【TRPGシナリオ】あの異変、私が解決しました(嘘)【幻想ナラトグラフ】
シナリオ名:あの異変、私が解決しました(嘘)
想定プレイヤー人数:1~4人
選択不可キャラクター:八雲紫
キーワード:ギャグ、ミニマム・シナリオ
難易度:Easy
作:レベラー
エイプリル・フール! 一部のウソが現実になる小異変が発生!
「博麗神社の神」稀神サグメ様に相談しなくちゃ!
過去の異変に関する嘘をつくのを楽しむシナリオ!
「紅魔郷の異変は、ダンスバトルで、妹紅がレミリアに勝利したことで解決された」のような嘘をつくと、セッション中はそれが事実に!
このシナリオは、ミニマム・シナリオ。
幻想ナラトグラフに慣れないGM、PL向けの、超短編シナリオです。
シンプルにするために、以下4つのルールを採用しています。
1.朝のサイクルで、文々。新聞表を振らない。
新聞発行者の文(あや)は、別件で忙しくて新聞を出せない。
2.クエストは1つだけ。
1つのクエストを解決すれば、決戦フェイズが始まる。
3.クエストのレベルは0。
つまり、最初の昼のサイクルに、クエストシーンを行うことも可能。
スポットに【手がかり】を置く処理は全て省略する。
4.最初から、PCの【霊力】は20。【攻撃力】は5。
サイクル最初の霊力アップは省略。
●バックストーリー
「『実はハゲてない』と嘘ついたら、本当に髪の毛がフサフサになった!」
鯢呑亭(げいどんてい)の常連が、興奮した様子で言う。
四月馬鹿(エイプリルフール)の朝である。
「何言ってんだ? お前は最初からハゲじゃないだろ
それよりも聞いてくれ!
『富クジ(とみくじ)で一等が当たった』という嘘が本当になったんだ!
富クジなんて、1枚も買ってないのに!」
「いや、お前、先月、買った富クジを見せびらかしてただろ?」
「そんなハズは無い!」
常連たちの会話は、かみ合わない。それを見かねて、看板娘、依神女苑(よりがみじょおん)が割って入った。
「もしかして、妖怪の仕業なんじゃない?
博麗神社の神、稀神サグメ様に相談してみたら?」
幻想ナラトグラフ「あの異変、私が解決しました(嘘)」
過去の異変を解決できたのも、ぜんぶ稀神サグメ様のおかげじゃないか!
◆あらすじ(ストーリー全部)
◆導入フェイズ
まずゲームマスター(GM)が以下のバックストーリーを読み上げます。その後、各プレイヤー(PL)が、自己紹介(キャラ、個性スキル等)、初期値の設定(やる気とスペカ1、人数2、霊力20、攻撃力5、他は0)をします。
最後は、GMが導入の描写をして、各PLがロールプレイをします。
PCが異変解決を決意するロールプレイの後、探索フェイズに移ります。
●バックストーリー(冒頭のモノと同じ)
●季節と舞台
(描写の参考としてGMが見る)
このセッションで描かれる物語は、4月1日(エイプリルフール)の朝から始まります。
導入の描写では、PCたちは、博麗神社に呼び出され、「博麗神社の神」である稀神サグメから、異変を解決するよう命令されます。
●小異変の内容
(描写の参考としてGMが見る)
四月馬鹿(エイプリルフール)で言った嘘の内、一部が現実になります。
しかも、嘘が現実になると、過去も人々の記憶も改変されて「元々、嘘の内容が事実だった」ということになります。
「異変のせいで現実になっているが、元々は嘘だった」と覚えているのは、現実化した嘘をついた当人のみです。
例えば、「サグメは博麗神社の神」という嘘が小異変で現実になった場合。サグメが博麗神社の神になるだけでなく、周りも「最初から博麗神社の神はサグメだった」と認識するようになります。
「『サグメは博麗神社の神』という言葉が嘘」だと認識しているのは嘘をついた当人のみです。
