【TRPGシナリオ】幻想スピード爆弾！【幻想ナラトグラフ】
シナリオ名：幻想スピード爆弾！
想定プレイヤー人数：2～3人
選択不可キャラクター：古明地さとり（ルールブックP170）、霊烏路空（P176）、紅美鈴（P134）、十六夜咲夜（P132）、八雲紫（P150）
キーワード：ギャグ、止まると爆発する
難易度：Normal
作：レベラー
●バックストーリー
ギャグ時空の幻想郷を、ロケットのような物を背負ったヤツが、走り回っている。
残暑の中、迷いの竹林、太陽の畑、そして人間の里を走る謎の影。
一体誰が、何のために、妙なものを背負って走り回っているのか！？
重量トレーニング中のマラソン愛好者か！？ はたまた！？
幻想ナラトグラフ「幻想スピード爆弾！」。
ギャグ時空の紅魔館は、今回も、爆発してしまうのか！？
◆あらすじ（ストーリー全部）
大型爆弾を背負ったヤツが、幻想郷中を走り回っている！
小異変の解決に乗り出したPCたちは、竹林で先回りして、爆弾を背負って走る者の正体が、稀神サグメ（外部リンク）であると突き止めます。しかし、同時に「爆弾は、背負った者が走るのを止めると、爆発する」と判明！
さらにPCたちが、調査を進めると、邪仙を殺すための爆弾を、霊烏路空（お空）と火焔猫燐（お燐）が、人違いでサグメに取り付けてしまった、と分かります。
PCたちは、爆弾を解除する方法を模索します。そして、獏ドレミーの協力をとりつけて「夢の世界で、爆弾を爆破処理する作戦」を行うことに。
しかし！
夢の世界の入口に向かって走るサグメを、お空が襲います。証拠隠滅をして、爆弾の人違いを主人の古明地さとりに知られないためです。
このままでは、サグメが紅魔館を巻き込んで爆発してしまう！
PCたちは、お空を弾幕ごっこで倒し「夢の世界で、爆弾を爆破処理する作戦」を成功させようとします。
元ネタ動画（前編、後編）を見ると、シナリオの裏で何が起こっていたのかが、より分かるかも？ 見なくても、全く問題ありません。
◆導入フェイズ
最初にゲームマスター（GM）が、以下のバックストーリーを読み上げます。その後、各プレイヤー（PL）が、自己紹介（キャラ、個性スキル等）、初期値の設定（やる気とスペカ1、人数2、他は0）をします。
最後は、GMが導入の描写をして、各PLがロールプレイをします。
PCが異変解決を決意するロールプレイの後、探索フェイズに移ります。
●バックストーリー（冒頭のモノと同じ）
ギャグ時空の幻想郷を、ロケットのような物を背負ったヤツが、走り回っている。
残暑の中、迷いの竹林、太陽の畑、そして人間の里を走る謎の影。
一体誰が、何のために、妙なものを背負って走り回っているのか！？
重量トレーニング中のマラソン愛好者か！？ はたまた！？
幻想ナラトグラフ「幻想スピード爆弾！」。
ギャグ時空の紅魔館は、今回も、爆発してしまうのか！？
●季節と舞台
(描写の参考としてGMが見る)
このセッションで描かれる物語の季節は、まだ暑い夏の終わり。具体的には9月初めごろです。
導入の描写は、残暑をしのぐため、PC全員が「香霖堂（P250）」で過ごしている場面から始まります。
●小異変の内容
(描写の参考としてGMが見る)
ロケットのような物を背負った何者かが、幻想郷中を走り回っています。
香霖堂店主、霖之助（りんのすけ）によると、ロケットの正体は爆弾。しかも、かなり強力なものとのこと。
爆弾を背負って走るのが、何者かは分かりません。
爆弾を背負って走っている目的も分かりません。
現時点で被害はありませんが、爆弾を背負って走り回るようなヤツが、良い事を意図しているとは思えません。
●PCの動機
