黄泉の国の穢れを清めるため、禊をして生まれた三神の二番目の神様で、住吉三神と言われる所以です。
ここは音霊(おとだま)、言霊(ことだま)を感じるパワースポットで、言葉の力が強くなったり、説得力が増すと言われています。

第二本宮

第一本宮

底筒男命(そこつつのおのみこと)をお祀りしています。
底筒男命は、伊奘諾尊が,黄泉の国の穢れを清めるため、禊をして生まれた三神の一番目の神様で、住吉三神と言われる所以です。

第一本宮の拝殿
第一本宮

住吉三神

住吉三神は、伊奘諾尊が黄泉の国の穢れを清めるため、禊をして海中より生まれたため、祓の神であり、海上の安全を司る航海安全の神でもあり、農耕・産業の神でもあります。
さらに、和歌の神や弓の神、相撲の神としても信仰を受けています。

住吉造

住吉大社の本殿(四宮)は、住吉造と呼ばれる建築様式です。
直線的な建築様式で、伊勢神宮の「唯一神明造」や出雲大社の「大社造」とともに、最古の神社様式です。
屋根はヒノキの皮を敷き詰めた桧皮葺(ひわだぶき)、妻入式切妻造(つまいりしききりつまづくり)で、正面二間、側面四間と奥行が深く、内部は中央で仕切っています。
正面に階段がつくだけで周囲に縁が無く、素朴な外観ですが、柱は朱塗り、壁は胡粉(ごふん)塗りの横板壁で色彩の対比が鮮やかです。
棟の両端は現在鬼板を飾り、棟上の鰹木(かつおぎ)は角形で、千木(ちぎ)も置千木です。
ちなみに、第一本宮、第二本宮、第三本宮は、住吉三神の男神をお祀りしているので千木は外削ぎですが、第四本宮は神功皇后が祀られているので内削ぎです。

第二本宮の広報から見る住吉造

第四本宮の鰹木と千木

第四本宮の鰹木と千木


主祭神

第一本宮 底筒男命(そこつつのおのみこと)
第二本宮 中筒男命(なかつつのおのみこと)
第三本宮 表筒男命(うはつつのおのみこと)
第四本宮 息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)(神功皇后)

御由緒

住吉大社の祭神は、伊弉諾尊が禊祓を行われた際に海中より出現された底筒男命・中筒男命・表筒男命の三神、そして当社鎮斎の神功皇后を祭神とします。仁徳天皇の住吉津の開港以来、遣隋使・遣唐使に代表される航海の守護神として崇敬をあつめ、また、王朝時代には和歌・文学の神として、あるいは現実に姿を現される神としての信仰もあり、禊祓・産業・貿易・外交の祖神と仰がれています。
住吉大社は、第十四代仲哀天皇の后である神功皇后 (じんぐうこうごう) の新羅遠征(三韓遠征)と深い関わりがあります。神功皇后は、住吉大神の加護を得て強大な新羅を平定せられ無事帰還を果たされます。この凱旋の途中、住吉大神の神託によって現在の住吉の地に鎮斎されました。のちに、神功皇后も併せ祀られ、住吉四社大明神として称えられ、延喜の制では名神大社、二十二社の一社、摂津国一之宮、官幣大社に列せられています。
(出典:住吉大社HPより引用)

御由緒

侍者社(おもとしゃ)

侍者社、第四本宮の裏手にあり、田裳見宿禰(たもみのすくね)と、市姫命(いちひめのみこと)をお祀りしている神社で、縁結びのご利益があるといわれています。
侍者社の中には参拝者が奉納した授与品がずらりと並んでいます。
「侍者人形」は良縁成就のご利益があるほか、「裸雛」は夫婦円満のご利益があるそうなので、カップルや夫婦で訪れるのもおすすめです。

うさぎおみくじ

住吉大社の神使であるうさぎのおみくじです。

侍者人形とうさぎのおみくじ

土人形(郷土玩具)

住吉大社には、侍者人形の他にも沢山の土人形があります。
種貸人形、睦犬、裸雛、侍者人形の他に、神子、神丑、神寅、神兎、龍頭宝船、神巳、神馬、神未、東天紅、金もち犬、こま犬、神猪。猿では喜々猿、厄除猿というのがある。他に「千疋猿」(組み猿)も有名です。

