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今朝みた夢の続き

「四角いブロックに
黒い印があるから ここを突きます。」

モノクロの世界で
機械が僕にこう語りかけてくる。


そして、奥から横に2つ
ベルトコンベアみたいなのに乗って
手前にやってくる。

前に置かれた四角いブロックは
とても小さく、
手のひらよりも更に小さかった。


これを僕はじっと見ている。

「ここを 突きます」

また、機械が

このちょうど真ん中にある 黒い印の部分を“突け”と言う。


運ばれてきた四角いブロックの上には
それぞれ、1本ずつ金色の棒がある。

モノクロの世界だけれど、
ここだけは金だとわかる。

僕がこの手でレバーを下ろしたら、
その金色の棒は下がって 
黒い印に重なってしまう。


四角いブロックはとても繊細で
玉子の殻みたいなことは
僕は割ったこともないのに知っていた。


四角い2つのブロックの奥には
無数の四角いブロックが順番を待っている。

「さぁ、黒い部分を」

機械はまた 幾度となく僕に指示をだす。


でも、 
その繊細な殻と黒い部分がなぜか
誰かの目に思えてきた。


僕がこの棒を落としたら、
繊細な黒い部分に穴が空き
また新しい2つのブロックがそこに設置される。

人為的に行う
『何かを見ないようにする。』
その作業のような気がした。


この目は誰だ?
僕?それとも他の誰か?


…見たいもの。
…見えたくないもの。
…見ないようにすること。

ー閉鎖する行動。

僕の手を汚す。
誰かの心を汚す。
自分の為に。相手の為に。


これは誰かの救い? 
忘却への翼賛?


微かにこの胸に残る、
君の笑顔からあの時の笑い声がした。


色あせぬ景色と
あの日に置き去りになったままの僕が、
笑顔でここに立っている。


機械の音が更に響く。

「ここを 突きます」

嗚呼、、、現実は残酷だ。


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