(描写の参考としてGMが見る)
PCの動機は、2つあります。
１つ目の動機は、幻想郷を守ること。
もし、大型爆弾が人間の里で爆発したら、多くの人間が犠牲になります。それは、妖怪を含めた幻想郷全体にとって、非常に大きなダメージです。
２つ目の動機は、レミリアの依頼。
レミリアによれば「爆弾を背負って走るヤツが原因で、3日以内に紅魔館が爆発する」とのこと。
（ギャグ時空幻想郷では、紅魔館が爆発することは日常茶飯事。）
レミリアはPCたちに、爆弾を背負って走るヤツを何とかするよう頼みます。もし依頼を達成すれば、3日後の深夜の花火パーティで、PCの好物を出してくれるそうです。
●描写の流れ
GMが読み上げる、最初の描写は、以下の通り。
残暑の厳しいある日、あなたたちは、涼を求めて香霖堂に立ち寄りました。
香霖堂には、ブラウン管テレビやコーラの空き瓶などの「外の世界の物」が並んでいます。ほとんどが、幻想郷では使えないガラクタですが、見ている分には楽しいかもしれません。
また、「人狼ゲーム」等の外の世界のボードゲームをしたり、店主、霖之助（りんのすけ）と雑談したりもできます。霖之助は、道具の名称と使用目的を見抜く力を持っており、面白い話をしてくれるかもしれません。
それでは各自、香霖堂で、暇をつぶすロールプレイをして下さい。
PCのロールプレイが一区切りついたとき、GMは、以下の描写を読み上げます。
突然、霖之助が「何だあれは！？」と窓の外を指さします。
窓を見ると、謎の人影が走り去るのが、チラッと見えました。
その人影は、ロケットのようなものを背負っています。
見えたのは一瞬だったので、人影の特徴は分かりませんが、紫っぽい服を着ていたような気もします。
霖之助は、冷や汗を流して言います。
「あのロケットのようなものは爆弾だ！ しかも相当強力な！
これは、幻想郷の危機かもしれない！」
偶然、香霖堂に来ていた吸血鬼のお嬢様、レミリア・スカーレットも、霖之助の言葉に、賛成します。
運命を操る程度の能力にを持つレミリアには、ハッキリ分かりました「爆弾が原因で、3日以内に紅魔館が爆発する運命」が。
（なお、ギャグ時空の幻想郷に置いて、紅魔館の爆発は日常茶飯事です。）
レミリアは、あなたたちに、爆弾を背負って走り回る人影を、何とかするよう頼みます。
（レミリアがPＣの場合、レミリア自身も調査に参加する。）
依頼を達成できたら、3日後の夜に行う紅魔館の花火パーティに招待して、そこで好きな料理や酒をたくさん出してくれる、とのことです。
PCが、お賽銭や新聞の購読等を求めてきた場合、レミリアがＮＰＣなら、ＧＭは、可能な限りそれに応じて下さい。
その後、探索フェイズに入ってください。
◆探索フェイズ
探索フェイズ開始時、PCたちは、香霖堂にいます。
GMは、探索フェイズ開始時に、クエスト1「爆弾を背負ったヤツの正体は？」の表の要素を公開します。
探索フェイズのリミットは「3日目の夜サイクル」。
GMは、1日目の「朝の処理」から始めます（P209下段）。
（朝の処理では、シーンを行わないことに注意！）
●クエスト1
「爆弾を背負ったヤツの正体は？」 レベル1
表の要素（開始時から公開）
概要：
大型のロケット型爆弾を背負ったヤツが、香霖堂の前を横切った。
まずは、先回りして、正体を突き止めよう！
公開条件：探索フェイズ最初から公開
裏の要素（開始時は非公開！ 【手がかり】が1つ以上置かれたら公開）
解決方法：行為判定2D：4 指定タグ：妖精
解決場所：迷いの竹林
クエストの真相：
大型爆弾を背負ったヤツは、妙な妖精に追われながら、迷いの竹林の方向に走って行ったらしい。