●PCの動機
(描写の参考としてGMが見る)
PCの動機は、「博麗神社の神」である稀神サグメから、異変を解決するよう命令されたためです。
小異変によって「サグメは博麗神社の神」「PCたちは、何度も、サグメの命令で異変を解決して来た」という嘘が現実になっています。GMは、そのことをPCに伝えて、異変解決を引き受けるよう、お願いしてください。
PLが、命令ではなく、異変解決者としての使命感等で動きたいという場合は、それでもOKです。
●登場する主なNPC
(描写の参考としてGMが見る)
●舌禍(ぜっか)の女神、稀神サグメ(外部リンク)
「嘘が現実になる小異変」の真犯人。
ギャグ時空ゆえ、オッチョコチョイで悪の女幹部みたいなお調子者。
オカルトボールⅡを作り「サグメが博麗神社の神である」という嘘を、現実に変えた。
何食わぬ顔で「妖怪退治と異変解決を司る博麗神社の神」を演じている。
小異変を起こした理由も「せっかくエイプリルフールだし、天邪鬼の神として、大きな嘘がつきたかった」から。
●幻想郷の賢者、八雲紫(外部リンク)
このシナリオでは「紫は誠実で信用できる」という嘘が現実になっている。そのため、真面目で誠実。
ただし「異変の黒幕」として現れた場面ではあえて胡散臭い演技をする。
サグメが作ったオカルトボールⅡの影響範囲の境界を「サグメが博麗神社の神である」以外の嘘(幻想郷に無害な嘘のみ)に広げた。
また「博麗神社の神サグメ様を喜ばせるため」、四月馬鹿の嘘として、サグメ様に反逆する計画を立てる。
参考資料(セッション中に出てくる可能性は低い)
●嫉妬の女神、水橋パルスィ(外部リンク)
嫉妬するのもされるのも好き。
オカルトボールⅡの力で「パルスィは幽々子の教育係」という嘘を、現実にしている。
よく食べて妬ましい幽々子を「ダイエット」と称して絶食させる。
●疫病神、依神女苑(よりがみ じょおん 外部リンク)
オカルトボールⅡの力で「女苑は、居酒屋、鯢呑亭(げいどんてい)の看板娘である」という嘘を、現実にしている。
巧みな話術で、鯢呑亭の客からボッタクリ料金を搾り取る。
●描写の流れ
GMが読み上げる、導入の描写は以下の通り。
◆探索フェイズ
探索フェイズ開始時、PCたちは、博麗神社にいます。
GMは、探索フェイズ開始時に、クエスト「虚実の境界を乱す妖怪を探せ」の表と裏の要素を公開します。
このとき、必ず、以下のことをPLに伝えます。
・クエストのレベルは0。なので、最初のサイクルでクエストシーンに入ることも可能(おススメしない!)。
・このシナリオのクエストは1つ。クエストシーンに入ってしまうと、失敗しない限り、そのままボス戦に進みゲームが終わる。
・このシナリオを楽しむには、クエストシーン前に、幻想郷でエイプリルフールの嘘をついて回った方が良い。
・アイテムなら、人間の里(p248)、太陽の畑(p253)、間欠泉地下センター(p252)。スペカなら旧地獄街道(p264)、絆なら博麗神社(p268)がお勧め。
探索フェイズのリミットは「2日目の昼サイクル」。
(リミットを超過した場合のルールはP224)
ミニマム・シナリオのルールにより「朝の処理」は何も行いません。
GMは、1日目の「昼の処理」から始めます(P212)。
PC達は、朝、異変解決以外の日常的な仕事をしています。
●クエスト 「虚実の境界を操る妖怪」
●探索判定の際、PCに説明すること
PCが探索判定をしたら、成否に関係なく「どんな異変を、どんな風に解決したのか聞かせて欲しい」とお願いされます。
小異変の影響で、PCがどのような嘘を答えても、それが「本当のこと」になります。ここで嘘をつくのがシナリオの主眼です!