土人形(郷土玩具)

絵馬

絵馬には、「住よしの 松のみどりに 千代かけてむすぶゑにしの おもひみやしろ」と書かれています。

絵馬

住吉大社はパワースポットの宝庫

広大な敷地を持つ住吉大社には、さまざまなパワスポットがあります。

五所御前(五大力石)

第一本宮南側に位置します『五所御前』という場所で、『五』『大』『力』と書かれた石を拾い御守にすると願い事が叶うという信仰があります。

一寸法師のお椀

昔話で有名な『一寸法師』は、実は住吉大神の申し子だったのです。
室町時代後期から江戸時代初期にかけて成立したといわれている物語集『御伽草子』に出てくる説話で、子供に恵まれない老夫婦が住吉の神様に祈願すると子供が授かったのです。
しかし、その子は1寸(約3.3㎝)しかなく一寸法師と名付けられました。
その後、志を立てお椀の舟に乗り、腰には針の剣を差し、箸を櫂にして住吉の浦より京へ上ります。最後は見事、立身出世を果たし物語は締めくくられます。
この信仰は、子宝の神、安産の神、立身出世の神として現在も続いております。このお椀は実際に乗ることができますので、ぜひ記念撮影をしてください。
(出典:住吉大社HPより引用)

住吉神兎

第四本宮前にあるのが「なでうさぎ」です。
住吉大社の鎮座が辛卯年卯月卯日(卯=兎)に因み、兎は神様のお使いとされていて、兎の体を撫でて無病息災を祈願しています。

招福猫と初辰まいり

住吉大社では、毎月初めの辰の日に4つの末社におまいりすることを「初辰まいり」と呼びます。
中でも末社の一つ楠珺社(なんくんしゃ)で参拝者に授与されるのが「招福猫(初辰猫)」です。
水玉模様の裃(かみしも)を着た招き猫で、元は商売発達(=初辰)の願いを込めて大阪商人の口コミで広がったと言われているそうです。
ちなみに、左手を挙げた猫は「人招き=家内安全」、右手を挙げた猫は「お金招き=商売繁盛」のご利益があるといわれています。
更に招福猫を毎月1体ずつ集めて48体集めたらお納めして中猫と交換していただき、さらに中猫を48体集めて大猫と交換していただくと大願成就が叶うと言われていますが、最短でも24年の所業になります。
また、4つの末社とは、「種貸社」「楠珺社」「浅沢社」「大歳社」のことで、「初辰まいり」では、種貸社から順に参拝すると良いそうで、ご利益倍増を願うならば「みのりまいり」がお勧めらしいです。

これ以外にもパワースポット的なものは、まだまだ色々あるようです。
しかしながら一度の参拝では調べ尽くせません。
いやはや、それにしても奥が深いなぁ〜住吉大社は!

お気軽気分で参拝した住吉っさんでしたが、ちゃんと腰を据えていかないと全てを参拝することはできません。
しかしながら今回の参拝で三大住吉と呼ばれる、総本社の大阪・住吉大社、福岡・住吉神社、山口・住吉神社で、福岡と山口(下関)には既に参拝していたので、これでコンプリートです。
また摂津国の一ノ宮も制覇できたことも大満足です。
今回おとづれてみて感じたことは、平日の朝早くから地域の方々が多く参拝されていたことです。
「住吉っさん」と親しみ込めて呼ばれる所以は、地域に根付いた神社・神様であるということです。
お祭りをはじめ、各種儀礼といった地域の生活の中に溶け込んだ存在なのだと感じました。
利他や共助などと言われる昨今において、日本人のアイデンティティーがここにあり、地域のコミュニティの原点が残っていえるように感じました。
たぶんこのようなことが、失われた日本人の心の尊厳なのではないでしょうか、そして、今一度振り返って考えるべきことではないでしょうか。
決して宗教的なことを言っているのではなく、心の拠り所としての神社仏閣の有り様を今一度考えてたいと思うのです。
千数百年もの間続いてきた歴史は、続いてきただけの訳があると考えます。
いやいや暑くなりましたね。
でも素晴らしい神社でした。
また参拝したいと思いますし、皆さんにもお勧めします。



神社: 住吉大社
住所: 大阪府大阪市住吉区住吉2丁目 9-89
HP:  https://www.sumiyoshitaisha.net/

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