竹林で待ち伏せして、爆弾を背負ったヤツの正体を突き止めよう！
クエスト1「爆弾を背負ったヤツの正体は？」に1つ目の【手がかり】を置くときの描写は、次のようにしてください。
（太字部分が伝わるなら、GMが自由に変えても大丈夫です）
爆弾を背負って走るヤツの目撃者が見つかりました（ルールブックP281の表で、誰が目撃したか決めても良い）。
目撃者によると、幻想郷では見慣れない妖精の群れが、爆弾を背負ったヤツを襲っていた、とのこと。
また、妖精たちは「迷いの竹林に先回りだ！」と話していたそうです。
クエスト1「爆弾を背負ったヤツの正体は？」に1つ目の【手掛かり】が置かれたら、クエストの裏の要素が公開されます。次の手番以降のプレイヤーは、クエストシーン（P221）を行うことが出来ます。
クエスト1「爆弾を背負ったヤツの正体は？」のクエストシーンは、以下のように進行してください。
クエストシーン開始時に、GMは以下の描写を読み上げて下さい。
（ここも、太線部分の情報さえ出せれば、GMのアドリブで変えてOK！）
あなたたちが待ち伏せを開始して、数十分後。
ついに、ヤツは現れた！
紫の服を着た銀髪、片翼の女が、爆弾を背負って走ってきます。
「高貴な月の民の私が、なぜこんな目に！」
幻想郷にはいないハズのゾンビ妖精の群れが、彼女を追いかけます。
片翼の女を攻撃しながら、ゾンビ妖精たちは、口々に叫ぶ。
「転べ！」「爆発しろ！」「口封じ！」「証拠隠滅！」
片翼女は、弾幕を避けながら、あなたたちを指さしました。
そして、ゾンビ妖精たちに向かって、小声で何か言ったようです。
ゾンビ妖精たちは、クルリと向きを変え、片翼女ではなく、あなたたちを包囲します。
「お前達の方が、口封じが必要だと聞いた！」
ゾンビ妖精たちが尋問する間に、片翼女は、どこかへ走り去りました。
妖精など、ひねり潰すのは簡単です。
しかし、今は情報がいります。
すでに片翼女が逃げ去っている以上、ゾンビ妖精から、情報を聞き出すしかありません。
GMは、PLに、やりたいロールプレイがないかを確認します。
ロールプレイの後、クエストシーンに登場しているPC全員が、2D：4の行為判定を行います。
ただし、この判定は「タグ：妖精」なので、妖精タグを持つPCは、2つではなく3つサイコロを振れます。
（全員判定に失敗しても、即解決失敗にならないことに注意！P222参照！
なお、クエストが解決しなかった場合、
片翼女は竹林を走り続け、ゾンビ妖精はそれを襲い続けます。）
判定の結果、クエストが解決したなら、以下の描写をします。
「お前達は、口封じじゃなかったか！ じゃあ、口封じを手伝ってくれ！」
ゾンビ妖精は、そう言って、次のことを教えてくれます。
・爆弾を背負っているのは、月人（P243）の稀神サグメ※（外部リンク）
・サグメは「走るのを止めると、爆発する爆弾」を付けられているので、
走るのを止めることが出来ない
・「走るのを止めると爆発する爆弾」をサグメに付けたのは、霊烏路空（れいうじ うつほ）（P174）と火焔猫燐（かえんびょう りん）（P291）
・ゾンビ妖精たちは、お燐から「証拠隠滅、口封じのため、サグメを爆死させろ」と命令された
※サグメは幻想郷の生命を全て浄化（＝消滅）させようとしたヒドイやつ。
口出しした物事の運命が、逆に動いてしまう危険な能力の持ち主で、なおかつオッチョコチョイ。本来無口だが、ギャグ時空なので割と喋る。口癖は「……そうでは無い」
描写の後、GMは、PLに、以上の情報を得るまでのロールプレイや、得た後のロールプレイを行うことが可能だと伝えます。
ロールプレイが終わったら、GMは、クエスト2「爆弾を何とかする方法は？」の表の要素を公開します。