そのことは、PLにも伝えてください。
NPCは「最初からそうだった」かのようにPCの嘘を信じて、PCをほめたたえます。そして、「PCの活躍をたたえる記念の石像」が、昔からあったというていで、その場に出現します。
話す異変や嘘が思いつかなければ、ダイスを3回振って、下のランダム表を見てください(一部だけランダム表を使っても良い)。
会話の相手は、基本的にモブですが、p281の表を使っても構いません。
●どの異変について話すかのランダム表
出目1
「赤い霧が幻想郷中に出ていた異変(東方紅魔郷 外部リンク)
出目2
「幻想郷で、なかなか春が来ず、冥界で桜がすごく咲いていた異変(東方妖々夢 外部リンク)」
出目3
「満月の夜に、いつまで経っても夜が開けなかった異変(東方永夜抄 外部リンク)」
出目4
「温泉が噴き出して、人魂もいっぱい出てた異変(東方地霊殿 外部リンク)」
出目5
「守矢神社が出来た時のゴタゴタの異変(東方風神録 外部リンク)」
出目6
「稀神サグメ様の素晴らしい作戦のおかげで、高貴な月の都を脅かす、邪悪な仙霊や変な神を退治した異変(東方紺珠伝 外部リンク)」
●嘘のランダム表(異変の内容)
出目1
「異変の首謀者は、世界一の筋肉を得るため、幻想郷中のプロテインを奪おうとしていた」
出目2
「妖怪の山より高い身長の異変首謀者が、60億人の部下、980億人の妖精と共に襲来。月と同じ大きさの武器と8500兆発の弾幕で攻撃してきた」
出目3
「異変首謀者の腹心の部下は、生き別れの私の親だった」
出目4
「世界に1枚しかない”封印されし闇のカード”を手に入れた異変の首謀者が、カードデュエルで、幻想郷を征服しようとした」
出目5
「異変の首謀者は、ダンスバトルで幻想郷の支配者に下剋上しようとした」
出目6
「稀神サグメ様のおかげで平和な幻想郷をねたんだ異変首謀者が、平和を乱すために攻撃をしてきた」
●嘘のランダム表(異変の解決方法)
出目1
「美しい筋肉を見せつけることで、敵の戦意を喪失させて解決」
出目2
「パワー全開で、太陽と同じ大きさまで巨大化して、敵を踏み潰した」
出目3
「親を説得して、2人で協力して、異変の首謀者を倒した」
出目4
「敗北する寸前に引いた”空白のカード”を使い、3枚の神のカードを融合。”闇のカード”を打ち破って勝利した」
出目5
「3日間、必死で特訓して身に着けた究極のダンスで、異変の首謀者を魅了し、なおかつ、物理的に倒した」
出目6
「この異変を解決できたのは、すべて稀神サグメ様のおかげ。他の異変を解決できたのも、すべて稀神サグメ様のおかげ」
●クエストシーン
クエスト「虚実の境界を乱す妖怪を探せ!」はレベルが0なので、最初から、クエストシーンが可能です。
クエストシーンは、以下のように進行してください。
クエストシーン開始時に、GMは以下の描写を読み上げます。
読み上げ後、GMはPLに、やりたいロールプレイがないかを確認します。
ロールプレイの後、クエストシーンに登場しているPC全員が、2D:4の行為判定を行います。
ただし、この判定は「指定タグ:心を読む程度の能力」なので、心を読む程度の能力を持つPCは、2つではなく3つサイコロを振れます。
(全員判定に失敗しても、即解決失敗にならないことに注意!P222参照!)
判定の結果、クエストが解決したなら、以下の描写をします。
GMは、決戦フェイズまでにしたい、ロールプレイがないかをPLに確認してください。
ロールプレイの後、探索フェイズを終了し、決戦フェイズを開始します。
◆決戦フェイズ
この決戦フェイズの弾幕ごっこの対戦相手は、稀神サグメです。
決戦フェイズの最初に、GMは以下の描写を読み上げてください。
その後、弾幕ごっこが開始されます。
●決戦前の演出(GMが読み上げる)
●対戦相手
サグメの戦闘力は、P277 の「決戦フェイズに登場する敵NPC」に記述されているものを参照してください。
サグメの能力スキル、弾幕スキル、所有スペルカードは、以下の通り。
・能力スキル
口に出すと事態を逆転させる程度の能力
サポート あなたが登場するシーンの開始時か、あなたが対戦者であるラウンドの開始時に使用できる。
そのシーンかラウンドの間、目標値が2~6の行為判定は、成功と失敗、スペシャルとファンブルが逆転する。
自動的に成功する行為判定には、この逆転効果は適用されない。