（それと、クエスト解決報酬の、ランダム手がかり×2も忘れずに！）
また、GMは、これ以降、ハプニングやトラブルなど「PCに不利な出来事」の描写は、できるだけ「通りかかったサグメのせい」としてください。
例：道に迷ったり、足止めされるのはサグメとゾンビ妖精の戦闘で道が破壊されたから。霊力やアイテムを失ったのはサグメに取られたから。
●クエスト2
「爆発を何とかする方法は？」 レベル2
表の要素（クエストが開始された直後から公開）
概要：
サグメが「走るのを止めると、爆発する爆弾」を背負って走っていると分かった。サグメに手を出すのは危険だ。
爆弾を付けた犯人を捕まえて、爆弾を何とかする方法を吐かせよう。
公開条件：クエスト1「爆弾を背負ったヤツの正体は？」を解決
裏の要素（【手がかり】が2つ（レベルの数）置かれたら公開）
解決方法：弾幕ごっこ
解決場所：魔法の森
クエストの真相：
お燐は、数日前から、邪仙に爆弾を付けようとしていたらしい。
それがなぜか、今は、爆弾を付けられたサグメを襲おうとしている！
理由は不明だが、とにかくお燐を捕まえて、情報を吐かせよう。
クエスト2「爆発を何とかする方法は？」に1つ目の【手がかり】を置くとき、次のような描写をして下さい。
（例によって、太線部分以外は変更可！）
たまたま通りかかった仙人、茨木華扇（P186）が次のことを教えてくれる。
・お燐とお空は、3日ほど前から、邪悪な仙人を追い回していた。※
・邪仙を追い回している理由は、主人古明地さとり（P170）から、「邪仙に爆弾を装着しろ」命令されたから。
※東方の仙人は、本来の寿命を超えて生きているため、あの世から刺客を送られる。
クエスト2「爆発を何とかする方法は？」に2つ目の【手がかり】を置くとき、次のような描写をして下さい。
その辺にいた妖精から、こんな情報が。
・ゾンビ妖精が「魔法の森で、証拠隠滅弾幕ごっこをするから手伝って」と言ってきた。
・今回の「証拠隠滅弾幕ごっこには、ゾンビ妖精の上司のお燐も、参加するらしい。
クエスト2「爆発を何とかする方法は？」に2つ目の【手がかり】が置かれたら、裏の要素が公開され、クエストシーンが可能になります。
クエストシーンは、以下のように進行してください。
クエストシーン開始時に、GMは以下の描写を読み上げます。
情報通り、魔法の森に、お燐とゾンビ妖精ズがいた！
あなたたちは、サグメと「走るのを止めると爆発する爆弾」について問いただす。
お燐は、顔を真っ赤にして、焦り始めた。
「そこまで知られたからには、しょうがない！
おねえさんたちも、あの月人と一緒に、証拠隠滅してやるよ！」
爆弾について問いただすには、弾幕ごっこで勝つ以外無さそうだ。
GMが上記の描写を読み上げ終わったら、クエストに指定されている「弾幕ごっこ（P226）」を行ってください。（行う前、PLに、短いロールプレイをしてもらっても可）
対戦相手のデータには、P291の火焔猫燐のデータを使ってください。
ただし、所持スペルカードの名前は呪精「ゾンビフェアリー」とする。
（スペルカードの効果はルールブックのものと同じ【隣接マス×1】）。
PCたちが弾幕ごっこに勝利したなら、GMは次の描写を読み上げます。
（勝利しないなら、サグメは魔法の森を走り続け、お燐とゾンビ妖精は、それを襲い続けます。）
「ちょっと待って！
こんなことをしているのには、事情があるんだよ！」
あなたたちが尋問をするまでもなく、お燐は、自分から言い訳をします。
お燐の言い訳は、以下の通り。
・地獄から「邪仙暗殺」を請け負った古明地さとり（P170）が、邪仙をなぶり殺しにするため「走るのを止めると爆発する爆弾」を作らせた。
・お燐の親友、霊烏路空（P174）が、人違いをして、酔っぱらったサグメに「走るのを止めると爆発する爆弾」を装着してしまった
・「走るのを止めると爆発する爆弾」を止める手段は無い。一度セットされたら、後は、被害の少ない場所で爆破処理するしかない
半径1㎞くらいの範囲に、壊れたらダメなものがない場所ならOKだろう
・お燐とお空は、主人さとりにバレる前に「走るのを止めると爆発する爆弾」を爆破処理をしようとガンバっていた
（お空は今、別行動中で、どこにいるか分からない。）
お燐は、出来るだけ「仕方なかった」感を出しつつ、そのように説明する。彼女を許すか許さないかは、あなたたち次第です。
確かなのは、爆破処理をするために、周囲に迷惑が掛からない場所を確保する必要がある、ということです。
描写の後、GMは、PLに、お燐に情報を聞き出す際のロールプレイを行うことが可能だと伝えます。
ロールプレイが終わったら、GMは、クエスト3「どこで爆破処理する？」の表の要素を公開します。
（それと、クエスト2解決報酬の、ランダム手がかり×2も忘れずに！）
●クエスト3
「どこで爆破処理する？」 レベル3
表の要素（クエストが開始された直後から公開）
概要：
「走るのを止めると、爆発する爆弾」は、爆破処理するしかない。
爆破処理するには、半径1ｋｍの範囲に、被害を受けるモノがない場所を探す必要がある。
公開条件：クエスト2「爆発を何とかする方法は？」を解決
裏の要素（【手がかり】が3つ（レベルの数）置かれたら公開）
解決方法：行為判定2D：4 指定タグ：紅魔館
解決場所：紅魔館（の前）
クエストの真相：
幻想郷で爆破処理をしたら、利害関係が色々厄介だ！
夢の世界で爆破するのが無難だろう。
ギャグ時空の幻想郷では紅魔館の門番、紅美鈴が立ったまま寝ているハズ！
美鈴の夢を利用して、ドレミーの力で「夢と現実をつなぐ門」を作ろう！
クエスト3「どこで爆破処理する？」に1つ目の【手がかり】を置くとき、次のような描写をして下さい。
（例によって、太線部分以外は変更可！）
あなたたちが、爆破処理する場所を探していると、様々な者たちが話しかけてきます。
鴉天狗の記者
「爆破場所を教えてください。一番乗りして、陰謀論の記事を書きます！」
仙人
「寺の近くで爆発させればよかろう！ 燃やすより簡単じゃ」
天邪鬼
「いっそ、人間の里の真ん中で爆発させようぜ！」
花の妖怪
「爆発で幻想郷の花が1本でも折れたら、あなたたちを抹殺する」
あなたたちは気づく。幻想郷の中で爆破処理するのはマズい。
異世界かどこかで、爆発させる必要がありそうだ。
なお、現在、八雲紫ら空間操作系の能力を持つ幻想郷のキャラは全員、「空間操作能力者ワールドカップ」の予選のため、幻想郷にいない。
クエスト3「どこで爆破処理する？」に2つ目の【手がかり】を置くとき、次のような描写をして下さい。
（例によって、太線部分以外は変更可！）
あなたたちは、幻想郷では滅多にお目にかかれない、珍獣に出会います。
自称「夢の支配者」の獏、ドレミー・スイート（外部リンク）です。
安眠枕を抱えているので、たぶん、商品配達の途中なのでしょう。
事情を話すと「仕方ありませんね」と言いつつ、「走るのを止めると爆発する爆弾」を、夢の世界で爆破処理することを了承してくれました。
ただし、夢の世界への門を作るため「野外で、立ったまま寝ているヒト」をみつける必要がある、とのことです。
クエスト3「どこで爆破処理する？」に3つ目の【手がかり】を置くとき、次のような描写をして下さい。