(例えば、目標値5の行為判定をして、出目が両方1だった場合。
普通は失敗かつファンブルだが、スペシャル成功になる。)
・弾幕スキル
ワイドショット
あなたがショットステップでダイスを振った直後に使用できる。
回避側の弾幕フィールド上の【弾幕】が配置されていない任意のマスを1つ以上選ぶ。それらのマスに、それぞれ同じ弾幕フィールド上の任意の【弾幕】を1つ置き直す。
・所有スペルカード
玉符「穢身探知型機雷改」(ぎょくふ えしんたんちがたきらいかい)
【敵機マス×1】
このラウンドの回避ステップに行われる2回目の回避の直前、このスペルカードで弾幕を配置したマスに、さらに【弾幕】を1つ配置する。
回避側が、タグ幽霊を持っている場合は、一切【弾幕】を置かない。
「片翼の白鷺」 (かたよくのしらさぎ)
【ランダム×4】
あなたは、1番マスか3番マスの内、今あなたがいないマスを1つ選ぶ。
あなたは、選んだマスに移動する。
GMがサグメを動かす際は、基本的に、ワイドショットですべてのマスに【弾幕】を置いた後、玉符「穢身探知型機雷改」を使えばよいでしょう。
回避側が幽霊のタグを持っている場合、あるいは回避側との距離を調整したい場合は、「片翼の白鷺」を使ってください。
サグメに勝利することが出来れば、決戦フェイズは終了です。
続く終幕フェイズに移行しましょう。
勝利条件は以下の通り。
・サグメの【残り人数】を0点にする。
・PC人数×3ラウンドが経過する。
所定ラウンド経過後、サグメは下剋上に満足して降参します。
◆終幕フェイズ
結末の演出では、GMは、以下の描写を読み上げて下さい。
●サグメに勝利した場合
●サグメに勝利できなかった場合
●終幕フェイズの処理
以上の描写とロールプレイが終わった後に、P236 に記述された終幕フェイズの一連の処理を行ってください。
それらが終了すれば、セッションは終了です!
Good Ending!! お疲れ様!
(シナリオ、セッションの感想などがありましたら、コメント欄に書いていただけると嬉しいです!)
◆クエストシート・ツール
このシナリオで使うクエストや表・ボスデータのPDF。
オフラインセッションの際、印刷して使って下さい↓
このページのPDF版↓ オフラインセッションの際、
このページを見られないなら印刷してください。
◆選択ルール
プレイグループや、プレイ時間を考慮して、GMは、次のルールを採用しても構いません。
●選択ルール.ミニマス・シナリオの5つのルールの一部を採用しない
以下のルールの内、GMが不要だと判断したものを使わない。
1.朝のサイクルで、文々。新聞表を振らない。
2.クエストは1つだけ。
3.クエストのレベルは0。
4.最初から、PCの【霊力】は20。【攻撃力】は5。
1と3は、通常のルールに戻しても、あまり問題は無いと思います。
ただ、GMのやることが増えたり、【手がかり】を置くタイミングミスが発生する恐れがあります。
2を廃止する場合は、追加のクエストをGMが考える必要があります。クエストのレベルなどは、ルールブックP275を参考にして下さい。
4を廃止すると、ボス戦で【攻撃力】が足りず、PCが不利になる可能性が高いです。4を廃止するなら、2も廃止してクエストを増やし、探索フェイズのリミットも、3日目夜くらいまで長くする必要があるでしょう。
このシナリオは、「中西詠介」「冒険支援株式会社」「株式会社KADOKAWA」が権利を有する「東方Project2次創作TRPG 東方ナラトグラフ」の2次創作物です。(つまり、東方Projectから見れば3次創作)
(C)中西詠介、冒険支援株式会社、株式会社KADOKAWA
このシナリオは、ご自由にプレイ・改変していただいて構いません。東方Projectの二次創作ガイドラインに触れない形なら、リプレイにしたり2次創作(3次創作?4次創作?)をしたりしてもOKです。
作者への連絡などは不要ですが、もしも、連絡をしていただければ、はげみになります。ご連絡は、このページのコメント欄や、作者のX(旧ツイッター)アカウントへでどうぞ。
◆MMD画像に使用したソフト、素材
MikuMikuDance v926 樋口優様
MMEffect 舞力介入P様
稀神サグメv1.22 天コロ様
博麗神社mk2 NuKasa様
スカイドームいろいろ詰め合わせ 軽量版 額田倫太郎・猫々様
以下:単語説明