（例によって、太線部分以外は変更可！）
「野外で立ったまま寝ているヒト」の情報が手に入りました（ルールブックP281の表で、情報提供者を決めても良い）。
普段から野外で立っていて、なおかつ、立ったまま寝られるだけの体幹を持つのは、紅魔館の門番、紅美鈴（P134）を置いて他にいない、とのことです。
紅魔館に行くしかなさそうです。
クエスト3「どこで爆破処理する？」に3つ目の【手がかり】が置かれたら、裏の要素公開され、クエストシーンが可能になります。
クエストシーンは、以下のように進行してください。
クエストシーン開始時に、GMは以下の描写を読み上げて下さい。
あなたたちは、ドレミーを連れて、紅魔館の前に来ました。
「おかしいですね
立ったまま寝ているハズの門番が、
立ったまま起きています」
ドレミーが、何とも言えない表情で、あなたたちを見る。
「……いや、私を何だと思っているんですか
仕事中に寝ていたら、門番の意味がないでしょう」
紅美鈴は、あきれつつも、事情を聞いてくれました。
「大変な事態なのは分かりましたが、
さっきも言ったように、仕事中に寝るわけにはいきません」
美鈴は、そう答えた後、あなたたちに聞こえる声で、独り言を言います。
「……でも、今日は、庭の手入れで重労働だったなぁ
さすがの私も、体とまぶたが、ちょっと重いなぁ
今日ばかりは、何かきっかけがあれば、居眠りしてしまいそう
何か、ちょっとしたきっかけでも、眠ってしまいそうだなぁ
気を付けないとなぁ」
美鈴が眠るきっかけを、与えてあげよう！
GMが以上の描写を読み上げ後、シーンに登場しているPCは「2D：4 指定タグ：紅魔館」の行為判定を行って下さい。
タグ指定紅魔館なので、紅魔館タグを持つキャラはダイス3つを振れます。（それ以外のキャラは通常通り2つ振る。）
判定によってクエストが解決したら、GMは、PLに「美鈴を眠らせるロールプレイ」をするかどうか確認してください。
ロールプレイがないか、ロールプレイが終わったら、以下の描写を読み上げて下さい。
あなたたちの活躍によって、紅美鈴は、無事、立ったまま夢の国に旅立ちました。
「ウワサにたがわぬ、素晴らしい睡眠力ですねぇ
これなら、問題なく、夢への門を開くことが出来ます」
満足そうにうなずいてから、ドレミーは、あなたたちにお願いをします。
「申し訳ありませんが、私が門を開いている間に、
爆弾を背負って走っているサグメさんを、連れて来てもらえませんか？
傲慢な月の女神様ですが「安全に爆弾を処理する方法がある」と言えば、来ないわけにはいかないでしょう
夢の世界なら、サグメさんに怪我をさせず、
爆弾だけを処理することも可能です」
GMは、以上の描写に対するロールプレイがないかをPLに確認してください。
ロールプレイの後、探索フェイズを終了し、決戦フェイズを開始します。
◆決戦フェイズ
この決戦フェイズの弾幕ごっこの対戦相手は「霊烏路空（れいうじ うつほ）（P174）」です。
決戦フェイズの最初に、GMは以下の描写を読み上げてください。
その後、弾幕ごっこが開始されます。
●決戦前の演出（GMが読み上げる）
あなたたちが探すまでもなく、サグメの方から、こちらに走ってきた！
紅魔館の門前からも、豆粒ほどの大きさのサグメを視認できます。
そして、サグメを追う者の姿も。
霊烏路空（れいうじ うつほ）が、上空から、サグメを攻撃しようとしています。
お燐と同じく、口封じでサグメを殺そうとしているのでしょう。
「走るのを止めると爆発する爆弾」がこの位置で爆発すれば、紅魔館はもちろん壊れるし、魔法の森や霧の湖にも被害が出るかもしれません！
●対戦相手
霊烏路空（お空）の戦闘力は、P277 の「決戦フェイズに登場する敵NPC」に記述されているものを参照してください。
お空の【残り人数】を「0点」にして勝利することが出来れば、決戦フェイズは終了です。
続く終幕フェイズに移行しましょう。
◆終幕フェイズ
結末の演出では、GMは、以下の描写を読み上げて下さい。
●結末の演出
深夜の紅魔館。
闇を照らすロウソクの下で、館の主である吸血鬼や魔女が元気になる時間帯だ。
だが、今夜だけは、様子が違った。
多くの人間や妖怪たちが、バルコニーや館の庭園から、空を見上げる。
とんでもない夏の思い出を締めくくるように、大輪の花火が撃ちあがる。
お空の核融合弾幕に比べれば、迫力に欠けるが、はるかに綺麗で――なおかつ安全だ。
館の主、レミリア・スカーレットは、あなたたちを労うと、約束通り、好物や酒を、お腹いっぱいになるまで食べさせてくれた。
こうして、ギャグ時空では珍しく「爆発しない紅魔館」での花火パーティは、盛況のうちに終わったのであった。
パーティの後、眠ったあなたたちの夢に、ドレミーが事後報告に現れた。
あの後、サグメは夢の国に行き、爆弾は無事、爆破処理されたようだ。
獏であるドレミーは、3日間走り続けた疲れで眠るサグメの夢を、幸せそうに貪り食っていた。
END.
以上の描写の後、P236 に記述された終幕フェイズの一連の処理を行ってください。
それらが終了すれば、セッションは終了です！
Good Ending！！ お疲れ様！
（シナリオ、セッションの感想などがありましたら、コメント欄に書いていただけると嬉しいです！）
◆クエストシート・ツール
このシナリオで使う3つのクエストをひとまとめ↓
このシナリオは、「中西詠介」「冒険支援株式会社」「株式会社KADOKAWA」が権利を有する「東方Project2次創作TRPG 東方ナラトグラフ」の2次創作物です。（つまり、東方Projectから見れば3次創作）
（C）中西詠介、冒険支援株式会社、株式会社KADOKAWA
このシナリオは、ご自由にプレイしていただいて構いません。東方Projectの二次創作ガイドラインに触れない形なら、リプレイにしたり2次創作（3次創作？4次創作？）をしたりしてもＯＫです。
作者への連絡などは不要ですが、もしも、連絡をしていただければ、はげみになります。ご連絡は、このページのコメント欄や、作者のX（旧ツイッター）アカウントへでどうぞ。
◆MMD画像に使用したソフト、素材
MikuMikuDance v926 樋口優様
MMEffect 舞力介入P様
稀神サグメｖ1.22 天コロ様
稀神サグメver.1.20 dashi様
ドレミー・スイートv1.50 dashi様
500ポンド爆弾 757575様
〇〇気スイッチ ろっし / ビリヤードP様
MMDアクセサリ（縄） NuKasa様
紺珠伝 ステージ3っぽいもの 桜餅様
【MMDステージ配布】宇宙空間 Y3 Ver1.2【AL対応スカイドーム】 怪獣対若大将Ｐ様
キノコのある森 NuKasa様
スカイドームいろいろ詰め合わせ 軽量版 額田倫太郎・猫々様
以下：単語説明
TRPG（テーブルトーク・ロール・プレイング・ゲーム。会話でドラクエをするような非電源ゲーム。外部リンク）
東方Project（ゆっくり魔理沙、霊夢の元ネタ。妖怪と人間が暮らす幻想郷を舞台にしたゲーム、マンガ、小説などの作品群。外部リンク）
幻想ナラトグラフ（TRPGのルール。東方キャラを操作して幻想郷で冒険したり、ほのぼのしたり！外部リンク）
セッション（みんなでTRPGのシナリオを遊ぶこと）
ゲームマスター（GM。TRPGセッションの進行役）
